一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

60億円と$51.1Millionの違い

2006-11-16 | 余計なひとこと

西武60億満額の笑み「日本の宝に最大限の評価」
(2006年11月15日(水)16:40 夕刊フジ)  

「西武は昨日(13日)最高応札額を受諾することを回答しました。本日MLBよりNPBを通じて入札額とチーム名の通知を受けました。チームはボストン・レッドソックス。金額は5111万ドルです」

同じプロ野球チームでなぜここまで収益構造が違うのか、とか、日本プロ野球の将来は、とか、西武球団の資金使途は、などという話はさておき、さすが、と思ったのが新聞に載っていたイチローのコメント。  

「久しぶりの対戦は楽しみだけど、ちゃんと練習してこいよ。」  


これも余計なお世話なのですが、ちょいと気になったのは、ここまで巨額だと今後松坂の入団確定まで(契約交渉とか健康診断とかしばらくかかると思います)の期間の為替ヘッジはするのかな(でも、万が一破談になる可能性もあるし)ということ。 

でも、そもそも論として、ここまで売り手市場だったら入札条件を円建てにするくらいの気迫が日本プロ野球連盟にあってもよかったのではないでしょうか。 
「ドル建入札」という時点で、既に日米のプロ野球界の関係が決まってしまっているのかもしれません。



昨今また話題になり出した三角合併でも、対価として外国会社の株式を交付するにしてもその対価の相当性は日本法のレベルで評価されるのにねぇ(ちょいと話が違いますかw)

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入り松茸に出鮪

2006-11-15 | よしなしごと

へぇ、と思った記事。

「ぜいたく品」リストを決定 北朝鮮制裁で禁輸へ
(2006年11月14日13時46分 朝日新聞)

政府は14日午前の閣議で、牛肉やたばこ、乗用車、貴金属など24品目の「ぜいたく品」の北朝鮮向け輸出を禁止するため、外為法に基づく輸出貿易管理令の改正を決めた。国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議を受けた措置で、金正日総書記ら北朝鮮中枢への圧力を強めることが狙い。15日から実施する。  

塩崎官房長官は14日の記者会見で、指定した品目について「北朝鮮当局の幹部、朝鮮労働党の中央委員会委員などの人たちが自ら使うか、部下に支給をするということに使われそうなものを決めた」と説明した。  

24品目の対北朝鮮向けの輸出は、05年実績で総額10.9億円。同国向け輸出全体の約16%を占めている。

■北朝鮮への輸出を禁止する「ぜいたく品」
【食品等】 牛肉、マグロのフィレ(切り身)、キャビア・その代用品、酒類、たばこ
【装飾品・衣類】 香水、化粧品、革製バッグ・衣類等、毛皮製品、宝石、貴金属、貴金属細工
【電化製品】 携帯型情報機器、映像オーディオ機器・ソフト、カメラ・映画用機器、腕時計等
【乗り物】 乗用車、オートバイ、モーターボート・ヨット等
【その他】 じゅうたん、クリスタルグラス、楽器、万年筆、美術品・収集品・骨董(こっとう)品

実際には第三国経由で持ち込むとか個人が手荷物で持ち出すこともできるのであまり制裁の効果はないのではないかと思うのですが(特に党幹部であれば費用の多寡は問わないでしょうから)、象徴的な意味合いということでしょう。


でも、ウニや松茸を輸入して松坂牛や鮪を輸出する、って(取扱高のバランスはわかりませんが)その他の問題を抜きにして傍から見るとけっこういい補完関係ですよね。


ところで素朴な疑問なんですが、
政府、北朝鮮金融制裁を決定 海外送金など事実上凍結
(2006年9月19日 産経新聞)によると

日本国内に設けた金融口座からの海外送金や預金引き出しを許可制とし、事実上の凍結措置をとる。

ということですが、北朝鮮への輸出代金の決裁ってどうやってやっているんでしょうか。
北朝鮮の銀行(?)から日本企業への送金はできるのか、それとも同様に凍結されていない第三国にある口座から送金するんでしょうか。


経済制裁をやって(やろうとして)みると、両国間の関係の実態がよくわかりますね。

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『ダ・ヴィンチ・コード』 (映画の方)

2006-11-14 | キネマ
週末に観た映画のつづき。
封切り直後から賛否両論がうずまいた話題の映画です。

原作は読んでいたので、以下の感想はストーリーを知っている人間の感想です。


1.映画では時間が足りない

この映画自体150分の大作でしかも退屈させないのですが、やはり謎解きの部分、特にいたるところにある"double meaning"の仕掛けに振り回されながら謎に迫っていくところの面白さは原作にはかないません。
どうしても、結論がポンっと次のシーンとして出されて説明が後追いになってしまう感じになってしまいます。

かといって2部作にするとか3時間ものにするのは興行的にも無理だったのでしょうね。


2.「反教会」的演出が目立つった?

この辺が「駄作」非難の背景にあったのでは、勘ぐる向きもあるようです。
確かにキリスト教会の歴史、特に自らの正統性を守るために多くの人々を犠牲にしてきた部分について描いています。
これを「過剰」と見る向きも(特に欧米キリスト教社会では)多いと思います。

私自身はそんなに過剰とは思いませんでしたが。


3.クライマックスの盛り上がりに欠ける

最後の最後にラングドンが「聖杯」の秘密を解き明かすところはけっこう盛り上げているのですが、その前にイギリスの教会にたどり着いた主人公2人がシオン修道会の謎にたどりつく一つのクライマックスのところが、肩透かしのように淡々としています。

シオン修道会との出会いのところ(原作ではそこで出てくるセリフが最後の謎かけになっている)は歴史の重みや謎を残して死んだソニエールの遺志を感じさせる重要なところだと思うのですが、ここが謎解きの一つ扱いで軽く扱われているようで残念です。

このへん、時間の制約で編集でカットされてしまったのでしょうか。



小説に出てきた場所を映像で体験できる、という楽しさはあるのですが、原作を先に読まれることをお勧めします。















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『ブロークバック・マウンテン』

2006-11-13 | キネマ
「アカデミー賞の監督賞を受賞したゲイをテーマにした映画」という程度の予備知識しかなかったので、レンタルになって初めて観ようと思ったのですが(ちなみに昨日のネタを見つける前に借りたので直接関係はありません^^;)、実際に観たらけっこう良く出来た映画でした。


最初は「男2人がどのようにして愛し合うようになるか」というような映画だと思っていたのですが、最初のきっかけはいともあっさりそうなってしまいます。
そして、後半2/3くらいが「愛し合う2人の男にどんな運命が待っているか」という話に費やされます。

2人は若い頃ブロークバック・マウンテンで出会い、そういう関係になってから一度別離れます。
そしてそれ以後20年間の、再会、遠距離のつらさ、嫉妬、浮気、焦燥、などをてんこ盛りで描いていきます。


多分現在男女の恋愛を描くとすると、設定に相当の工夫が必要で、その結果ストーリーも特殊な凝ったものになってしまうところを、1960年代から70年代のアメリカ中西部(まだゲイの文化やコミュニティもなく、形式化された行動様式もない時代)を舞台にすることで、「恋愛幕の内弁当」的なある意味クラシカルな映画を作ることが可能になったのだと思います。


ゲイの人には古典となるような映画になったかもしれません。
ただ、何か特殊の問題提起があるかというと、そういう感じはしませんでした。
こういう形でないと「オーソドックスな恋愛映画」が描けない、という問題提起があるのでしょうか。







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これが本当の「ケツを持つ」か

2006-11-12 | よしなしごと

しんみりした話が続いたので、おバカなネタを。

尻から花火発射で男性負傷=映画のシーンまねる―英
(2006年11月9日(木)23:45 時事通信)

【ロンドン9日】英国中部のサンダーランドでこのほど、尻から花火を打ち上げようとした22歳の男性が負傷し、病院に担ぎ込まれる騒ぎがあった。危険な行為やいたずらを実際にやってみせる内容で物議を醸した映画「ジャッカス・ザ・ムービー」のシーンをまねたらしいが、その代償は大きかったようだ。
(中略)
事故後、「自分の尻に花火を入れた男性が出血している」との電話を受けたと話す救急当局者によると、この男性は結腸が焦げるほどの重傷を負い、入院中という。

記事を見ると、尻に挿した部分で発火してしまったようですね。


昔の話ですが、合宿の打ち上げなどで「ドラゴン花火を口にくわえる」(※)というのが流行ったことがあります。

これは馬鹿は馬鹿なりに、手に持ったとき火花はそんなに飛んでこないし熱量自体はたいしたことがないという経験から、目をつぶってさえいれば大丈夫、と考えたわけですが、上の記事の人はどういう成算があってこれをしたのでしょうか。


その場で発火したとなると打ち上げ花火や噴射系と思われますが、火薬がどこまで詰まっているかを確認しなかったことが原因だと思います。
それに、口ならいざと言うときにすぐに吐き出せるし手も使えますが、尻では身動きがとれないですよね。
(「結腸が焦げる」ほどの花火とするとかなり太いものと思われますが、そんなものを尻に挿せたのか、とか、そんなに深く挿したのかなどという妙な想像もしてしまいます。また、尻に挿して「打ち上げ」るにはかなり複雑な体位をとる必要があるように思うのですが・・・)


バカをやるにも最低限の慎重さ(少なくとも自分がバカをやっているという自覚)は必要だ、というのが本件の教訓でしょう。



(※)よい子の皆さんは決して真似しないでください。また、いい大人の皆さんは、他人や燃えやすいものの方に向けたりせず、自己責任でやってください。


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林檎

2006-11-12 | 自分のこと
実家からリンゴが届いた。

といってもリンゴを作っているわけではなく、長野に住む父の従姉弟(「イトコ」の正確な関係はこう)から送ってきたもののおすそ分け。

ところが、父がお礼の電話をしたところ誰も電話に出ない。
心配になって息子の家に電話をしたら、従姉弟は認知症になってしまったとか。

80台半ばなので仕方ないのだが、もともと緑内障を患っていて高血圧でもあり、そっちの方で逝くのではと周りも思っていたので、予想外の展開に戸惑っているとか。
ご主人が健在なので一応在宅で介護をつけているらしいが、ご主人も80台なのでなかなか大変のようです。
(そう語る父親も他人事ではないとつっこもうとも思ったのですが、それだけ認知症とか介護が不運な「悲劇」でなく日常的な出来事として話題に上るようになったのは健全なことなのかもしれません。)


私はこの親戚の家には小学生の頃2,3回行っただけです。
当時は父の叔父が多分70台後半で健在だったのですが、両目を失明していました(緑内障は遺伝なんでしょうか)。
そのお爺さんは、池の鯉にえさをやるのを日課にしていました。
着物を着て白髪の盲目の老人が一人で庭に出て、池の端にしゃがんで小石で池の縁石をコツコツと叩くと、鯉が一斉に寄ってくる、という姿が印象に残っています。

今から思えばなかなか絵になった光景なのですが、子供心には何か怖いものを見てしまったという印象が記憶に残っています。



そういう大変な中で、毎年恒例とはいえリンゴを送ってくださるとは、まことにありがたい事です。

感謝していただくことにします。


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佐野洋子『神も仏もありませぬ』

2006-11-11 | 乱読日記

先日の新幹線道中2冊目。

絵本作家・画家の佐野洋子さんのエッセイは面白い、よく書評にも書いてあったのですが、初めて読みました。
そして、期待通通りの面白さでした。

執筆当時63歳~65歳の作者が

物を忘れるたびに「ついに(痴呆が)来たか」と思い、
88歳で痴呆症の母親を見舞い、
(北軽井沢に住む作者の)ご近所の農家からもらった野菜に感動し、
テレビ番組を見てむかつき、
過去の自分のを思い出して赤面し、
お気に入りの料理が友達に受けなかったといってくやしがる

そんな日常の喜怒哀楽、「歳を取ることのミもフタもなさ」を、気負いなくかつ鋭い観察眼で、過激にかつあっけらかんと語っています。


多分この面白さは、作者の視点が高みから「これが正しい」とか「これは面白い」と語るのではなく、等身大から発せられた温かい視線(や、ただの文句)からきていると思います。

どこか宮澤賢治の「眼にて云う」にも通じるものがあると思いました。

日々飯を食い、糞をたれ、眠った。

こう、あっけらかんと書ける、そこを原点にできるというのが、この作者のすごさなんだと思います。



ふと思ったことですが、(たとえテレビに向かってであったとしても)文句を言ったり、逆に文句を言われたりしているうちは、人間は孤独ではないのではないか。
そして人が孤独でないところでは、神も仏も必要はないのではないか、と。

逆に「文句を言ったり言われたり」とか「飯を食い、糞をたれる」という世界から離れ高い視座に立ちたい、と思った瞬間に人間は神や仏を必要とするようになるのではないでしょうか。




PS
最近、固有名詞を思い出せないどころか、思い出せないことをヤバいと思わなくなってきたのですが、これって相当マズいですよね・・・







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最後までラムズフェルド

2006-11-10 | よしなしごと

(追記あり)

「21世紀最初のこの分かりにくい戦争」 ラムズフェルド長官会見
(2006年11月9日(木)18:15 gooニュース)

・・・大統領はさらに、03年に英国の「意味不明な迷言(Foot in Mouth)大賞」に選ばれて有名になったラムズフェルド氏の発言を引用。「ドンの有名な言葉がある。『世の中には、分かっていると分かっていることがある。分かっていないと分かっていることもある。そして分かっていないと分かっていないことがある(There are known knowns; there are known unknowns; and there are unknown unknowns)』のだと。とすれば長官殿、分かっていると分かっていることが、ひとつあります。つまり、あなたのおかげでアメリカはより強くなり、アメリカは前よりも安全な国になったという事実です」と称えた。

一方でラムズフェルド長官は「この6年間、国防総省に仕えるという予想外の機会を与えてくれた」大統領に感謝。「なかなかの経験でした。『批判されることは、私にとって実に有意義な経験だった。そして批判され足りなくて困るなどという事態には、一度もならなかった』というウィンストン・チャーチルの言葉を思い出します」と笑いを誘った。

長官はさらに「21世紀最初のこの戦争、分かりにくく、なじみのないこの戦争を戦う大統領を、私は尊敬しています。この戦争についてよく知る人は少ない。よく理解されてもいない。人々が理解するには複雑すぎる戦争だ。しかし時間がたてばいずれ、この戦争を戦うあなたの貢献は歴史に刻まれるはずだと確信しています」と述べた。

最後の発言は、ホワイトハウスのHPによると以下のとおりです。

The great respect that I have for your leadership, Mr. President, in this little understood, unfamiliar war, the first war of the 21st century -- it is not well-known, it was not well-understood, it is complex for people to comprehend. And I know, with certainty, that over time the contributions you've made will be recorded by history.  

以前、ラムズフェルドの上の発言などの「名調子」をネタにしたエントリを作ったことがあるのですが(こちら)、辞任会見でも相変わらずの味を出しているようです。
not well-known で not well-understoodな戦争を遂行したことが批判されているのを承知の上でこういう発言をシレッとできるのもひとつの才能ですね。
 


ちなみに引用したチャーチルのセリフは以下のとおり。 

"I have benefitted greatly from criticism, and at no time have I suffered a lack thereof."





※ 今までは配信元の名前が載っていたのですが、「gooニュース」というのはどこと提携しているんでしょうかね。


***************************

(追記)

極東ブログで、NYTラムズフェルドの軍備再編戦略(21世紀型紛争に対応するために重装備の兵器から小回りの効く小型ハイテク兵器に切り替える、その予算捻出のために地上部隊を削減した)自体の誤りを指摘している社説を引用しています。
「そもそも正しくない(正義のない)戦争に突入した」というよりも「出来ることと出来ないことを見誤った(結果正しくない戦争を行ってしまった)」という切り口ですね。
確かに、犠牲者が少ないうちに治安が回復してしまえば、アメリカ国内では反対論は盛り上がらなかったのかも知れません。

ご参考まで。

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子母澤寛 『新選組始末記』 『新選組遺聞』

2006-11-10 | 乱読日記

昨日おとといと新幹線に乗っている時間が長かったので、いろんな本を読めました。

途中までだった子母澤寛『新選組遺聞』を読了。
これは『新選組始末記』につぐ子母澤寛の「新撰組三部作」の2冊目です(もう一冊『新選組物語』というのがあるのですが、それは未読)。

もともとは池波正太郎の『食卓の情景』で知りました。

子母沢氏が若きころ、多忙をきわめた新聞社勤務のかたわら、それこそ体力にものをいわせ、
「ときには、夜行で行き夜行で帰ってきたことも、何度かありました」
といわれるほどに京都へ通いつめ、新選組ゆかりの場所を綿密に調査されると共に、当時のことを知る〔生き残りの人びと〕を探して聞き書をとられ、およそ十年がかりで完成したのが名著〔新選組始末記〕である。

ここまで書かれたら読まないわけにはまいりません。


『新選組始末記』は出版が昭和3年です。
小説というよりは新選組についてのノン・フィクション、ドキュメンタリーに近い性格の本です。

これを読んで今までの新選組に関する小説やテレビドラマなどと大きくイメージが変ったのが沖田総司です。

・・・背の高い痩せた人物、肩がぐっと上り気味に張って、頬骨が高く、口が大きく、色は黒かったけれども、何処かこう、いうに云われぬ愛嬌があった。
(『新選組遺聞』)

・・・勇の来ない時には、きっと代わりに沖田総司がやって来た。しかしこの人は、自分の出来る割に、教え方が乱暴で、お負けになかなか短気であったから、門弟たちは勇よりはずっと恐ろしがっていた。
(『新選組始末記』)

「肺病で亡くなった天才剣士」というイメージから、大概は色白で優男として描かれることが多いのですが、実際は違ったようです(土方歳三のほうが男前で有名だったらしい。)。

病気だといっても何時も元気で、戯談(じょうだん)ばかり云っている。酒はいくらでも飲むが、酔ったような顔もしなかった。そして盃を持っている時の機嫌などは、本当に笑い上戸であった。


(鳥羽伏見の戦いから)江戸へ戻る富士山艦の中でも寝たきりであったが、他の病人達と相変わらず戯談口を利いて、笑ってばかりいた。
「笑うと後で咳が出るので閉口するな」
といったのを近藤が聞いて、
「あんなに死に対して悟りきった奴も珍しい」
と、後で、牛込廿騎町に自宅で妻のつね女に話したことがある。
(『新選組遺聞』)

僕としては、こちらの沖田総司のほうが好きです。

 












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名古屋、大阪

2006-11-09 | よしなしごと
昨日の夕方から名古屋→大阪と出張でした。

名古屋は駅前ににょきにょき高層ビルが立っているわ、ホテルの予約もとりづらいうえに料金も高止まりだわと依然として好景気のようです。

「是正完了宣言」をした東横インなどは11月いっぱいほとんど満室でした。
ならば話の種にと、安晋会パワーでイーホームズ藤田社長の耐震偽装告発を封じ込めたと噂のAPAホテルを当たってみたら(名古屋は大きな地震はないだろう、という前提のギャンブルですw)空室はあったものの、ちょいと不便な場所だったので今回は断念しました。

また駅前や大通りは気が早くクリスマスのイルミネーションが始まっていました。
全国的にもかなり速いのではないでしょうか。
(東京でも銀座とか表参道では始まっているのかもしれませんが、最近全然そういうところに出かける機会がないな、と逆に気がついてしまいましたorz)
あと、駅ビルの壁面に向かいのビルからプロジェクターで映像を投影していたのですが、クリスマスツリーのイルミネーションに囲まれた画面に雪の金閣寺とおぼしき純日本風の映像が流れていたのは試験中なのでしょうか。ちょいと興味を引かれました。


で、名古屋といえば、喫茶店のモーニングセットの豪華さが有名です。
必ずゆで卵がつく、それにゆで卵やパンのおかわり自由とか。
タクシーの運転手さんともモーニングセットネタで盛り上がりました。
運転手さんの話では、バイキング形式でスパゲッティや焼ソバまで出すところがあるとか、一日中モーニングセットを出すお店(どこが「モーニング」やw)などもあるとか。

今朝ちょっと探訪しようかなと思ったのですが、朝ホテルのテレビでバージニア州の開票システムのトラブル話をずっと見ていてしまい、結局出遅れて、駅前の地下街をちょっとうろうろしただけに終わってしまいました。
それでも「パン&ゆで卵食べ放題」の店を見つけたのですが、朝からゆで卵2個という元気はありませんでした・・・


名古屋から大阪は1時間弱でしかも新幹線は座れるので、普段の通勤よりも快適です。


大阪は外見上は以前と変らない感じでした。
夕方には帰ってきてしまいましたので、夜の賑わいなどはわかりませんでしたし、景気が悪い悪いと言われながら、ここ数年けっこう高層オフィスビルなども建ってましたから。

ただ以前は御堂筋に面した空き地なども結構見られたのですが、ほとんど工事が始まっていたあたりは、やはり景気が上向いているのでしょうか。


ここ2、3日非常にきれいな青空で空気も澄んでいたのですが、往復とも富士山を通過する頃は既に日が落ちていたのが残念でした。
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弁護士の不養生

2006-11-08 | 法律・裁判・弁護士
アメリカでは中間選挙が行われ、今日の午後には結果が判明するようですが、今日の話題は弁護士会の選挙の話。

弁護士の自治組織としては日本弁護士連合会という全国組織があり、その下部組織として各都道府県に弁護士会(東京は3つ)の弁護士会があります。

それで今、弁護士会の会長とか副会長などの役職を決める選挙シーズンに突入しているそうです。
弁護士会にも「派閥」(※1)というのがあってそれぞれの派閥で候補者を立てて選挙運動を繰り広げているとか。
(実態についてはこちらの弁護士さんのHPに詳しく書かれています。)


もちろん公職選挙法とかがない世界なので、選挙運動に規制はないのですが、友人の弁護士があきれていたのが、誹謗中傷メールの横行。
対立する派閥の候補者の女性関係やら金銭関係やらいろいろと書きたてるメールが送られてくるのだとか。
私も実物を(一部伏字で)転送してもらったのですが、決して品がいいとは言えないこのブログでもちょっと掲載をはばかられるようなものでありました。(※2)


弁護士会の選挙自体がどのように運営されようと私がとやかく言う話ではないですし、議員の選挙でもないので完璧にクリーンにやらなければいけないとまでは思いません。また、商工会議所の選挙(私の実家のような末端の零細企業レベルでも供応を受けたりしてましたw)などと比べて特段ひどいというわけでもないのでしょうが、気になったのが「誹謗中傷メール」という方法。


「企業の情報管理とコンプライアンス」とか「公益通報者保護制度と企業の対応」などというテーマで弁護士の先生が講師をされている講演会がちょっと前によくありました。
そこでは、電子メールは多数に同時に送信され、また転送されることで不利益情報が一気に伝播するので企業に対するリスクが大きいですよ、なので私用メールの禁止ルールや内部通報制度を作りましょう、などという話がされていたのではないかと思います。

なので、誹謗中傷を電子メールにすれば弁護士以外にも転送されるリスクはご承知のはずですが、このメールの送信者は、こういうメールは簡単に外部に伝わりそれが弁護士全体の信用にかかわるということを意識されなかったのでしょうか?


自分のことになるとなかなか・・・というのはどの専門家にもあるようですね。



(※1)大きな弁護士会だと派閥の中で更に会派があるそうです。なんだか「山口組系〇〇会傘下××組」みたいですね(管理できる単位の問題があるので組織の構造はどこも似てくるのでしょうか)。

(※2)文面がなんのひねりもない単なる悪口で、相手以前に書き手の品性を疑われるメールだったので転載しても面白くない、というのも一つの理由であります。
(余計なお世話ですが、これを書いた弁護士の方、あまり文才なさそうです・・・)
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やる気のないのはどっちだ?

2006-11-07 | 法律・裁判・弁護士

(岡口裁判官のボツネタ経由)
2ちゃんねる管理人、巨額賠償に独自見解  

失踪(しっそう)説が流れていたインターネットの大型掲示板「2ちゃんねる」管理人、ひろゆきこと西村博之氏(29)が4日、早稲田大学の学園祭「早稲田祭」に登場し、講演会を行った。悪質な書き込みをめぐる訴訟で負け続け、巨額損害賠償金を抱える身だが、裁判や支払い判決を無視し続けている。西村氏は「(裁判に)勝とうが負けようが払わなければ一緒」「僕に金を払わせたいなら、そういう法律を作ればいい」と独自の見解を語った。

現在、都内に登記上の住所を置いているとされるが、そこは無人のことが多く、裁判関係書類なども郵便受けにたまったままのことが多いという。原告らは西村氏と連絡が取れず、賠償金を払ってもらえない状態が続いている。現在、西村氏が抱える未払いの賠償金は総額数千万円ともいわれる。  

西村氏は多くの訴訟について「僕は沖縄から北海道まで訴えられているので、自腹で日本中を回るか、1件100万円以上払って弁護士をつけるかなんです。でも『(裁判を)やらない』という選択肢をとったら何も起きなかった。これが現状。勝とうが負けようが、払わなければ一緒なんですよ」と独自の理論を展開。さらに「もし僕に金を払わせたいなら、国会議員に言って、そういう法律を作ればいい」とまで述べた。  

しかし、掲示板の広告収入などで巨額資産を持っているようで、年収について「日本の人口よりちょっと多いくらい」と述べ、1億数千万円以上あることをにおわせた。「2ちゃんねる」については「別に積極的になくす理由がないので、だらだら続くんじゃないですか。僕がいなくても回る仕組みなんですね」。  

細かい訴訟をいっぱい起こされて対応できないという西村氏の主張も気持ちとしてはわからなくはないですが、日本の民事訴訟は弁論主義なので、反論しなければ負けるのは仕方ないことです(また「沖縄から北海道まで訴えられている」といっても、裁判管轄は被告の住所地のはずで、全国をかけめぐる必要はないのでは?)。  


ただ逆に、勝訴判決をとっても、負けた当事者が判決に従わない場合は、勝った側は払わせたければ自ら強制執行を申し立てる必要があります。  

なので、西村氏のスタンスが「自分は裁判所に出頭せず敗訴・強制執行の腹をくくっているのに、強制執行もしないで任意に支払わないのはけしからんと言うのはおかしいじゃないか」というのは筋は通っています。

なんとなく、

「原告も弁護士も『2ちゃんねる相手に勝訴』っていう事実さえあれば宣伝や世間的excuseには十分なので強制執行までしやしない」

と、高をくくっているように見えます。

債権者が西村氏の破産を申請した、というような話もありましたが、(「2ちゃんねる」の運営主体や訴訟の被告が法人なのか西村氏個人なのかよくわかりませんが)債務名義を持っているのであれば、とっとと銀行口座(※)とか広告料の請求権とかの差押えをすればいいと思うのですが。  


結局誰も強制執行まで踏み切らないとしたら、誰も「強制的に払わせたい」とまでは思っていないわけで、それに対する西村氏の「払わない」という行為自体は制度の趣旨に反してはいません。  
世間常識から言えば「独自の見解」で決して行儀がいいとは言えませんが、理屈には合っていますね。  

企業は費用対効果を考えるといちいち回収を考えないでしょうし、依頼者がそうである以上「社会正義を貫くために手弁当でもやる」という弁護士もいないのでしょう。

西村氏的なやりくちは決してほめられたものではないとは思いますが、相手がそういう輩と承知しているのなら、10万円だろうとどんな手間ひまをかけてもきっちり回収してけじめをつけるという気合がないのであれば最初から訴えないほうがましだ、と個人的には思います。


マスコミネタにはなってますが、実は関係者全員がやる気がないのでは、と思えるような話です。
確かに2ちゃんだけで盛り上がってるだけでマスコミがとりあげなければ、訴える人もいないのかもしれません。

所詮その程度の話、ということでしょうか。


PS 年収1億円以上と言っておきながら数千万円の「巨額賠償」というのも変な記事ですね。


(※) 銀行口座についてはどの支店にあるのかが不明なうえそれぞれの訴額が小さいので、「絨毯爆撃」の差押もコスト倒れかもしれませんが、最近は優先順位をつけた複数支店に対する差押を認める判例も出ているようなので、やってみる価値はあると思います。
銀行はこの判例の流れが「支店を特定しない差押え」につながるのをいやがっているようですが、こういう世間的注目をあびる事件は突破口になりやすいので弁護士的にはさらに名を上げるにはおいしいと思うのですが・・・

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ルーターが壊れた

2006-11-07 | よしなしごと
日曜の夜にネット接続ができなくなって原因を調べると、どうやらここしばらく調子の悪かったルーターが壊れたらしいということがわかりました。

まだ買ってから2年11ヶ月なのですが、寿命なんですかねぇ・・・
ファームウェアのアップデイトをさぼった、とか端子盤の中に変圧器ごと入れていて熱のせいとかあるのかもしれませんが、この程度のものはメンテナンスフリーであってほしものです。

仕方がないので、今日新しいルーターを買ったのですが、最近は無線LANが流行りのようで、有線のルーターは数が少なく、買ったのは結局壊れたものと同じ製品w
値段は5000円強でした(3年前の価格は不明)。

この程度の価格なら所詮3年程度の寿命でも文句は言えない、という気分にはなるのですが、パソコン本体や関連製品がコモディティ化するかわりに製品のクオリティが徐々に落ちていくというのは、なにかアメリカの製造業の後追いをしている感じがしてちょっと不安でもあります。

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ゲームセット

2006-11-05 | よしなしごと
先日参列した葬儀で、天皇陛下のお香典というものを初めて見ました。

無宗教の式で、菊の花が敷き詰められた祭壇の中央に「天皇陛下」という木札も恭しく香典袋が鎮座しています。

香典袋自体はちょっと大きめですが白黒の水引が引いてある普通のものですが、「ご霊前」などの表書きがなく、単に右上に「天皇陛下」とだけ墨書してあります。


天皇陛下のご香典の関係で無宗教の式にしたのでしょうか(社会的儀礼の範囲であれば皇室予算から支出しても問題にはならないと思いますが)。

故人が無宗教の式を望まれた可能性も大きいと思いますが、立派な方はご葬儀までいろいろ気を使わなければならないので大変だな、と思った次第。






※ タイトルは「野球シリーズ」にしましたが、故人を揶揄する意図は毛頭ございませんので念のため。
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ボーク

2006-11-04 | ネタ



これじゃあ牽制でなくボークですね

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