本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

徒然草から

2016-06-28 09:09:54 | Weblog
 あるエッセーを読んでいると、『徒然草』の第38段の話が出てきた。
 冒頭の「名利に使はれて、閑かなる暇なく、一生を苦しむるこそ、愚かなれ。財多ければ、身を守るにまどし。害を賈ひ、累ひを招く媒なり」を引用していた。
 これ、習った覚えがないな。

 我流に解すると「権力とカネをむさぼって、のんびりするヒマがなく、そんな苦しむ生き方なんてアホのすること」ということでしょうね。次の段は「財産が多いとかえって身上を守るために汲々する。しかも恨みを買うだろうし災いを招くもとになる」となるか。

 ただ、兼好さんは欲に長けると「一生を苦しむ」と思われたようだけど、苦しみではなく、どこかの知事がそうだったように、せこく財を貯めることが楽しみなんでしょうよ。

 700年前といえども地位とカネに執着するやからがいた。いつの時代にもいるということですが、格差時代といわれる今はさらにひどくなっていませんかね。

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