二餅のスーパー・チラ裏日誌

Nimochi's curious weblog

スーパーニンテンドーのTOPGEAR3000のパスワードは、日本版プラネットチャンプTG3000で使用できるのかを試してみた

2019-06-08 20:30:00 | 家庭用ゲームコーナー



 ユーツーブで、スーパーニンテンドーのTOPGEAR3000のロングプレイ動画を見ていたら、パスワード画面が登場。難易度は最高、フルチューン、最終面のパスワードです。



 さて、スーパーニンテンドーのTOPGEAR3000は、日本国内ではプラネットチャンプTG3000の名称で販売されていましたので、さっそくこのパスワードを使用できるか、やってみましょう。



 電源ON!



 つかないし(笑)



 何度も電源ONを繰り返していたら、やっと起動しました。
 クレジットからも分かる通り、販売はケムコ、開発は英国グレムリン社です。



 さっそくパスワードを入力。



 おお、ちゃんとパスワード通った!きちんと、最終面になっています。



 エンジンもフルチューンになっています。579馬力と、今なら普通の市販車でも実現できそうな低馬力なのが笑えます。レブリミットが9999というのも、なんかヤケクソぎみです(笑)。



 霧のコースからスタートです。このパスワードでは、5コース走破するとエンディングとなります。



 順調に1位ゴールを繰り返し…



 最終面に到達!

 最終面は、コース巾が狭い上にカーブの連続で、ロングコースのくせに4周設定でガソリンスタンドも少なく、終始燃料切れのまま走行を余儀なくされる難コース。フルチューンで赤外線暗視装置を装備しているので、画面全体が赤いスモークに覆われています(赤外線暗視装置を取り付けていないと、真っ暗で先が見づらい)。



 無事に1位で走破しました!マソノ、ポール、デイヴは無念の0ポイント(笑)



 最終デモ登場。



 難易度が最高だと、この「さあ、あのうちゅうせんにのって、みたこともない、せかいに、たひ゛た゛とう!」という一文が表示されます。



 同じく難易度が最高だと、謎のミュータントの1枚絵が最後に表示されます。これがドライバー本人なのか宇宙船の乗組員なのかは、ナゾのまま終わります。



 エンドロールが表示されて、おしまいです。


 このプラネットチャンプというのは、パスワードにバグがあるのか、難易度最高で継続プレイをすると、時々パスワードが通らなくてポシャることがあります(正確には、パスワードが通ったあとにフリーズする)。ぶっ通しプレイだと問題ないのですが、そういう意味で、最高難易度で最終面のパスワードというのは、貴重です。



 ちなみにプラネットチャンプは、スーパーファミコンのレースゲームでは貴重な4人同時プレイ可能なソフトです。みんなも友達を呼んで、ワイワイ楽しもう!

 というわけで、スーパーニンテンドーのTOPGEAR3000のパスワードは、日本版プラネットチャンプTG3000でも、問題なく使用できることが判明


—以下、マニアに差を付ける余談—

 プラネットチャンプは、カセット側に特殊チップ、DSP-4を搭載しています。このDSP-4は、実はスーパーファミコンではプラネットチャンプにしか搭載されておらず、貴重です(ほかにもDSP-1とかDSP-2などという特殊チップがあり、こちらは結構多くのゲームに搭載されている)。
 調べてもDSP-4のことは良く分からないのですが、おそらく、2スクリーン分のラスタースクロール処理に使われいると思われます(コース分岐、4人同時プレイなどに利用)。スーパーファミコンのカーレースゲームは、ほとんどがスーパーファミコンの背景拡大縮小回転処理を利用して疑似3D化していますが、このプラネットチャンプは旧来のラスタースクロール処理(カーブや起伏を、背景面の歪みで表現)をしています。ラスタースクロールだと、コースの分岐や4人同時プレイが、おそらくそのままでは表現できないので、そのためにDSP-4という特殊チップを積んで2画面分のラスタースクロールを処理して合成していると思われます。まあ、俺はゲーム開発者でも何でもないので、そのあたりの詳しいことはよく分かりませぬが、たぶん、合ってると思う。



 もともとプラネットチャンプは、トップレーサーというシリーズの3作目に登場した作品です。海外名であるTOPGEAR3000も、もともと海外でトップレーサーがTOPGEAR、トップレーサー2がTOPGEAR2というタイトルで販売されていたことにちなみます。なお、英国で人気のテレビ番組と同じタイトルですが、全く関係ありません。全てケムコ販売で(ジェネシス(海外のメガドライブ)版のTOPGEAR2はビック東海、アミガ版はグレムリン社自ら販売)、開発は英国グレムリン社。グレムリン社は、海外のパーソナルコンピュータ(コモドール・アミガとか)でロータスチャレンジというカーレースゲーム(きちんと英国ロータス社からライセンスされた、ロータスの実車が登場するカーレースゲーム)を展開しており、トップレーサーシリーズはそのノウハウを生かして開発されたレースゲームです。なので、ロータスチャレンジとトップレーサーは、ゲーム全体の造りがとても良く似ています。



 こちらは初作のトップレーサー。強制的に2画面分割になる点は残念ですが、スピード感、コースのアップダウン表現、ゲームバランスが秀逸。なによりも、デジパネが超カッコいい(笑)。
 ガソリンの概念があり、ロングコースでは給油の必要性があります。4種類の車から選べますが、全て最高速度、ブーストの効き具合、燃費などが異なります。この写真だと、赤い車は最高速度が一番で(下り勾配でブーストを使うと、400km/hとか普通に出る(笑))燃費は最低、白い車は加速が良い代わりに最高速度が伸びずに低燃費、など。これを利用した縛りプレイ(無給油走破、400km/hチャレンジなど)が楽しく、一生遊べる1作。
 俺は、スーパーファミコンで1本だけベストを選べ、と言われたら、問答無用でこのトップレーサーを選びます!それくらい、超好きなゲームです。ブログで1週間、このトップレーサーだけで記事書けって言われたら、マジで書ける自信アリ(笑)。



 こちらはトップレーサー2。タイトル画面のバタ臭いテクノサウンドが印象的(しかもワンフレーズだけサンプリングでヴォーカルが入っており、テイルズより2年も先駆けてスーファミで歌ってます(笑))。カセット容量が2倍(8メガ。初代は4メガロム)になったので、完成度が高くなった決定版ですが、フレームレートが低くてスピード感がイマイチなのが残念(降雨や降雪の描写は60FPS出ているようなので、わざとフレームレートを下げて処理を稼いでいる可能性もアリ)。分割画面は、ペアゲーム時のみで、1人プレイ時はフルスクリーン表示となりました。これは、プラネットチャンプにも生かされます。デジパネがカッコ悪くなったのが残念。
 自車のチューニングが可能となったため、全64コースと倍増されたボリュームと相まって、長く遊べる1作。一方で、ガソリンの概念は事実上、廃止されました(ガス欠で強制ゲームオーバーになる)。



 そして、プラネットチャンプTG3000。遥か未来の西暦3000年代を舞台に、地球規模から宇宙規模のカーレースゲームに拡大されたストーリー。西暦3000年代の割りには、タイアは付いてるし6速オートマだし、変に保守的なのが笑えます。ガソリンの概念が復活、今度は極端で、ほとんどガス欠後の惰性で走らされるハメに(笑)。
 フレームレートが2より良くなり、初代並み、それ以上のスピード感が表現されているのが評価点。ただ、コーナーリング性能が悪く、カーブに入ってからハンドルを切ると大体コースアウトします。ブースト使用時は時速600km/hとか出て笑えますが、600km/h出すと、そうでなくも重たいハンドリングが全く効かなくなり、カーレースゲームとしてのゲームデザインはイマイチ。コース分岐による戦略性の高さ、4人同時プレイなどの意欲的な面もある一方、先述の通りバグで継続不能になったり、画面が乱れることがあったりするなど、やや完成度は低いです。

 その後、ニンテンドウ64やプレイステーションなどでトップギア名称に統一されて何作が出ましたが、ほとんど話題になることなくシリーズは終了。時代がリアル系レースシム以外の需要がなくなったこともあり、トップレーサーシリーズの居場所は無くなってしまったようです。