先日見に行ってきたMR２は、新しい自動車にふさわしいかどうか、今日は徹底的に考えてみたいと思います。
今回見てきた個体は、昭和６３年６月登録のGリミティッド、Tバールーフのスーパーチャージャです。いわゆるひとつの後期型で、年式的には８８年ですが、最終型である８８年モデルは８月登録以降の車体ですので、これは８７年モデルであります。
８７年モデルの特徴として、８６年モデル（最初の後期型）と比較し、９２のレビンみたいな変なツートーン塗装が追加や、スーパーチャージャ車にリアスタビラザ、ハーダーサス、ハイグリップタイアなどを装着したAdパッケージ仕様車の追加などが挙げられます。逆に８８年モデルと比較し、電格ミラーやハーフミラー処理のTバールーフ、ハイマウントストップランプなどが減じています。つまり、変なツートーンやAdパッケージ以外は８６年モデルとほぼ同一だと考えて良いでしょう。
外見上、Adパッケージと判別できるものがないため、この個体がAdパッケージかどうかは分かりません。おそらく普通のGリミでしょう。
個人的には、電格ミラーがよかったので８８年式が好みなんですが、今更選ぶほどタマもないでしょう。
○この個体の良い点
・スーパーチャージャ付
・５MT
・サビが少ない
・内装がおおむね良好
・タイア新品
・オートエアコン装備
・社外のアルミウィールがかっこいいですね
・オートアンテナ動作
・劣化しているものの、純正デカール類欠品無し
・Tバールーフ格納バッグ現存
・雨漏りナシ（とのこと）
・足回りリフレッシュ済み（とのこと）
×この個体の悪い点
・１５万キロ超
・外装のスーパーホワイトが、ボンネットを中心に劣化がひどい
・エアコン効かない
・取説、記録簿欠品
・純正フロアーマット欠品
・サンバイザーが硬くて使い物にならない
・ウインカーレンズ劣化
・キーが合鍵で、マスタ欠品
・エンジンのヘッドカバーなど、やや劣化が目立つ
・タイミングベルトがそろそろ交換時期か
この車の良い点として、距離は走っていますが、前オーナー氏がある程度足回りを中心にリフレッシュを行っていることです。また、ありがちなローダウンも行っていない模様で、これはストックの車高のようで好感が持てます。
一方で悪い点として、外装を中心とした各部の劣化が目立ちます。特にボンネットとブラックアウト部の劣化がダメで、ツヤが飛んでおり再塗装が必要です。逆に、ボンネット以外は磨いたら綺麗になりそうだったので、ボンネットとブラックアウト部だけの再塗装で済むとも言えます。これなら１０万円以下で済むでしょう。ウインカーレンズの劣化が認められますが、社外品のクリアウインカが安価で出ており、サイドウインカもまだ部販に在庫してそうですから、問題ないでしょう。１万円程度で済むと思われます。ただ、問題なのはデカール類。これは、交換したくても部販にストックはないでしょうね。最悪、カッティングシートで自作するしかないかもしれません。
内装は、そんなに汚くもないのですが、一部ダッシュボードの割れや欠品などが目立ちます。某オークションなどでは、比較的安価な値段で各部品が流通しており、これもコツコツ部品を集めていけば、それほど修繕は難しくないと思います。
１５万キロということでエンジンに不安要素はありますが、そこは天下の4Aツインカム16。嫌というほど部品が出てくることを期待したいと思います。
ただ、エアコンの故障はギャンブル性が高いと言わざるを得ません。ギャランのガスリークは虫ゴムくらいで済みましたが、もしそうじゃなかったら、あきらめるしかないですね。
AWのMR2は価格が高騰してきており、今回のような手頃な価格で出てくる個体は、今がラストチャンスかもしれません。予算が潤沢ならば、多少高価でも、もっと程度の良いオリジナルコンディションの車も狙えることでしょう。しかし、高い個体を買えばストレスフリーで乗れるかというと、そうじゃないのが８０年代車。経験上、８０年代車は買うと必ずどこか壊れます。だったら、安価な個体を狙って、壊れた箇所をドンドン直していった方が、僕は安心して乗れるじゃないか？と考えています。
僕ぁコレクターでもガレージオーナーでもないので、あまりにも綺麗な個体は宝の持ち腐れです。もし嫁さんもらったら、こんな車に乗ってるばやい（←なぜか変換できない）でもないでしょうから、そんなに長期間手元にあるとも思えません（ま、向こう１０年結婚することもないでしょうがw）。多少年季の入っている方が、いろいろと気にせず乗れるのもいいですね。
ギャランがイマイチ査定がつかなかったのは残念ですが、僕は乗って楽しい車に乗りたいです。MR2が、運転して楽しくない車のはずがありません。今回の個体は、チャンスだと考えています。
というわけで、買おうかと思います。