本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

正倉

2015-07-29 09:56:14 | Weblog
 世界遺産候補になった沖ノ島は「海の正倉院」と呼ばれているそうだ。
 
 永い間、東大寺にある正倉院は固有名詞と思っていた。そうではなく律令時代の稲や宝物などを保管する倉庫を「正倉」というようだ。正倉院とはいくつかの正倉棟を囲んである区域のことらしい。

 この正倉の話を、たまたま考古学講座を聴講して知った。炭化した米が大量に出てきた場所を調べたところそこは火災に遭った米倉の遺跡で、すなわち正倉跡だったとその講座で話していたのだ。
 宝物はともかく稲の保管倉庫ならどこにもあっただろう。つまり、日本中に稲の正倉があったわけだ。
 
 東大寺や沖ノ島の正倉院を米倉と区別するならば「宝物の正倉院」というほうが当を得ている気がする。
 
 ところで、沖ノ島は女人禁制のようだ。国際記念物遺跡会議は現地調査をして世界遺産の登録の可否を勧告することになっているが、調査員に女性はいるだろう。さて、どうするのだろう。入島できないと登録否決になりかねない。
 大相撲の土俵とはわけが違う。男女共同参画の本山みたいなユネスコ関連のところだからねぇ。