golf130のクラシックお笑い原理主義

オッサンのしがない日常や妄想話とその日聴いた音楽。

メシアン「鳥のカタログ」

2008-03-11 07:54:12 | Weblog
どなたかオウム飼っている方いらっしゃいませんか?九官鳥でもいいですよ~。

ウゴルスキ(ピアノ)(グラモフォン盤)。図書館で借りて来たCDです。
所有しているツェーンという若手ピアニストによる廉価盤(ARTE NOVA盤)も悪くはないのですが、ウゴルスキ盤が鮮烈な演奏なので今朝はこちらにしましょう。ツェーンではピアノですが、ウゴルスキはもう鳥になっている感があります。

全曲聴く時間は無いので、1枚目のCDを。キバシガラス、キガシラコウライウグイス、イソヒヨドリ、カオグロヒタキ、モリフクロウ、モリヒバリの6曲です。各曲には、タイトルの鳥以外にも同じ地域に生息する色々な鳥の声が入っているそうです。
(1枚目だけ聴く、という抜粋はイカン。会社帰りには2枚目、3枚目も必ず聴くこと!)

現代フランスの作曲家メシアン(1908~1992)は、鳥の鳴き声に興味を持ち、これを調査、研究し、作品に取り入れています。

「トゥランガリーラ交響曲」、「世の終わりの為の四重奏曲」等、彼の代表的な作品のほとんどにその成果が反映されているようです。

なかでも、この「鳥のアルバム」は、研究成果の集大成。鳥の鳴き声をそのままピアノ曲にしています。

鳥の鳴き声をモチーフにした曲はたくさんありますが、これほどダイレクトにそれを楽音にした曲は他に無いでしょう。

CD3枚に及ぶこの曲集には、77種もの鳥の声が採譜されているそうで、それが皆ピアノの音に変換されています。

勿論、鳥の鳴き声が平均率のピアノの音域、音程に収まる訳ではなく、音の高さを変えたり、また微分音を12音で近似したり、リズムについても演奏可能なものとしています。

さて、この曲集はどのくらい正確に鳥の声をなぞったものなのか?。
その「原典忠実性」を考えるとクラ原主義者は夜も眠れません。

そして早朝に鳥の声で目覚めてしまいました(笑)。

はたしてどれほど鳥の声に忠実か、を確認するにはいくつか方法があります。

(1)鳥の声と、それに基づくピアノの音をスペクトル分析して比較する方法。

(2)鳥の声の録音を入手し、それと聴き比べる方法。

(1)が一番科学的でしょうが素人には無理。解析装置が必要ですし、類似性の判断には音響に関する深い知識と豊富な経験が必須です。専門家が声紋分析してコメントしているのをTVでご覧になった方も多いでしょう。

(2)は録音さえ入手出来れば、素人でも聴き比べ出来ますが、しょせん鳥の声とピアノでは聴いた感じが全く違う。結局「ようわからん」となるでしょう。

そこで登場するのが、

(3)オウム(または九官鳥)で復元再演する方法です。

この曲集からどれか1曲を選び、毎日毎日、繰り返し繰り返し聴かせる訳です。

するとそのオウム(または九官鳥)は、ある日突然、ダルメシアンに変身します(しないって!)。

うまく出来ない場合は、鳥年の大晦日から犬年の元旦に掛けて行えば変身可能(無理だって!)

ということで、オウム(または九官鳥)の声によりこの曲の「オリジナル演奏」を聴くことが出来ます。
鳥の鳴き声を基にしたピアノ曲が、種類は違いますがまた鳥の声に戻る訳です。

どなたかオウム(または九官鳥)飼っている方、試してみて下さい。

うまくいかなくても、動物虐待?で訴えられても一切関知しませんが。