一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

法定選挙葉書

2010-06-29 | まつりごと

腹が立ったのでTwitterでのつぶやきをまとめて再掲。  


仕事で名刺交換した某氏が今回参院選に立候補したら、いきなり選挙運動用法定葉書が来た。それ自体はいいとして、異動前の部署に送ってきたのは↓挨拶状も送ったはずなのだが。   

法定葉書は自宅にも来る。新党からだと、個人情報の入手ルートを確認したくもなる。オプトアウトしようかとも思うが、その前に政党自体がオプトアウトされてしまうかも。

もっと腹が立ったのは、勤務先に法定葉書をドンと置いて「推薦人」と宛先を書いて事務所にもってこい、という某候補者。社長がどこかの会合で「お世話になってます」とかリップサービスした?このご時勢従業員が当然に協力する、知人の個人情報を渡すと思うセンスが政治家の資質として疑問。  

自分の名前を「推薦人」として書く以上、人に事前に住所を書いていいか電子メールで確認するのと、身過ぎ世過ぎの一環で推薦する意思はないことを伝える。ほとんどの回答がOKだが、選挙運動としては逆効果ではないか、というもの。

法定選挙葉書って参議院小選挙区で25000枚、比例区で15万枚まで無料らしい http://bit.ly/daJLD2 無料だから使おう、ということなのだろうが、個人情報の問題とか効果を考えたら、事業仕分けしてしまってもいいのではないか?

選挙に金がかかるというが、金の使い方に工夫が足りないのでは?
しかも無料だからって国の金を無駄に使うのは勘弁してほしい。


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席替えソフト

2010-06-28 | よしなしごと

隣の奴とウマが合わなくてもどうにかやっていくことを学ぶというのも学校教育の重要な部分だと思うのですが、最近の中学校・高校では頻繁に席替えをしているようです。 
それが証拠に学校の教師の間で席替えソフトというのが流行っていると聞いて検索してみるとといっぱい出てきます。
www.vector.co.jp/vpack/filearea/win/.../sekigae/  
「sekigae」がひとつのカテゴリになっているところが流行を物語っていますね。  


先日の横浜の女子高生による同級生刺傷事件でもこんな記事がありました。
同級の女子高生殺人未遂、入学直後に 不満か、担任に再度の席替え求める/横浜

横浜市港北区篠原台町の私立清心女子高校で、授業中に1年の女子生徒(15)が同級生を刺した事件で、殺人未遂の疑いで逮捕された加害生徒が「5月末に席替えがあったのに(被害生徒と)また隣同士になり、憎くなってしまった」と供述、さらに席替えするよう担任教諭に求めていたことが17日、港北署の調べで分かった。  

5月末に席替えがあったということは、2ヶ月に1回席替えをしているということなんでしょうか。  
隣同士で人間関係がうまくいかないとすぐ席替えという風潮のようですね。   


でも、世の中に出れば、就職すれば上司や同僚や部下は選べないし、自営になっても客のえり好みばかりはできないし、家に住んでも隣人は選べないし、結局いろんなところでうまく人付き合いをする必要が出てくるわけです。 

社会に出ると知識や学習能力と同等かそれ以上に対人スキルやコミュニケーション能力が問われます。  
特に大事だと思うのは、「普通の人と普通に付き合う」こと。 
どうも最近、人間関係のすべてを「好き・嫌い」「いい人・いやな人」「話しやすい人・苦手な人」「敵・味方」で評価する人が増えているように思います。 

実生活で他人とコミュニケーションをとる局面の多くは、仕事の連絡とか、店員と客、マンションの管理組合の会合など、一定の役割を前提にした限定された関係です。 

そこに上の二元論を持ち込んで「この人は苦手だけどうまくコミュニケーションをとろう」とか「この人に好かれよう」などと全人格的にすべての人とうまくやろうとすると、疲れるし、無駄に傷ついたり腹を立てたりすることになります。 

最近、僕から見ると人間関係について過剰に思い込むことで、傷ついたり腹を立てたりする人が増えているように思います。 
クレーマーなどは好例で、製品やサービスが不足しているので通常の機能・サービスを回復(または補償をうける)ことが目的なのに、「最高レベル(それも自己基準)」を要求したり対応の内容でなく言葉遣いなどに文句をつけるようなタイプですね。 
デジカメの不具合やファミレスの接客がまずいからって全人格をかけてクレームを言っても、人生の無駄遣いですよね。直ればいいんだから。  

これは「誰とでも円滑な人間関係を築こう」とかいう自己啓発本の悪影響かもしれません。  

いやな奴はどこにでもいるし、そういう奴とは好き好んで親密になる必要はないけど、日常生活上必要な範囲でコミュニケーションを取る必要はあるわけで、そのようなときに互いに失礼のない程度の立ち居振る舞いといういう「普通の関係」が社会を成り立たせているんだと思うんですけど。  


今の中学校・高校は「クラスはみんな仲良く」というドグマのもとに、席替えを繰り返して結果的に「苦手な人ともうまくやる」能力をつけるチャンスを奪ってしまっているのではないでしょうか。

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日本、決勝トーナメント進出

2010-06-25 | よしなしごと
超早寝早起きした甲斐があった^^

立ち上がりはどうなることかと思ったけど、修正してからはディフェンスが機能してよかった。
試合の流れ的には遠藤の2点目が大きかった。


岡田監督がインタビューでうるうるしていたのが印象的。
他国もそうだけど代表監督って天国と地獄の間を行ったり来たりする仕事だよなぁ(行きっぱなしだったフランスとかもあるけど)


デンマークはオランダに比べてスピードがなかった感じではあるけど、このパターンがそこそこ通用することが分かったので、決勝トーナメントでは思い切ってプレーしてほしい。



ところで、長友って何かのキャラに似てるなとずっと思ってたんだけど、やっと思い出した。

『よんでますよ、アザゼルさん』のサラマンダー公威(下の右から2人目)



似てない?




さあ、ひと眠りしよう。
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1900年の南アフリカと日本

2010-06-24 | よしなしごと
今回のワールドカップ予選ではギリシャ、スペインの初戦の敗北は財政問題とからめてネタにされましたが、イングランド、フランス、ドイツが苦戦する中で、旧アフリカ植民地の宗主国にからめた話題が出てくるかもしれないと思う今日この頃です。

ところで、昨日の1900年つながりで言うと、南アフリカでオランダ系白人のボーア人(アフリカーナー)の共和国がイギリス軍に敗れたのがちょうど1900年になります。

もともと17世紀頃から南アフリカに入植していたオランダ系住民の子孫のボーア人は、19世紀に入ってイギリスのケープ占領とオランダの植民地譲渡により、内陸部へ異動し、そこで(原住民を排斥して)新たな共和国を作りますが、そこで金とダイヤモンドが産出されたことでイギリス系人が大挙して押し寄せ、イギリスが自国民の保護を大義名分にボーア人の共和国を併合しようとし、これが1880年の第一次、1899年の第二次ボーア戦争につながります。

このボーア戦争でイギリスは大量の人員・物資を割かれたので、満州に影響力を強めるロシア帝国に対抗することが日英同盟締結するきっかけになったと言われ、その意味では日本も縁がないわけではありません。
(以上詳細はWikipedia参照)


また、この話は、現代ではアメリカにおけるイラク・アフガニスタンであり、アジア地域の安全保障に通じるものもありますね。
もっとも110年前とはプレイヤーも勢力関係も変わっているので、その中で日本がどのように振舞うべきかが問われているわけですが。


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『二十世紀から何を学ぶか』

2010-06-23 | 乱読日記
副題に「1900年への旅」とあるように、明治維新以後近代化、そして欧米に範をとって(著者曰く)「遅れてきた帝国主義」を目指した日本の姿を、1900年という時代を軸に描き、そこから21世紀の日本への教訓を探っています。

上巻は「1900年への旅 欧州と出会った若き日本」として、1900年のパリ万博を軸に、当時のヨーロッパを目の当たりにした秋山真之、夏目漱石、南方熊楠ら若き日本人たちを、そして下巻は「アメリカの世紀、アジアの自尊」として、イギリスに代わり国力を伸ばしてきたアメリカと日本の関係・交流を象徴する人々("TIME"創設者ヘンリー・ルース、新渡戸稲造など)や、アジアの各国で欧米列強や台頭しつつある日本との間で自国の自立を目指した人々(ガンジー、孫文など)を描いています。

当時の欧米、アジアの政治情勢、国力を俯瞰しながら、欧・米・日本・アジアの関係性の中で当時の日本の状況とそれに対応しようとした日本人を描き出すところは、国際政治・経済の世界に身をおいてきた著者ならではの切れのよさがあります。


「当時の日本人は立派だった」(確かに立派でしたけど)と言ってしまえばそれこそ日露戦争をピークとして・・・という司馬遼太郎史観になってしまいますし、第二次世界対戦で日本の歴史や国際関係が終わったわけでもリセットされたわけでもなく、21世紀は21世紀の状況の中で日本や日本人は生きていかなければならないわけで、少子高齢化だ財政赤字だといいながらもどうやって国を繁栄(どういう形の「繁栄」を目指すかも含め)させ、国際政治の中で期に残っていくかについてのヒントを100年前に探る、という著者の考察の軌跡を追体験することが出来る好著です。


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日本って選挙よりサッカーが注目を集める国だったっけ?

2010-06-22 | よしなしごと

国内では、新党乱立と菅内閣の誕生で争点がぼけてしまったためかワールドカップの陰に隠れてしまっていますが参院選の公示が24日、投票が7月11日です。 
日本チームも中途半端な時期に帰ってくると選挙運動の片棒を担がされることにもなりかねないので、ぜひできるだけ勝ち残って、選挙が終わってから帰ってきてほしいものです。 


日本代表は、オランダに負けたとはいえ次につながる善戦でした。
FIFAのオフィシャルサイトの戦評でも 

Netherlands team were forced to endure a tricky test against a disciplined Japanese outfit,

と書かれているので、傍から見ても中盤のプレスが機能していたということだと思います。  
特に2失点目をしなかったことで、得失点差でデンマークを上回っているのは現時点ではのぞましい展開といえるでしょう。 
デンマーク戦もぜひがんばってもらいたいです。  

ちなみに岡田監督の目標のベスト4まで残れば3位決定戦が7月10日(現地時間)なので、選挙に巻き込まれなくてすみますね。 
(そこまで読んでいたとしたらすごいですがw)


PS
昨晩はニュージーランドvsイタリア戦をチラッと見たらニュージーランドが先制してしまい、結局最後まで見るはめになりました。
ニュージーランドの善戦以上に、イタリアのアピールのうまさ(高さで勝てないと接触プレーがラフだと抗議したり、ユニフォームを引っ張られて振り切った後にヘディングが届かないと分かるや倒れてPKをもらったり)が印象的でした。

こうやって徐々に調子を上げていくのか、そうまでしないとダメな状態なのかはわかりませんけど。




 

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IAEAとJ-Sox

2010-06-21 | あきなひ

おとといの原発と会計つながり。  

先日原子力発電所を見学したときに、構内の要所要所にIAEAの査察用のごついモニターカメラがありました。 
IAEAの予算の多くは日本の核施設を監視するために使われているという説明でした。

文部科学省29.IAEA保障措置体制下における日本の保障措置制度の改善・強化(拡充) 【達成目標10‐5‐4】によると 

(2)近年、イラン、シリア、北朝鮮、インド等の国への対応として、IAEAに対する要請がこれまでになく高まってきている中で、IAEA査察資源の3割をも活用している日本は、平成21年度より国内保障措置制度(*1)による評価・認定の事業を開始した。これにより、日本独自の保障措置結論を得られる国内制度を構築し、国内保障措置の信頼性・透明性の向上と、IAEA査察量の削減に取り組んでいるところである。

(4)また、平成21年度以降、プルトニウムをウランと混ぜて、混合酸化物燃料「MOX(モックス)燃料」に加工し、これを現在の原子力発電所の軽水炉で使用するプルサーマル計画により、今後16基~18基で導入を計画(大量の査察需要の発生)しているが、MOX燃料はウラン燃料よりも核兵器に転用しやすいため、より厳格な保障措置が必要となる。(*2)これに伴う立会査察等の増加に対し、我が国として、保障措置の効果を維持しつつ、効率的に対応をしていかなければならない。  

日本人としては日本の核軍事転用に備えて巨額の査察費用を投入するのは無駄なんじゃないかと思うし、しかもIAEAの予算の原資である国連の分担金のうち多くは日本が拠出した(*3)ことを考えるとどうも納得がいきません。 
しかし、憲法で戦争放棄をしているといっても、世界の国々からは軍事転用の技術力は十分にあるし大量の核施設を持っている日本は十分に疑うに値するということなのでしょう。(核開発疑惑の北朝鮮に対しても、拉致問題を前面に出すあたりも「余裕があるのは実は・・・?」と勘ぐられていたりして。)  


この、「悪さをするんじゃないかと疑いの目で見られている者が身の証を立てるために多額の費用をかけて自ら監視・検証の仕組みを作る」というのはJ-Soxとか独立役員などのコーポレートガバナンス(*4)に関する規制に似てます。 
財務報告の数字が正しいか、というのは疑い出せばきりがない話ですし、それを企業が多額のコストをかけて検証するというのも今ひとつ納得感がないのに通じるものがあります。
「独立役員」の「独立性」も同様。そして、完全に独立した取締役でなければいけないというのであれば、昔のソ連軍にいた「政治将校」みたいに、公務員とか証券取引所が勝手に任命すればいいじゃないか、というところに行き着いてしまいます。
 
ところでIAEAは査察手続きの簡素化をしているようですが、J-Soxでも簡素化の動きが見られます。(*5)  
でも、「簡素化」するためにプロセスを変えるのにまたコンサルを入れてなどという費用がかかったりしたりして・・・  

ちなみにIAEA対応では日本側でつぎのような予算措置をしています。

(1)国内保障措置活動による評価・認定体制の確立と査察業務量の低減のためのリモートモニタリングシステムの導入 
1.立会査察の代替として、a.カメラによる監視、b.ネットワークによる情報転送、c.コントロールセンターによる情報管理及び評価の実施
(2)平成22年度要求額:3,309百万円のうち、183百万円(新規) 
評価・認定体制の確立とリモートモニタリングシステムの導入  

核開発をしながらIAEAの査察を受け入れないと世界的に非難を浴びたり疑惑の目で見られるというデメリットはありますが、J-Soxとかコーポレートガバナンス上の規制については上場しなければいいだけの話なので、過度に負担が大きかったり規制自身に合理性にかける部分があると結局証券市場の健全な成長のためにもならなくなってしまうような気がします。(*6) 



(*1)
IAEA アニュアルレポート (p79)にある"Integrated Safeguards"のこと。以下にあるように軍事転用の危険性が低いと判断された国は査察体制を効率化できるようです。  

Integrated safeguards are defined as the optimum combination of all safeguards measures available to the Agency under CSAs and APs to achieve maximum effectiveness and efficiency in meeting the Agency’s safeguards obligations. They are implemented in a State for which the Agency has drawn the broader conclusion.  Integrated safeguards were implemented during the whole of 2008 in 25 States. Safeguards implementation activities were carried out for these States in accordance with the State level safeguards approaches and annual implementation plans approved for each individual State.  
ちなみに25カ国の内訳は 
Australia, Austria, Bangladesh, Bulgaria, Canada, the Czech Republic, Ecuador, Ghana, Greece, the Holy See, Hungary, Indonesia, Ireland, Jamaica, Japan, Latvia, Lithuania, Mali, Norway, Peru, Poland, Portugal, Romania, Slovenia and Uzbekistan.で、日本だけが優等生扱いというわけでもないようです。

 (*2)  
IAEAのProgramme and Budget for 2010を見ると、総予算318Mユーロのうち査察費用が121Mユーロ(その3割が日本に使われているということでしょうか)、さらに The Agency’s Programme and Budget 2010?2011(IAEA)査察予算の明細(p236)を見ると、通常の査察予算に加え"Development and implementation of a safeguards approach for a large mixed oxide fuel fabrication plant in Japan (JMOX)"(プルサーマル監視費用ですね)として2Mユーロが計上されています。

(*3)
外務省2008-10年国連通常予算分担率・分担金参照。 
過去3年の分担率と金額は 
 2008年 16.624%  304.1百万US$  
 2009年 16.624%  405.0百万US$  
 2008年 12.530%  265.0百万US$  
と、いずれも世界第二位です。  

(*4)
「コーポレート・ガバナンス」というのがマジックワード化していて、コーポレートの何を、誰のためにガバナンスを効かせるのかというところがつめきっていないかんじがしますが、そのへんは別の機会に。

(*5)
J-SOX簡素化・明確化の議論開始、内部統制部会を3年ぶりに開催 など

(*6)
ただ企業側の「重要な欠陥」という語感が悪いから変えろ、というのは単なる言葉遊びのような感じもしますけど。  
マスコミに報道されると誤解を招くということかもしれませんが、制度の趣旨を理解していれば動じることはないと思うのですが。
経営者が妙な優等生主義や潔癖症だとそれに伴う無用のコストや負担が組織にかかって良くないと思うんですけど。

コメント (2)
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資産除去債務

2010-06-19 | あきなひ

国際会計基準(IFRS)へのコンバージェンス(J-Soxにしろカタカナだらけなのはどうにかしてほしい)として会計基準が変更された中で、資産除去債務(固定資産の除去時に必要な将来費用を見積り貸借対照表や損益計算書に反映させる)が2011年3月期から強制適用されます。
原発のように運転終了して解体すると膨大な費用がかかって、かつ下の記事のように運転期間も変わる可能性があるようなものはどうするのでしょうか。

美浜原発 40年超運転認可へ
(2010年6月18日19時45分 朝日新聞)  

11月に運転開始から40年を迎える関西電力の美浜原子力発電所1号機(福井県美浜町、出力34万キロワット)について、経済産業省原子力安全・保安院は今後10年間の運転継続を妥当と判断し、認める方針を決めた。経産省の審議会で18日、了承を得た。国内の原発で40年以上の運転継続が国に認められるのは、日本原子力発電の敦賀原発1号機に次いで2番目。加圧水型の原子炉では初めて。

原発は明確な寿命がないが、目安は約60年とされる。運転開始から30年を過ぎると、10年ごとに高経年化(老朽化)対策の報告書をつくり、国に認めてもらう必要がある。  

また、将来の解体も実績がないので費用の見積もりも仮定の上に仮定をかさねたようなものにならざるを得ないですよね。
建屋ごと封じ込める(チェルノブイリの「石棺」みたいに)とすると、除去しなくて単なる未稼働資産になるから「資産除去債務」は計上しなくていいとか(そうなると減損しないといけないか)

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「国技」の呪縛

2010-06-18 | よしなしごと

今回の相撲界の野球賭博事件で気になるのは「国技」という言葉。  

事実上は関取たちのギルドである相撲協会以外に大相撲の興行能力がなく、しかも「相撲は国技」の建前を維持しようとするなら、結局は相撲協会を「寄り切る」ことはできないし、その構造の旨みを親方衆は十分に知っているからこそ対応が緩い=持久戦に持ち込めば勝ちと思っているのではないでしょうか。

相撲協会内からも「実名公表すべき」の声!21日緊急理事会へ
(2010年6月18日06時03分 スポーツ報知)

日本相撲協会は17日、大嶽親方(元関脇・貴闘力)の関与も発覚した野球賭博問題で、21日に緊急理事会を開くことを発表した。監督官庁の文科省からは独自調査で判明した65人のリストの公表を求められているが、協会は警視庁の指導を理由に保留している。こうした状況に協会内部からも「公表すべき」との声が出ていることが判明。21日の理事会で公表を迫られることになりそうだ。

この日、文科省の担当者は実名公表について「我々としては調査結果の公表が65人だけではアバウト過ぎると指摘した。実名でなくても構わない」と軟化。ただし「どれぐらいの番付、立場か、など外部が詳しく分析できるリストは提出してほしい」と現役力士に関しては地位、それ以外の協会員については親方か行司か、などの役職の公開を求めた。  

後段は文科省はちょっと腰が引けてますね。「監督官庁」なんだから、少なくとも文科省に対しては実名での報告書提出を求めるべきなんじゃないでしょうか(情報管理に自信が持てないとかいうレベルなら論外ですけど)。


鈴木副文科相「存亡の機」 野球賭博で
(2010年06月17日23時45分 毎日新聞) 

鈴木寛副文部科学相は17日の会見で、「(外部の)相当しっかりした人に入っていただいて、きちんとした調査、対応を協会に確立していただかないといけないと思っている。今、日本の国技である大相撲は存亡の機にあると思っているので、毅然(きぜん)とした取り組みを行ってほしい」と述べ、引き続き必要に応じて協会幹部を呼んで事情を聴きながら、指導していく姿勢を示した。  

威勢はいいですが、相撲協会は文部科学省の認可の下にある公益法人に過ぎないので、「国技である大相撲」を前提にした議論はおかしいですよね。
もし「国技」だとしても、理屈では日本相撲協会に興行の独占を認める理由はないわけですから。


その意味では相撲協会から下駄を預けられた形になっている警察は、今のところ軸がしっかりしています。
「重要なのは全容解明」=大相撲の野球賭博問題-警察庁長官
(2010年06月17日 13:08 時事通信) 

大相撲をめぐる野球賭博問題で、警察庁の安藤隆春長官は17日の記者会見で「日本相撲協会の協力を得て事案の全容解明に鋭意努めていく。重要なのは全容解明だ」と述べた。 
賭博問題については警視庁が捜査しているが、安藤長官はこれに加えて「暴力団との関係断絶の取り組みが徹底されることが重要だ」と強調。同協会による暴力団排除活動を警察として全力で支援する考えを示した。 
中井洽国家公安委員長も会見で「協会にはきちっとうみを出してほしい」と述べるとともに、警察から情報を提供するなどして、同協会を所管する文部科学省と連携して対応する考えを示した。 

警視庁としては国技だろうが何だろうが、また相撲界を揺るがすスキャンダルになろうがなるまいが下線部のスタンスでぶれないでやってほしいと思います。  


ところで、ここまで皆さんギャンブルが好きなら、いっそのことTOTOみたいに「野球くじ」「相撲くじ」を発行して、財政再建の一助にすればいいんじゃないかと思うのですが。 
それとも胴元がいてしっかりしたハンデがついているほうが賭け事として魅力があるということだとすると、暴力団の「企業努力」に対抗して、イギリスのように公認のブックメーカーを育てるというのも一つの手かもしれません。

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SFCG元会長ら逮捕

2010-06-17 | よしなしごと

資産隠しは破綻時から報道されていたものですが。

SFCGの元会長ら、民事再生法違反容疑で逮捕
(2010年6月16日14時32分 読売新聞)

破産手続き中の商工ローン大手「SFCG」(東京都中央区)による資産流出事件で、警視庁は16日、同社元会長の大島健伸容疑者(62)ら4人を民事再生法違反(詐欺再生)や会社法の特別背任などの容疑で逮捕した。

発表によると、大島容疑者らは、民事再生手続き前の2008年12月、大島容疑者が実質的に支配する大阪府箕面市の信用調査会社に、SFCGが所有していた簿価計約418億円分の不動産担保ローン債権を事実上、無償で譲渡し、資産を不正に流出させたほか、こうした取引でSFCGに同額の損害を与えた疑い。  

また、東京地裁に民事再生法適用を申請する直前の09年2月、不動産担保ローン債権を同じ信用調査会社に譲渡した際、日付をさかのぼって登記した電磁的公正証書原本不実記録・同供用の疑いも持たれている。


一方でSESCへの検査忌避で捜査がはいった日本振興銀行

SFCG、振興銀ともたれ合い 違法な金利で債券取引
(2010年6月16日18時31分 朝日新聞)  

経営破綻(はたん)直前の資産隠しの疑いで元社長・大島健伸容疑者(62)らが16日に逮捕された商工ローン大手「SFCG」(旧商工ファンド)。金融庁の検査を妨害した容疑で11日に警視庁の強制捜査を受けた日本振興銀行がSFCGの債権を買い取り、SFCG側も当座の資金を手に入れるという、両者のもたれ合い構図があったことが分かった。同庁は、交錯する二つの金融事件の解明を進めている。  

その後の同年5月下旬、振興銀は金融庁から検査通知を受けた。振興銀の当時の融資企画担当の執行役らは、SFCGとの債権取引などに関する電子メールを削除し、銀行法違反(検査忌避)の疑いが持たれている。

「もたれあい」とありますが、SFCGはこの債権を二重譲渡していたわけで、このへんの構図がいまひとつよくわかりません。
単にもたれあってたらつっかい棒をはずされたのか(これは間抜け)、それとも日本新興銀行は二重譲渡は承知のうえでとりあえず出資法違反の手数料で利益を捻出することを優先したのか(これは悪質)どっちなんでしょうか。

日本振興銀行に対しては「本丸」を目指して東京地検も捜査を進めていたという噂もあり、今回のSESC→警察庁の検査忌避容疑の捜査がどこまでをターゲットにしているのか(単に告発があったから喜んで入っただけなのか)も注目されます。
功名争いとか組織の壁を乗り越えてどこまでできるんでしょうか。

犯罪になった場合もオーナー企業の一枚岩の方が強い、というのではしゃれにならんですし。


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規律の締め方、まわしの締め方

2010-06-16 | よしなしごと

野球賭博事件関連の発表がないかと日本相撲協会のサイトを見たのですが、そもそもIRサイト(公益法人だからPRサイトか?)自体がないんですね。  

そのかわりに まわしの締め方についてという記事がありました。  

この頁は、褌(まわし(*))の締め方がよくわからないという声に応えるべく、図解を試みました。一般競技者の皆さんが、きちんと褌を締めて相撲に取り組めるように掲示しますのでご活用下さい。  

褌は、「経験者から正しく締め方を教わって締める」との一言につきます。そのことが、言葉や図絵に表すことの煩雑さと合わさり、解り易い説明がなされないまま来ました。初めての試みですので、皆様から当協会指導普及部宛てにご質問ご意見等お寄せいただければ幸いです。 

(*)「ふんどし」と同じ漢字なんですね。MSIMEの漢字変換では「ふんどし」でないと出てきません。

そもそもいままでアマチュアのためにきちんと普及活動をしてこなかったと言うこと自体が驚きなのですが、何につけ「先輩に学ぶ」というスタイルで来たことが相撲界の最近のトラブルの原因になっているのではないかと思います。 

伝統の部分はそれでもいいでしょうが、社会常識の部分はそれだと「ガラパゴス化」してしまって、気がついたら今まで「当たり前」だったことが世間で通用しなくなっていた、ということではないかと思います。  


まあ実は企業もそうで、技術力とかノウハウ、チャレンジ精神などがうまく伝承されればいいんだけど、伝承されるのは悪しき慣習の方だったりするんですよね・・・

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はやぶさ、サッカーの快挙の影で

2010-06-15 | よしなしごと

はやぶさ、サッカーとめでたい話題が続いている中で、「国技」がグズグズになってます。  

木瀬親方の暴力団との交際問題のあと立て続けに発生した問題に、理事会は当事者能力を失っている感じです。
委ねられた警察も困っていると思います(昔、企業のゴルフコンペの「馬券」が賭博だという告発を受けて、やはり捜査に入ったというのがありましたね)。

琴光喜ら29人が野球賭博
(2010年6月14日21時6分 日刊スポーツ)  

日本相撲協会は14日、全協会員を対象にした賭博の実態調査結果を発表し、過去5年で野球賭博は大関琴光喜(34=佐渡ケ嶽)を含む29人、野球以外の花札、マージャン、賭けゴルフに36人の計65人が賭博行為に関与していたと明らかにした。相撲協会は実態調査の上申書を警視庁に提供し、警視庁は今後事情聴取を行う方針。相撲協会は15日には両国国技館で緊急理事会を開くが、武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)は「警察に報告し、お任せしている。(理事会での処分は)出来ない。警察がどう判断するか」と話した。賭博関与者の処分は警察の捜査状況をみて判断する見通し。今回の実態調査で自己申告した者には処分を厳重注意にとどめる方針を示していた。琴光喜は野球賭博に手を染めていた上に、虚偽の証言を続けてきたことが問題視され、重い処分が予想される。  

きっかけとなった雑誌記事は読んでいないのですが、「野球賭博」ってのはきちんとその筋の人が開帳しているやつですよね。自己申告をすれば済むものでもないような感じもします。
花札、マージャン、賭けゴルフは仲間内なのかもしれませんけど、相手や金額的によっては問題になりそうです。  

ここで以前からくすぶっている八百長問題なども出てくると致命傷のような。 
文部科学省としても公益法人の所管官庁として困ってるでしょう。
そういえばタニマチとのお金の関係って税務署はお目こぼししてたんでしょうか。  

もともと興行の世界だったものを「国技」・公益法人にしたのが間違いとはいえ、見る側だってそれほど潔癖さを期待してはいなかったように思うのですが、朝青龍を処分してしまったことで自ら上げてしまったハードルに躓いている感じもします。



ふと思ったのですがスポーツ選手や芸能人が国会議員に立候補する中で、元関取の立候補がほとんどいない(昔誰かいたのかな?)というのは、何かこの辺の関係もあるんでしょうか。
それとも国会議員より格段に「おいしい」世界だからなのでしょうか。




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イングランド 1-1 USA

2010-06-14 | よしなしごと
テレビでイングランドのGKのファンブルのシーンをやってたんだけど、ダイジェストを見ると、アメリカのGKがあたりまくってた方が印象的。
MAN OF THE MATCHに選ばれたのも当然。


公式サイトで試合のダイジェストなどが見られます
http://www.fifa.com/worldcup/matches/round=249722/match=300061466/index.html?cid=google_onebox
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「はやぶさ」帰還

2010-06-13 | よしなしごと
お帰りなさい!

http://twitpic.com/1wgw4s/full

本体はここで燃え尽きてしまってるんだよなぁ・・・「ご苦労様」の方が正しいか。


和歌山大のUSTREAM実況中継の録画はこちら
http://www.ustream.tv/recorded/7634995

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「龍馬伝」の山内容堂

2010-06-13 | よしなしごと
「龍馬伝」いちばんの違和感は、近藤正臣の山内容堂。
1827年生まれで西郷隆盛や岩倉具視と同年代で1835年生まれの坂本龍馬とは7歳しか違わないのに。
近藤正臣が芸達者なだけあって、老獪さが前面に出てきてしまっている。

武力倒幕路線への方向が決した慶応三年(1867年)の小御所会議。
山内容堂は泥酔状態で遅参し、一時は徳川家と列侯会議の存続の方向へ議論をリードしながらも、失言を岩倉具視の突かれてしまうというのは幕末史の名場面の一つですが、このキャスティングだと山内容堂が老醜をさらした、という感じになってしまいそうです。

当時まだ40歳なんですけどね。

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