また、事故米の不正販売 (010.07.22.)
食用に適さない米を「事故米」と称して、食用以外の用途(飼料用等)に政府が卸している米が食用に不正転売されたことで、農林省の責任問題として大きく取り上げられた08年の事件はまだ記憶にあたらしい。
あの事件以来、転売に対する追跡調査が厳しく行なわれているものと思っていたが、今年になって「飼料用に使われた事を確認した」と公表していた、約82トン余の米が、業者の側で加工台帳の偽装が判明し、食用として流通していた事が判明したのである。
問題の米は、07年の4月に高関税をかける代わりに一定量の輸入が義務付けられるミニマムアクセス(MA)米として名古屋の豊田通商が米国から輸入し、同年6月の検疫でカビが確認され飼料用に処理される筈のものが、転売の過程で事故米という事を隠して複数の食品加工業者に販売されていたものである。また、一部は酒造メーカーにも流れている事がわかっている。
この事故米の転売追跡調査についての実態は、取引先の保護や企業秘密を楯に情報提供を拒む業者もいて、強制捜査の権限がないので、徹底を欠いてる嫌いがある。従って、業者の台帳の偽装を見抜く事は非常に困難で、今回は、煎餅などへの加工用MA米に転売がないかの調査中に、流通経路の不明な米を発見、その調査の過程で発見されたものである。
農水省は不正に関わった「甘糟損害貨物」「石田物産」「協和精麦」「共伸商事」の4社の告発を決めたが、農林省の不正防止対策にも杜撰なところが指摘され、今後にやり方には、相当な権限を持たせた管理体制が必要ではないでしょうか。
特に食品関係の問題だけに政府が関与する事故米払い下げは、末端消費者までの責任ある管理が問われるところだ。
(えびなたろう)
食用に適さない米を「事故米」と称して、食用以外の用途(飼料用等)に政府が卸している米が食用に不正転売されたことで、農林省の責任問題として大きく取り上げられた08年の事件はまだ記憶にあたらしい。
あの事件以来、転売に対する追跡調査が厳しく行なわれているものと思っていたが、今年になって「飼料用に使われた事を確認した」と公表していた、約82トン余の米が、業者の側で加工台帳の偽装が判明し、食用として流通していた事が判明したのである。
問題の米は、07年の4月に高関税をかける代わりに一定量の輸入が義務付けられるミニマムアクセス(MA)米として名古屋の豊田通商が米国から輸入し、同年6月の検疫でカビが確認され飼料用に処理される筈のものが、転売の過程で事故米という事を隠して複数の食品加工業者に販売されていたものである。また、一部は酒造メーカーにも流れている事がわかっている。
この事故米の転売追跡調査についての実態は、取引先の保護や企業秘密を楯に情報提供を拒む業者もいて、強制捜査の権限がないので、徹底を欠いてる嫌いがある。従って、業者の台帳の偽装を見抜く事は非常に困難で、今回は、煎餅などへの加工用MA米に転売がないかの調査中に、流通経路の不明な米を発見、その調査の過程で発見されたものである。
農水省は不正に関わった「甘糟損害貨物」「石田物産」「協和精麦」「共伸商事」の4社の告発を決めたが、農林省の不正防止対策にも杜撰なところが指摘され、今後にやり方には、相当な権限を持たせた管理体制が必要ではないでしょうか。
特に食品関係の問題だけに政府が関与する事故米払い下げは、末端消費者までの責任ある管理が問われるところだ。
(えびなたろう)