この箱は、なんぞや？？
ホビージャパン製、1/18なんてとんでもないサイズのソアラのミニカーです。Ｚ２０系中期、ＧＴツインターボＬ（ダンディブラックトーニング）です。こんなでかいミニカー買うの、初めてです。
今回、Ｚ２０系のリミテッドとＧＴツインターボＬがモデル化されました。リミティッドはクリスタルホワイトトーニング２のＡＴ、ＧＴツインターボＬはダンディブラックトーニングのＭＴと、いずれも昭和６３年式の中期型で人気カラー、人気グレードのモデル化です。メイドインチャイナ。定価は22000円前後のようです、最近なにかと話題のアマゾンドットコムで購入したので、２万円切ってましたが。マニアの中には、こんなに高いのに２台同時購入している強者たちもいるようです。２月下旬に発売予定だったのが、ひと月ほど延期になりました。おそらく注文が殺到して、バックオーダーを抱えたためと思われます。
比較。下から同社マーク４３シリーズのソアラ、フジミの1/24、これです。デカいですね～
箱から出すと、ケースが付いてなく、ガレージ鉄骨風のフレームで囲まれています。
さすが実車をレーザー計測しただけあって、プロフィールは悪くありません。肝心のダンディブラックトーニングの再現度も悪くありませんが、下のシルバーは、もう少し暗いシルバーだと思います。上半分も、やや黒色が濃い気もします。
比較用に、元わが愛車をば。
フロントも、フォグランプのベゼルなんかがちゃんとモールディングされていて感心します。しかし、1/43モデルの時から同社のモデルで見られた、ヘッドランプの再現性の悪さは、こちらも継承しており、残念。２重レンズが再現されておらず、本来レンズカットのない外レンズにレンズカットが入っていて、変です。フジミのプラモでも２重レンズが再現されているというのに、なぜ1/18のこのモデルで省かれたのが理解に苦しみます。
対照的に、リアのテールランプの再現性などは高く、素晴らしいです。ちゃんとバンパの牽引フックも付いています。
残念ポイント１。リアウィンドウのＴＥＭＳディカールが省かれています。ツインターボＬは、ＴＥＭＳ標準装備ですので、実車はディカールが貼られています。
残念ポイント２。シフトノブ周辺に、トグルスイッチ風の謎の突起がモールディングされています。ミサイルでも飛ばすの？？謎です。
残念ポイント３。この写真では綺麗に写っていませんが、デジパネの部分のディカールが前期デジパネ、ＡＴ用です。デジパネヲタのニ餅は、これを良しとしません！
残念ポイント４。ウィールそのもののモデリングは悪くないのですが、スポークが黒色に色刺しされてなく、なんか変です。というか、同社の1/43ではちゃんと色刺ししてるのに、なぜ？？
残念ポイント５。モデリングが下手くそで、周りの完成度の高さを台無しにするフロントワイパ。ほんと、これだけ物凄くレベルの低い形状で笑えます。というか、フルコンシールドワイパなんですから、実車はこんなワイパが外に出てませんし、省いてよかったと思います。取ろうにも、強力に接着されていて外せません(笑)
残念ポイント６。フロントバンパのツートーン塗り分け位置を微妙に間違っています（ナンバー周辺に注目）。もう少し上です。そんなとこ再現しなくていいだろって？1/18なんですから！大したマニアでもない俺でも難癖付けるんですから、重度のマニアの人なんかナタ振り回して怒ると思いますよ。
ほかにも、内装色が真っ黒でベタ塗（実車は、シート生地が微妙にダークブルー）、助手席パワーウインドウのディカールが運転席と共通のを使用など、かなりテキトーです。模型店でリミティッドも見てきましたが、こちらもウィールのスポークが色刺しが省かれていたりして、手抜きが見え隠れします。ほんとはもっと、良い点ばかり取り揃えて紹介したかったのに、良い点以上に悪い点ばかりが目立ちます。
あまりミニカー化されない20ソアラの1/18モデルを製品化してくれたことは大いに喜ばしいことなんですが、ここのメーカーは、やたらと20ソアラのミニカーを出すくせに、さっぱり愛を感じません。1/18なんで、余計に粗が丸見えといった感じです。ちょっと、期待外れですね。
モール部などが別体部品なんで、前期型への改変や、ウィールを新造すれば後期型のラインナップも今後期待できそうです。とにかく、ちょっと今回は粗が目立ちすぎるので、今後の拡充ラインナップは、妥協なき完成度で出していただきたいものです。少数ロットということで今回買えなかった人もいたかもしれませんが、よほど昭和63年式に思い入れがないのであれば、わざわざ高いお金を払ってまで入手する必要はないと思います。おそらく今後、他年式モデルが出ると思いますので、その時で良いのでは？と思います。
ぶっちゃけ、フジミの1/24の方が、粗が笑えるだけマシなのかもしれません。1000円だし。