さだ・とし信州温泉紀行

続編;茨城パートⅡ

島津の「南高梅(なんこううめ)」

2011-03-09 10:25:51 | 閑話休題
島津梅林で、南高梅の花の見学。
6月上旬から7月上旬の収穫時期になると、島津営農実践組合による梅の実もぎ取り体験ができる。
□営業時間  収穫期の土日、午前9時~午後4時のみ営業。
□料 金   1Kg500円
□所在地   阿見町島津3360-1
       電話番号090-3515-4901
「南高梅」
和歌山県みなべ町で生まれた「南高梅」は、押しも押されぬ「梅」の一流ブランド品です。
その「誕生」には、どんなドラマが隠されているのか?
□ 南高梅の原木「高田梅」
明治35年、高田貞楠(たかださだぐす)は、自分の所有する桑畑を梅畑にしようと考え近所の勇惣佐七(ゆそうさひち)から「内中梅」の実生苗(みしょうなえ)60本を購入して、約30アールの畑に植えました。「実生苗」とは、種子をまいてそのまま育成した苗木のことです。
その中に、ひときわ豊かに実り、大粒で美しい紅のかかる優良種が一本あることを発見しました。貞楠は、これを母樹として大切に育て、「高田梅」の基礎をつくりました。
□60本の「穂木」
昭和6年、農業経営の将来を梅に託した小山貞一(こやまていいち)は、高田貞楠が育てた
門外不出の「高田梅」の原木から60本の穂木(ほぎ)を譲り受けます。「穂木」とは、接木(つぎき)用に母樹から切り取った枝のことです。貞一は、苦労を重ねながら栽培を続け、
「高田梅」を継承していきます。
□「梅優良母樹調査選定委員会」の発足
昭和25年、梅の優良品種を統一して、市場の安定を図るため、この地に適した梅を見つけようと、「梅優良母樹調査選定委員会」が設立され、貞一も委員に就任しました。 「優良種」とされる37品種を対象に、5年間にわたる詳細な調査を行いました。
初年度は豊作の年にあたり、各品種とも見事な結実で、甲乙がつけられない調査結果となり、
2年目に第一合格種として14品種を選抜。3年目には、さらに10品種にしぼられました
□七系統の優良品種を選抜
こうした審査の結果、昭和29年には、「白玉」「養青」「古城」「改良内田」「高田」「地蔵」「薬師」の七系統が選抜されました。その中でも「高田梅」は、最も風土に適した最優良品種との評価を受けました。
□南部高校園芸科
南部高校園芸科の生徒達もこの5年間の地道な調査研究に協力しました。「梅優良母樹調査選定委員会」の委員長を務めていた竹中勝太郎(たけなかかつたろう)は、「南部高校」と「高田」から名をとり、最優良品種に選ばれた『高田梅』を、「南高梅(なんこううめ)」と命名しました
□種苗名称登録の出願
昭和38年、選定委員会で最優秀に選ばれた梅「南高」は申請者・高田貞楠の名前で種苗名称登録を出願し、昭和40年10月29日、登録第184号の名称登録が農林大臣により許可されました。
種苗名称登録とは、新品種の育成者の功績を称え、その権利を保護し、育種振興と新品種の普及を目的として、昭和22年に設けられた制度です。
その品種がまったく新しく、優れた特性を持っているものかについて厳しい審査を受け、農林大臣の認可を得て登録されます。昭和53年(種苗名称登録制度から品種登録制度に変わる)までに登録された梅は、「南高」「龍峡小梅」「玉英」のわずか3品種だけでした。











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