一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『ブロークバック・マウンテン』

2006-11-13 | キネマ
「アカデミー賞の監督賞を受賞したゲイをテーマにした映画」という程度の予備知識しかなかったので、レンタルになって初めて観ようと思ったのですが(ちなみに昨日のネタを見つける前に借りたので直接関係はありません^^;)、実際に観たらけっこう良く出来た映画でした。


最初は「男2人がどのようにして愛し合うようになるか」というような映画だと思っていたのですが、最初のきっかけはいともあっさりそうなってしまいます。
そして、後半2/3くらいが「愛し合う2人の男にどんな運命が待っているか」という話に費やされます。

2人は若い頃ブロークバック・マウンテンで出会い、そういう関係になってから一度別離れます。
そしてそれ以後20年間の、再会、遠距離のつらさ、嫉妬、浮気、焦燥、などをてんこ盛りで描いていきます。


多分現在男女の恋愛を描くとすると、設定に相当の工夫が必要で、その結果ストーリーも特殊な凝ったものになってしまうところを、1960年代から70年代のアメリカ中西部(まだゲイの文化やコミュニティもなく、形式化された行動様式もない時代)を舞台にすることで、「恋愛幕の内弁当」的なある意味クラシカルな映画を作ることが可能になったのだと思います。


ゲイの人には古典となるような映画になったかもしれません。
ただ、何か特殊の問題提起があるかというと、そういう感じはしませんでした。
こういう形でないと「オーソドックスな恋愛映画」が描けない、という問題提起があるのでしょうか。







コメント
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