ケイの読書日記

個人が書く書評

星野仁彦「発達障害に気づかない大人たち」祥伝社新書

2023-02-13 15:30:03 | その他
 自分のことを発達障害じゃないかと疑っている大人って、相当数いると思う。「障害」というと先天的なもので、自分ではどうしようもできないというイメージがあるけど、この本に書かれているように「障害」というより「ある行動や日常生活を行う上で、多少ハンデがあるもの」という考えの方が受け入れやすい。

 というか、ぴたっと「発達障害」の枠内にあてはまる人は少なくて、その周辺のグレーゾーンにいる人の方が、圧倒的に多数じゃないかな?
 グレーにも濃淡があって、すごく濃い人もいれば淡い人もいる。私も自分が発達障害グレーゾーンと自覚しているが、自分のことは棚に上げ、友人や知人や家族の中にも「この人、発達障害っぽい人だな」と感じることが多々ある。
 そうだ!私のダンナも発達障害だと思う。「どうしても片付けられない」タイプ。ダンナのお姉さんも同タイプの人だ。

 「発達障害の人は、過去にあった嫌な体験が些細なことでフラッシュバックして、不機嫌になったり不快な気持ちになることが多い」「発達障害者は一般にストレスに対する耐性や抵抗力が極めて弱い」
 いろいろ発達障害の人が陥りやすい悪い側面が書かれていて、ああ、まるで自分のことを見ているようだと感激して読んでいたが、別に本を読んでも発達障害が治るわけじゃない。ただ、自分だけじゃない、こういう人って多いんだと知ることができて、気が楽になるとは思う。
コメント
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