赤い彷徨 part II

★★★★☆★☆★★☆
こんにちは、アジア王者です。↑お星さまが増えました。

【映画】女神の見えざる手(原題:Miss Sloane)

2017-11-12 19:13:35 | エンタメ・書籍所感
先々週TOHOシネマズシャンテさんにて観てきました。米国の首都ワシントンDCの魑魅魍魎渦巻く政治の世界、その舞台裏で暗躍する女性ロビイストが主人公で、原題はその主人公のラストネームから"Miss Sloane"です。クライアントの意を受けて、手段を選ばずに上下院議員はじめ各方面にアプローチをしてミッションを遂行していく生々しい姿が描かれており、ネタバレになるので申しませんが、プライベートの弱みを握って恫喝するような、かなりエグい活動にまで手を染めて敵サイドをじりじりと追い詰めて落としていきます。観劇中は「まあ映画だしねー」などと思っていたのですが、実際に米国のローファームでロビー活動に従事していた方に後日聞いたところでは「米国のロビイストならあのくらいやってもおかしくない」とのことで、背筋が寒くなるような思いがしました。

劇中のロビーのテーマが今まさにホットイシューと言える米国の銃規制ということもあり、そういう意味でも興味深い作品でした。ただ、監督は英国人のジョン・マッデン(John Madden)で製作会社はフランスのEuropaCorpということで、米国を舞台にしながら「欧州の作品」ということになります。道理で見終った後にハリウッド作品のようなスカっと感が全くなく、何となくもやもやした感覚が残るのも無理はないというかなんというか。そして最後に余談ですが、今回映画を観たTOHOシネマズシャンテさんは来年2月に閉鎖してしまうということで、昔からそこそこマニアックな作品を見るときにお世話になってきましたので、少々寂しい気持ちがします。近くに立つ新しいビルに映画館が入るようですから、そちらに統合するのでしょうかね。

映画『女神の見えざる手』|10月20日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー