ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

朝から雪が乱舞

2021-01-30 06:20:23 | 日記
〈コロナに感染し、自宅療養の方の病状が急変し亡くなってしまった〉、そんなニュースが流れますと辛い気持ちになります。
私の住んでいる福島県も高齢者の施設でクラスターが発生し、多くの方が感染。
医療体制も、介護体制も大変な状況になっています。
入所者も高齢ですから、重症のリスクも高く、せっかくここまで長生きされたのに・・・と思いますと、切ない限りです。

朝から雪が乱舞しています。
強風注意報は出ていますが、風はそう強くはありません。
昨日は目の具合が悪かったのですが、目薬を点し、目を休ませていたせいか、今日は新聞も読み、自室で午後から「雪の乱舞」を眺めていました。
毎年の事ですが、1月末の天候は荒れ模様です。
私は、この時期に行われた『八甲田山雪中行軍』(1902年(明治35年)1月に、日本陸軍第8師団の歩兵第5連隊が青森市街から八甲田山の田代新湯に向かう雪中行軍の途中で遭難した事件)を、思い起こします。
以前、当ブログにアップした一部を再掲いたします。

  《『八甲田山雪中行軍』
  新田次郎氏の小説ともなり、映画化もされました。
  ロシアとの戦争に備えて、雪に対する訓練として行われたのが「雪中行軍」。
  厳寒に、青森県の八甲田山を横断するという訓練で、参加したのは「青森歩
  兵第5連隊」と「弘前歩兵第31連隊」。
  「青森歩兵第5連隊」は、暴風雪下で山中をさまよい、210人中199人が死亡
  する大惨事でした。

  この遭難事件後、暫くたって、「雪中行軍隊の幽霊がでる」との噂が連隊内
  に広まったそうです。
  真偽のほどは分かりませんが、これだけ多くの死者を出した訓練です。
  噂がたったとしても不思議ではないでしょう。
  そして、私が〈怖い〉と思ったのは、次のようなエピソードです。

  〔真夜中、〈中隊規模の一群が八甲田方面からやって来る〉という衛兵の
  報告を聞いた聯隊長が、営門に急行、聯隊長は抜刀し闇に向って叫んだ。
  雪中行軍隊の諸君、よく聞け!
  お前達は勇戦奮闘して見事な最期を遂げた!
  お前達の死は無駄ではなかった!
  ・・・・・・・・・・・・
  ・・・・・・・・・・・・
  迷うな、心安く眠れ!
  青森五聯隊の雪中行軍隊、回れ右!前へ進め!
  と、号令をかけると足音はピタリと止まり、八甲田山に向って静かに遠ざ
  かって行き、その後 二度と現れる事は無かったと〕

  過酷な厳寒の訓練で、無残な死に追いやられた兵士の側に立って推し量れば、
  こうした「雪中行軍隊の幽霊」の噂も、さもあろうと肯けもしますが、
  迷うな、心安く眠れ!
  青森五聯隊の雪中行軍隊、回れ右!前へ進め!
  との、号令で、八甲田山中に遠ざかって行った、という「締めくくり」には、
  兵士の人間としての怒りや恨み、無念さまで、国家権力が葬り去ってしまう
  作為性が感じられて、「恐怖」を覚えたものでした。》

雪は、まだ乱舞を続けています。
ストーブの上でケトルが、チリチリ チリチリと歌をうたっています。
                   〈ゴマメのばーば〉
コメント (2)
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