久々に歌舞伎の鑑賞です。
正月興行は豪華な顔ぶれと華やいだ雰囲気が一段と感じられ、
江戸の庶民文化を堪能しました。
主な顔ぶれは松本幸四郎、中村吉右衛門、中村勘三郎、坂東玉三郎・・・。
夜の部の出し物で印象的だったものを紹介しますと・・・
「金閣寺」で雪姫を演じた玉三郎の艶やかさは筆舌に尽くしがたく、
女性より女性らしさを感じさせる所作はさすがです。
本当に美しい、同性の私でさえうっとりさせられたものです。
華奢な体つきに加え、相当な重量であろう衣装を着けながらの柔軟な演技は
日頃のたゆまぬ努力を感じ取りました。
又、「鏡獅子」の勘三郎の踊りは見せ場たっぷりで歌舞伎ファンを喜ばせたはず。
前半の可憐な「小姓」、後半の力強い「獅子の精」を踊り分けましたが、
50数年のキャリアを持つ踊りや演技は芸術といえるでしょう。
休憩に食べる「弁当」も楽しみの一つ。
その場で食べたり、飲んだり出来る庶民性が残っているのが嬉しい。
着飾った女性観客が普段より目立ち正月公演の華やかさを一段と盛り上げて、
しばし異次元の世界に浸った5時間でした。