golf130のクラシックお笑い原理主義

オッサンのしがない日常や妄想話とその日聴いた音楽。

リスト「ダンテを読んで、無調のバガテル、死のチャルダッシュ、ピアノソナタ ロ短調」他、ブレンデル

2012-12-09 23:14:57 | Weblog
今年こそ早めに年賀状や自室の片付けをと毎年思うのですが、この週末も例年通り。

まだ、12月に入って日が浅いし…、と思ってしまうことがそもそもいけませんね。

来週こそは着手しようと書いてみる。(笑)

アルフレート・ブレンデル(ピアノ、1958年録音)(MEMBRAN盤)

1.ソナタ風幻想曲「ダンテを読んで」(巡礼の年第2年「イタリア」より第7曲)
2.無調のバガテル
3.死のチャルダッシュ
4.悲しみのゴンドラ
5.ピアノ・ソナタ ロ短調

リストの激安10枚組から楽しみにしていた1枚。

是非とも聴いてみたかった曲が入っていたもので。

それは、「無調のバガテル」。

晩年の1885年に作曲された、シェーンベルクなどよりも早く無調を標榜した作品。

3分に満たない短い曲で、冒頭は無調の様相ですが、次第に調性感が出て来てしまうのはちょっと残念。冒頭の雰囲気で突き進めて欲しかった。

しかし、技巧的で短いながらも心地良い曲。

「死のチャルダッシュ」の方が、バルトークを思わせる荒々しい曲調で革新性を感じさせます。この曲とても気に入りました。

「ダンテを読んで」も「巡礼の年」の中の曲。昨日の2曲も良かったけれど、こちらは16分ほどの大作。若い時代の技巧的要素と晩年の深みを併せ持った曲と感じ、聴き応えがあります。

ワーグナーの死を予感しながら書かれたという「悲しみのゴンドラ」は、晩年の作品らしく思索的。舟歌のリズムに乗りながらも深い音楽。

「ピアノソナタ ロ短調」は、リストの最高傑作の一つに挙げられることも多いというのが、ようやくに分かって参りました。

若い頃の超絶技巧の音楽も良いですが、晩年の深遠な世界も凄いですね。

ブレンデルの若い頃のVOX録音で、リスト晩年の作品を中心に楽しみました。

ブレンデルは決して強靭なピアノというタイプではありませんが、リスト弾きの一人に数えられるのは、晩年の思索的な曲との相性の良さ故でしょうか。

リストはロマン派の作曲家とずっと思い込んでおりましたし、音楽史上の一般的な位置付けはそうでしょうが、これらの曲を聴くと、ロマン派の枠組みから踏み出し、現代音楽への予感さえ感じさせる革新者であったのではないかと思います。

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