本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

シェスタ

2015-01-29 09:30:34 | Weblog
 リタイアしてから昼寝が習慣になった。南欧では現役世代でもシェスタの習慣がある。
 シェスタは午睡を意味するスペイン語とある。もともとの語源はラテン語の第6番目の時刻のことらしい。
 古代ローマでは朝の6時を起点にそれを第1番目、9時は起点から3時間後になるため第3番目、正午は起点から6時間経つので第6番目、午後3時は第9番目と呼んだそうだ。つまり、第6番目とは正午のことだ。この正午から3時までの間がシェスタになる。

 研修の講師をしていた立場でいえば、第6番目の昼飯を喰った後の時間に受講者に座学を強いてもうまくいかない。この時間に魔物が出るからだ。「眠れ、眠れ」という睡魔のことである。体は温まり、血液は消化器官に集中し、頭に回らない。かくてウツラウツラとなる。午睡はまことに生理的に合致するわけだが、かといって研修ではシェスタの時間にできない。

 そこで、この時間帯は演習を課した。しかも、個々の演習結果をOHPに撮って晒し者にすると話した。これが功を奏し眠気を飛ばしたようだ。ただし、受講者の氏名はペーパーの裏に書かせた。OHPに映らないように配慮したということ。