一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

初物、隠れ家、限定品

2006-11-19 | 飲んだり食べたり

11月16日はボジョレー・ヌーボーの解禁日でした。

バブルの頃は「世界で一番先に飲める」などと深夜のパーティなどもありましたが、最近は「初物」としてポピュラーなイベントになったようですね。
私も初物好きの日本人として、(初日にではないものの)飲んでいました。

ところが今年はやけに値段が高いように感じられます。
ネット通販のウンチク系はおいといても、スーパーでも軒並み2300円とかします。
ボジョレーってフランスワインのなかでも庶民派だったはずではなかったでしょうか?

イベントとして認知されたので、今度は回収にかかっているのかもしれません。

私は、2300円出すならもっとおいしいワインも買えるし、日本酒なら純米吟醸の4合瓶だって買えてしまう・・・と考え、今年は見送る公算大です。
それとも年明けぐらいに安くなってから買おうかな。


というわけでボジョレーとは縁のなかった先週、隠れ家風の割烹に行きました。

ビルの地下に降りると鉄製の防火扉しかなく、そこを開けるともう一枚大きな扉があり、そこを開けてやっと店内に入れます。
店内も暗く、客層も怪しげな人たちでした(僕達以外はw)。

料理は美味しかったのですが、盛り付けを眼で楽しむには店内の照明が暗すぎるのが残念(軽く熱を通した牛肉を野菜で巻いたものが食感も楽しめて一番美味しかったです)。
値段がそれなりなのでコストパフォーマンス的には「並」だと思います。
やはり、「隠れ家」性が大きなウリなんでしょう。

照明が暗いのと店の雰囲気から写真など撮るのは遠慮したのですが、係りの女性と話をするとブログでの紹介は店名や場所を明かさなければOKだとか。
もともと近くでやっている店の常連の静かに食べられるところがほしい、というリクエストで作ったお店だそうです。

でも、完全会員制というわけでもなく(予約のときに紹介者を問われることもない)、また、blogで店名・住所どころか電話番号まで載せているところがあります。
(ちなみに上の文章に出てくるいくつかのキーワードで検索すると、地名がなくてもヒットします。ホントに隠れ家にするにはコンセプトの斬新さが裏目に出ていますね。)

「ここだけの話」という方が早く伝わる、というマーケティング手法なのかもしれません。

リピーターが初めてきた客がはしゃぐのを見て

「ここもそろそろおしまいだな」

などとつぶやくことが出来るというのもサービスのうちなんでしょう。
そして、この店が流行ってきたら、また新しい店を出すとか。

まあ、この手の手法は「セレブ」本場のアメリカが得意なようです。

VVIPルーム。内部が四つのエリアに仕切られていて、奥に通してもらうのがエリアごとにむずかしくなるという店があり、タバシュニクもそういう店に行ったことがあった。
・・・タバシュニクはVVVVIPではなかったが、そんあことは気にならなかった。たとえ、四番目の部屋に入れたとしても、そこではもっと選ばれた人だけがはいれるもっと小さな部屋に通じるドアを見つけることになるのではないか。
デイビッド・ベニオフ『99999(ナインズ)』

日本のクラブ(銀座にあるような「ク」にアクセントのついたやつではない方)でもそんな風になってるんでしょうか?

PS こういうインフレは、アメリカンエクスプレスカードのゴールド→プラチナ→ブラックとか、『あしたのジョー』のトリプルクロスカウンターとか、『リングにかけろ』のギャラクティカ・マグナム→ギャラクティカ・ファントムなど、世の常なのかもしれませんね。

コメント
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