本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

言葉の二面性

2015-07-26 09:28:14 | Weblog
 「結構」という言葉は、肯定にも否定にも使われるが、外国人には奇異に感じるらしい。
 ある外国人がおばあさんの荷物を親切にも持ってあげようとすると「結構です」と言われたそうだ。断っておくが、そのまま持ち逃げされると心配したという話ではない。
 
 外国人は「結構です」とは満足ですという意味から申し出に喜んでもらえると思ったわけだ。ところが、おばあさんからすれば自分で持つことに十分満足しているとなる。したがって、申し出を遠慮するということだ。
 
 「すみません」という言葉にも外国人は首をひねる。
 荷物を持ってあげると「すみません」と言われた。「ありがとう」ではないか、なぜ、あやまりの言葉になるのかと。
 この「すみません」は、相手に甘えてしまったことに恐縮したことから詫びる気持ちの表れであるそうだ。あるいはその親切に対しお返しに応えることができなかった気持ちの表れともいう。
 
 外国人に日本語が難しいと思うのは、こんな言葉の使い回しがあるからではないか。

自治体消滅

2015-07-25 09:43:52 | Weblog
 大都会はともかく小規模の地方自治体ではどこでも人口減の課題がある。
 この市では合計特殊出生率が全国平均より高いが、その一方、高齢者が多いため死亡率も高い。したがって出生・死亡という自然増減でみると人口はマイナスである。

 社会増減ではどうか。これは転入・転出のことだが、ストロー現象で大都会に吸い取られるように転出する。都会志向もあるが、就職先パイが小さいから留まれないのだ。社会増減もマイナスとなる。
 
 これで分かるのは、いくら合計特殊出生率が高くても成人になると、すなわち生産年齢に達すると大都会に流出する。結果として、結婚適齢者が空洞化し、未婚者が増える。
 地方では既婚者の分母が小さいから合計特殊出生率などあてにならない。

 増田レポートによれば、人口減により896の自治体は消滅の可能性があるとか。この市もそのひとつである。

土用の丑の日

2015-07-24 09:17:07 | Weblog
 今日は土用丑の日。
 うなぎの裂き方は関東では背裂きで関西は腹裂きといわれている。九州ではどちらの方式か聞きもらしている。多分、関西流か。
 
 九州の特徴ではないかと思うのは、うなぎを有頭のままで提供していることだ。スーパーの販売でもうなぎ屋のかば焼きでも頭付きである。ついでながらスーパーではあなごでも頭が付いている。食べるわけではないから頭なしでよいのだが。
 東京やその周辺都市に住んで頭付きのうなぎを見たことがない。

 気に入ったうなぎ屋がある。うなぎと山椒の粉はつきものだが、この店のテーブルには山椒を置いていない。注文のときにあらかじめ「山椒もください」と言わねばならない。
 置きっぱなしでは香りがとび、劣化するからか。

あだな姿とは

2015-07-23 09:11:11 | Weblog
 古い歌謡曲に「お富さん」がある。
 この歌詞に「粋な黒塀 見越しの松に あだな姿の 洗い髪」とある。

 さて、「あだな」の「あだ」はそもそも漢字なのだが、大概の場合、歌詞には「仇」の字を充てている。これでは意味をなさない。
 「婀娜(あだ)」が正しいのだ。色っぽいとか艶めかしとかの意味である。

 そもそも花柳界から出た言葉のようだから位相語といえる。一般には馴染みはないわけだ。

感電事故

2015-07-22 09:43:37 | Weblog
 伊豆の感電死事故は痛ましい。それにしても農作物ならいざ知らず、たかがアジサイのために電気柵とはやり過ぎと思う。夜だけ通電するそうだが、その日に限ってスイッチ・オフを忘れたとか。ハインリッヒの法則でいえば、事故の予兆があったかもしれない。
 
 この地区でもシカやイノシシが出没する。効果が高いらしいので、多分、電気柵を設置している所があるかもしれない。
 シカに悩む我が畑にも利用したいくらいだが、投資するほどの野菜作りに励んでいないから実行しない。

 知り合いのマイルズ君にニュージャージーの実家から在住の川崎に電話があった。父親が亡くなったという知らせである。
 つかんでいた金属製のはしごが高圧線に触れて感電死したという。
 それを聞いて「ショックだったね」と言うと「そう、ショック死だもの」

 後年、帰国したマイルズ君の生家を訪問した。NYCから高速バスで1時間ほどの場所にある。立派な家々が並んでいるひとつで、裏手は家々と並行して山並みが連なっていた。 
 高圧線はその山にあったのだろうと思う。