一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

いしいひさいちのマンガとは逆に地上の「最低人」が地底人に期待するのは僭越では?

2010-03-31 | ECO・環境問題
今日の日経夕刊のトップ記事
「地中熱」空調 受注競争熱く JFEなど参入 規制追い風 CO2排出3~5割少なく
(2010/3/31 12:00 情報元 日本経済新聞 電子版(最近話題なのでちょっと敬意を評して))

地中100mレベルだと通年15度くらいに保たれているので、水(だか冷媒だか)を循環させて空調に使うというシステムは、個人住宅レベルでは以前から一部で普及していました。
維持費は安価なんだけどイニシャルコストがかかるのが難点で普及が進んでいなかったようです。

こうやってビル(事業所)が積極的に取り入れると心配になるのが本当に資源が無限なのかということ。
高度成長期には東京とか大阪で地下水を工業用に利用しすぎて地盤沈下とか水質汚染が問題になりました。(その後地下水の汲みあげが禁止されたけっか地下水位も元に戻り、最近は温泉事業も活発です(関東地方だと1000mも掘れば確実に出るらしい))。
ただ、エントロピー増大の原理(熱力学第二法則)を持ち出すまでもなく、温暖化した大気を冷却するために地中との温度差を利用するのは、問題先送りにはなっても(特に多く参入がなされた場合には)本質的な解決にはならないんじゃないでしょうか。
夏場の暖気を地中に戻して蓄熱すれば若干平準化にはなるのかもしれませんけど。

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『ダメージ シーズン2』

2010-03-30 | キネマ
『LOST』や『24』よりも面白い。

ストーリーの詳細は公式サイトをご覧ください。

不完全情報の中で(往々にして間違った状況認識のもとに)登場人物がどのような判断をするか、という点では共通点なのですが、『LOST』や『24』のようにつぎからつぎに「実は・・・」というご都合主義の展開でなく、最初の4話くらいでほとんどの登場人物が出てくるし、一応法律の枠の前後の現実的な設定のなかでフェアな勝負をしています。

ストーリー展開も最後から逆算して緻密に計算されていて、フラッシュバックや将来の断片などが効果的に使われています。
しかもDVDで6巻全13話と1シリーズがコンパクトにまとまっていて、一気に見ることができます。

登場人物としては、弁護士事務所の経営者のグレン・クローズの無表情ぶりがやはり貫禄です。

過去の経緯や登場人物の性格がわかったほうが面白いのでシーズン1からご覧になることをお勧めします。


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『社長さん、会社を潰したくないなら、バカみたいに現金にこだわりなさい!』

2010-03-29 | 乱読日記

これもisolog経由だったと思うのですが良書。

タイトルは好き嫌いがあるかも知れませんが、内容はいたって真っ当です。

企業の財務分析でB/S、P/L、キャッシュフロー計算書の見方や経営指標の解説をした本は沢山あるのですが、それをどうやって作るか、ということを実践的に説明してくれています。

中小企業経営者向けに書かれた本ですが、それ以外の人にも大いに参考になります。 キャッシュフローの増やし方だけではなく、銀行融資との付き合い方(「借入金と資金繰りを勘違いしちゃいけません」)、銀行の審査を通りやすくするにはどうするか(役員借入金を資本金に振替え(かっこいい言いかたをすれば"Debt Equity Swap")て自己資本比率を上げるなどという小技まで)、保証協会の使い方、資金繰りに困ったときのリスケの方法まで、とても実戦的で分かりやすく書いてあるので勉強になります。

しかも、裏技自慢でなく、会社の経営体質を改善するためにどうすればいいかという筋がきちんと通っているので、すっと読めます。

著者は中小企業向けの税務会計サービスやコンサルティングをやっている人なので、さらにギリギリの裏技なども知っているのでしょうが、そっちに走らなかったことが本書を良書にしています。


一箇所こんなフレーズがあります

連帯保証を組んでいて自宅が担保に入っていなかったとしても、ちょっとした手続き一つで自宅は競売物件行きなので、結局、担保提供も連帯保証もあんまり違わない。だけど万が一そういった場面に遭遇しても、銀行対策とか裁判所対策というのはいくらでも考えられる。知識や知恵って最低限の生活を守るために使うこともできるんです。

ここまでにならないために、本書は役に立つと思います。

そして、こうなったときどうする、というのは、本とかネットの情報を鵜呑みにせずに、真っ当な専門家に聞いたほうがいいですね。
(「その筋の専門家」については、特にコミックの世界ではいろいろ取り上げられていますが、あくまでも読み物としてだけお付き合いしたほうがいいかと)
 

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真っ白な無罪

2010-03-27 | 法律・裁判・弁護士
菅家さん『真っ白な無罪』

ご本人がおっしゃる気持ちは非常によくわかります。
ただ、刑法の基本ルールは「真っ黒でなければ無罪(有罪にはできない)」です。
マスコミや私たちは「刑事事件としてはDNA鑑定の信憑性に疑問がある以上無罪で当然」ということを直感的に受け入れにくいのでこのような発言をクローズアップするような感じがします。


一方で殺人事件などの時効廃止とか刑罰の厳罰化が叫ばれる中で、日弁連とか勇気のあるマスコミから「もし実際に犯行に及んでいたとしても、今回の証拠では無罪が当然」という発言が出て、刑事罰のありかたについてより議論が深まればよかったのにと思うのですがちょっと残念。

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簪を買う坊さんは冷やかす程度ですますことの意味

2010-03-26 | よしなしごと

アメリカウィスコンシン州の牧師(カトリックだと司祭って言うんだっけ?)が聴覚障害の子供200人に対し性的虐待をしていたことについて内部報告を受けたにもかかわらず、当時の担当司教であった現在のローマ法王ヴェネディクト14世がそれを見過ごしていたことが訴訟の中で明らかになり問題になっています。

Vatican Declined to Defrock U.S. Priest Who Abused Boys

Top Vatican officials — including the future Pope Benedict XVI — did not defrock a priest who molested as many as 200 deaf boys, even though several American bishops repeatedly warned them that failure to act on the matter could embarrass the church, according to church files newly unearthed as part of a lawsuit.
The internal correspondence from bishops in Wisconsin directly to Cardinal Joseph Ratzinger, the future pope, shows that while church officials tussled over whether the priest should be dismissed, their highest priority was protecting the church from scandal.
The documents emerge as Pope Benedict is facing other accusations that he and direct subordinates often did not alert civilian authorities or discipline priests involved in sexual abuse when he served as an archbishop in Germany and as the Vatican’s chief doctrinal enforcer.  

日本で言えば「なまぐさ坊主」がいる(多い?)というのは昔から世間的な共通認識で、簪を買う坊さんくらいはネタにはなっても公的な責任追及の対象にはならなかったと思うのですが、そうであるからこそ逆に変な組織ぐるみの隠蔽に走らなかったということもあるんじゃないかと思うのですが、ガバナンスとか内部統制のありかたとしても、完全さを求められる組織の方がかえって大きな問題を隠蔽しがちであるという観点も大事なのではないかとふと思ったもので。

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綱引きとか山登りとか

2010-03-25 | まつりごと

民主党の公開会社法といういアイデアは、上場企業に限定した規制と言う意味では会社法と金融商品取引法の交錯した部分をどのように整理するかがポイントになるのですが、これをめぐっては、会社法の枠組みの延長として考えている法務省と、金融商品取引法の触手を伸ばしたい金融庁の綱引きに、コーポレートガバナンスつながりで「一丁噛み」したい経産省が綱引きをしているという話があります。

先日金融庁がパブコメを出していきなり4月から施行される開示布令(役員報酬の開示とかですね)も、その綱引きの一環だという見方も。

そんな中で3月10日の参議院本会議での民主党大久保議員と鳩山総理・仙石大臣の質疑(参議院会議録情報から抜粋、下線は私)

○大久保勉君 昨年七月、民主党は公開会社法プロジェクトチームで取りまとめを行い、情報開示の徹底、内部統制の強化、企業集団の明確化の三つを柱とする公開会社法要綱案を作成しました。日本航空をめぐる問題への対応としてこの公開会社法の制定は急務であると考えます。 
 公開会社法をめぐる政府の対応としては、単なる会社法の見直しという形で既に法制審議会へ諮問されており、法務省内でも議論が始まろうとしております。しかし、公開会社法が扱う問題は上場企業の統治形態だけにとどまるものではなく、雇用、企業の成長、資本市場の活性化、投資家保護等の日本国家基本戦略上重要な問題を多く含んでおります。これまでのように法務省、金融庁、経済産業省、厚生労働省といった省庁ごとの縦割りによる検討では対応できないと考えます。この点に対する鳩山総理大臣と仙谷国家戦略担当大臣の御認識を伺います。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 大久保議員の御質問にお答えをいたします。 まず、会社法制の見直しについてのお尋ねがございました。 
 これまで大久保議員が大変に健全な企業統治を実現するためのルールづくりに大変御尽力されてこられたことに敬意を表したいと思います。 
 御指摘の会社法制の見直しに関しましては、会社を取り巻く幅広い利害関係者から一層の信頼を確保するためにも、さらにまた、我が国の企業の競争力を強化をして資本市場を活性化をしていくためにも、関係省庁の間でしっかりと連携を取ることが必要であります。その際、決して縦割りにならないように議論を進めていくことが肝要であること、大久保議員が指摘されたとおりでございます。

○国務大臣(仙谷由人君) 会社法制の見直しについての質問が大久保議員からございましたので、答弁をいたします。 
 結論から申し上げますと、大久保議員と問題意識をほとんど全面的にといいましょうか、共有をいたします。
 株式会社、とりわけ上場会社は、社会的、経済的に重要な役割を果たしていると、そういうふうに考えておりまして、経営者の監督や監視の在り方を検討することが非常に重要だというふうに考えております。そして、リーマン・ショック後のこの現在の状況というものは、企業、とりわけ公開された株式会社とは何なのか、どのようなものでなければならないのかという問題が私どもに突き付けられているというふうに考えております。 
 今般、上場会社を含む会社法制の見直しということになっているわけでありますが、我が国の企業の競争力を強化しなければならない、そして資本市場を活性化しなければならないということに十二分に配慮しなければなりませんけれども、とりわけ上場会社については、その社会性、公共性を重視するという観点、すなわち上場会社のコーポレートガバナンスの仕組みをどうつくるか、このことが大変な重要、問題であるという問題意識を持っておりまして、そういう観点から、政府一丸となって会社を、企業を取り巻く幅広い利害関係者からの一層の信頼を確保する、そういう観点も併せて検討を進めていくべきであるというふうに考えているところでございます。 
 以上であります。(拍手)  

そもそも「雇用、企業の成長、資本市場の活性化、投資家保護」は「日本国家基本戦略上重要な問題」ですが、(公開)会社法という上場企業のありようを定める法律のカバーする範囲としては、できて投資家保護くらいで、最初の2つは結果であって法規制でどうなることでもないように思います。 
この4つを企業に法的責任として求めるとするなら、中国以上の社会主義国家になる必要がありますね。 

しかも「仙谷君」の答弁の後段の文章も意味不明極まりないのですが、これのどこに対して(拍手)なんだろう・・・ 
確かに発言をテープ起こしすると脈絡のない文章になることは多いけど、国会答弁はあらかじめ用意されているんだし、しかも与党の応援質問なんだから、メリハリのついた答弁をしてもらいたいところです。  

「各省の連携」(厚生労働省が入ってるのは、例の従業者代表を監査役に、という関係なのでしょうか。)というのが大久保議員、または民主党の方針なのか、どこかの省の入れ知恵なのかはわかりませんが、「船、山に登る」にはなってほしくないものです。
山頂で「ほら、櫓を渡すから漕げ」と言われても困るし。


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『楽しく建てる―建築家・遠藤楽作品集』

2010-03-24 | 乱読日記

いつかは田舎住まいもいいなとここ1,2年は思っていて、現実逃避をしたくなるとネットで物件検索などをしています。

先日見つけたのが軽井沢にある「遠藤楽設計」を売りにした中古別荘。

調べてみると、遠藤楽というのは、フランク・ロイド・ライトの日本人最後の弟子で自由学園などの設計で知られる建築家です。(参照

ということで、中古別荘を手に入れてこつこと手直ししながら・・・などと資金繰りの前に妄想を膨らませつつ図書館で作品集を借りてきました。

肝心のその物件は、残念ながら巻末の作品リストに竣工年に該当するものがなかったので眉唾度が高くなってしまい、また、前後する竣工年には別荘物件もあるのですが、意匠的には若干似た感じではあるものの、特徴である暖炉が撤去されてしまっているなど、今一つ名感じではありました。


ただ、そのかわり、作品集は楽しめました。


遠藤楽は暖炉にはことのほかこだわりがあったようで、「暖炉だけは、ライトよりも俺の方が上手いよ」と言っていただけあり、個人住宅に取り入れることに積極的で経験を積んで工夫を重ねてきていたようです。

暖炉というのは据え付ければいいだけではなく、実はかなり難しいものなんだそうです。
煙突が長くて吸い込みが強すぎると、火が燃え盛る割には外部からの冷気が背中に当たって帰って寒かったり、逆に吸い込みが悪い暖炉は室内に煙が逃げて炎にならない、なので暖炉を作るときは部屋の大きさと空間の形にマッチしたものを作る必要があるそうです。
作品集の個人住宅には必ず暖炉があり1980年代以降は、グリルセットも一緒に作るなど人の集まる快適な場にする工夫を重ねてきたことが印象的です。

そのほか寝室などの階高を取らない居室を1階に置き、2階に屋根裏を廃して天井を広く取った居間を置くことで、全体の階高を減らしてコストを低減し、町並みに優しい建物にするとともに構造上も強固になるという「逆転型住宅」を発想するなど、住む人の立場にたった建築への指向がうかがえます。

本書にある、1980年に朝日新聞へのコラムから

住居とは、その中に住むためのものであり、見せるためのものではない。
(中略)
現代の建築を考える時、私たちはこの根本を反省する必要がある。着るための着物、住むための家であるはずなのに、"人に見せる"という目的?が優先してしまう、という過ちがあまりにも多い。現代のように商業主義優先の社会条件の中では、特にこの間違いを起こしやすい。
建築の場合、建物が巨大になればなるほど「外から内へ」という、全く逆な考えにおちいりやすい。外観から物を決定し、その中に本来目的となる居室を区切ってゆくという考え方の建物では、人間が建物に従属させられる、という結果を招くことになってしまう。
(中略)
したがって建築家が建物を設計するときには室内空間から考え起こしてゆくことが大切であり、頭の中に完成された建物を描き、その内部空間に自分自身が入り込み、その中でくつろいだり、歩いたり、楽しんだり、という空想ができるようになる必要がある。
(中略)
そこで、この「内から外へ」という、きわめて当たり前な考え方と、これを具現するイマジネーションの訓練があれば、難しい言葉を並べた建築論などは不要なものとなるだろうし、思いつきのとっぴな建物も生まれるはずがない。

ここ数年は建築家に頼む個人住宅がブームで若手の優秀な建築家も増えているようですが、一方で外観重視・こけおどし風な「デザイナーズ・マンション」を名乗る賃貸住宅や「デザイナーズ・ハウス」と称する建売住宅も増えています。

後者はそもそも事前に自分の希望を反映させる機会がないのですから、「デザイナー」がどういおうと「自分が住むこと」を前提にして選ぶことが大事ですね。


 


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Nスペ「激震 マスメディア ~テレビ・新聞の未来~」&裏番組

2010-03-23 | よしなしごと

NHKスペシャル激震 マスメディア ~テレビ・新聞の未来~に合わせるように、USTREAMで激笑 裏マスメディア~テレビ・新聞の過去というのをやってました。

登場するのは、上杉隆、堀江貴文、津田大介、山本一郎、小飼弾という面々。

NHKが設定したTwitterのハッシュタグ"#nhk_media0322"に対応して裏ハッシュタグ"#ura_media0322"までご丁寧に用意されてました。

これは面白そうということで、PCにNHKとUSTREAMとTwitterの表と裏のハッシュタグを開いてみたところ、動画のヴォリューム調整が同期してしまうらしく、どうも見づらい+聞きづらいということが判明し、携帯のワンセグでNHKを見ながらPCで裏を聞き、USTREAMとTwitterを横目でという感じになりました。


裏番組の方はビールも入っていて飲み屋話風なのですが、NHKの番組に対するツッコミというコンセプトなので仕方ないかなと。
ただ、ドゥワンゴの川上社長(「ドリキン」土屋圭一に似てる)とITジャーナリストの佐々木氏のときは注目して聞いていた感じでした。  

新聞・テレビ・ネットがメディア代表に雑誌いないのか?←いなくてもいいんじゃないか。
「メディア」はどうなるでなく「ジャーナリズム」が生き残れるかの問題じゃね?  
そこでもう一歩電通批判までつっこめ
司会が仲裁するな

とかこんな感じ

Tweetの方もものすごい勢いで更新されるので目に留まった範囲では、

両方見るのは難しい(裏)
裏の「酒飲み話」批判(裏)
イベントとしては楽しい/意味がある(表・裏)
マスコミ関係の登場人物が年寄りすぎる(表・裏)
マスコミ側はNHKより年寄りばかり集めたのはNHKの先進性のPR?(表・裏)
(※ 日本新聞協会会長 内山斉読売新聞グループ本社社長が出てましたが、日本テレビ放送網の取締役会の平均年齢は80歳を超えてるので、業界では若手なのかもしれません。)
テロップにTwitterの発言を流せ(表)(ニコ動でもできるんだからってこと)
(※ これについては途中で「男性30代○○県」というようなテロップが流れてきたのですが、性別・県名が出るということはメール・faxなのかな?)
「アメリカでは」ばっかり(表・裏)
「○○離れ」表現が陳腐(表・裏)
(※ 表現する言葉がないっていうのは全体像がつかめてなかったりいい切り口がないということなので問題の深刻さをあらわしていますね)
「報道のプロ」って言うけど今のメディアがプロといえるか?(表・裏)
(※ 外国メディアのように報道以外で収益を上げながら「報道のプロ」を育てて行きたいって言ってました、日本のマスコミは収益源が不動産業なので、ちょっと違うような。 )

など  


途中、孫正義氏がTweetで参入してきたのを裏番組では取り上げていたのですが、表では「Twitterに寄せられた視聴者の声」をバランスよく紹介するだけでした。
Twitterは「市民の声」だけでなく事情精通者が参加するところがいいところなので、NHKに孫正義をアジって議論に巻き込むくらいの度量があれば面白かったと思います。


結局議論は 

メディアの情報の質が高い、「きちんとしたメディア」「ネットは専門性に欠ける」「垂れ流し」
VS
「マスメディアが常に正しいのか?」「ユーザーは生の情報を求めて取捨選択しているのでメディアが情報を押し付けるのはおかしい」  

という平行線のままで、最後は「Twitterで寄せられた視聴者の声」をできるだけ公平に紹介して、よくできた学級委員会風なまとめで終わってしまったので、結局Twitterを動員した、という点だけが新しかった感じです。  

裏の方も、表が終わってからちょっと議論が深まりそうだったのですが、そのうち酒飲み話(最初から呑んでたけど)風にあっちに飛んだりこっちに飛んだりでいつの間にか終わってしまいました。 
まあ、こちらは参加者がブログでまとめると思います。  


ところでUSTREAMは今回けっこうがんばりました。最初はユーザーが6500を超えると不安定になり7000近いとしばしば落たのですがだんだん安定してきて、落ちる限界が高くなってきたのは技術陣の努力の成果でしょうか。表の放送終了直後は8400くらいいってました。  

また、途中で、自分のTLを見ると、フォロー先の人もけっこう見ているようで、なんかウインドウがいっぱい開いて最後は収集がつかなくなりましたが、情報の取捨選択が大事ということは身をもって体験できたということでしょう。  


最後に、いつもいい味を出している「NHK PR」さんのTweetから  

NHK_PR 何と言いますか…、えーっと「放送記念日特集番組」は終了しましたが、たぶんいろいろとご意見があると思いますので、 ハッシュタグ #nhk_media0322 や、アカウント→ @NHK_media などへご意見をお寄せいただけると幸いです。   

NHK_PR 私の立場的には、とてもお答えしづらいですが、「激震だ!」と感じる方、「微震だよ」と感じる方、自分が揺れてしまっている方など、いろいろな立場があるのだな~と思いました。 QT @santama0202: というか、NHK_PRさんは、この内容についてどう思っているのか聞いてみたい。

NHK_PR ご意見は、ハッシュタグ #nhk_media0322 や、アカウント→ @NHK_media などへお寄せいただけると幸いです。スタッフが拝見して、今後の様々な番組制作の参考にさせて頂きます。たいへん恐縮ですが、私では受け止めきれません…私が激震です。

NHK_PR 今、私のところに @NHK_media さんが来て、疲れたとか泣きごとを言ってるなう。  

NHK_PR    。 @NHK_media さんは、もう腱鞘炎になりそう~とか、次回やるときは人を増やしてほしい~など、さんざん泣きごとを言って、いま華麗に去って行きました。皆さんに心からのお礼を伝えて下さいとのことです…、っていうか、それをツイートすればいいのにね ┐(´∇`)┌


おつかれさまでした。 
僕も早く寝よう。

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やっぱりTwitterは別にしました。

2010-03-20 | よしなしごと
Twitterのつぶやきをブログにupしてたのですが、わずらわしい感じなのと、Twitterへのボログの投稿が循環するのと、ブログの更新をしないのが目立つので、Twilogにまとめることにしました。
左下の「ブックマーク」のところにリンクしましたので、お暇な方はどうぞ。
(といってもあまりつぶやいてませんが)
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『法人税が分かれば、会社のお金のすべてが分かる 』

2010-03-18 | 乱読日記
多分isologで紹介されていて買った本。

帯には「サラリーマンのための法人税入門書」とありますが、自営業者の人にとってより有益ではないかと思います。

法人税の要点をかいつまんで具体的な例を挙げながら説明してくれているので、「門前の小僧」レベルの知識の僕にとっては、もう少し踏み込んだ理解ができてありがたい、という感じでした。
特に、経理経験者でもなく今までの経験に基づく知識しかないので、本書を読んで自分の知識の濃淡の分布がわかるというメリットもあります。
逆に「濃」の部分でエピソードの細かい部分につっこみを入れている自分を省みて、どんな仕事してきたんだよ、と思ったり(笑)


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やすらぎ、いつの間にかTOB

2010-03-17 | あきなひ

久しぶりにコメントをいただいた「やすらぎ」の件ですが、1年近くフォローしてなかったので、その後の動きを追ってみました。  

前回のエントリはこちら
「やすらぎ」の騒動
やすらぎ、その後
やすらぎ、調査報告

かいつまんで言うと、2009年3月9日に前の代表取締役が解任され、3月17日に解任前に設置した第三者委員会とは別の委員会が設置されたました。  

そして、4月の定時株主総会で、前の代表取締役根岸宏之氏と社外取締役で弁護士の木村裕氏が取締役を退任し(参照

一方4月9日一部報道について  

先般、一部地方紙において「前橋地検に対し当社2006 年1月期決算に数億円の粉飾の疑いがあるとして告発が行なわれた」旨報道されました件について、現在確認出来ている事実はありません。  

というような疑惑や、4月14日取締役候補者の辞退についてで峯候補者(執行役員第一営業企画部長)が一身上の都合で辞退したりしながらも

4月17日に調査委員会の調査報告(概要)および当社の対応についてを発表します。 
そこでは  

1 役員・従業員に対して支給された報奨金の執行役員への還流
→不適切ではあるが取締役会で追認したので決算修正等の必要なし。  

2 人事・労務関係上の問題点
→かかる合意書取付けの強要が行なわれた事実は確認されなかった  

3 子会社である株式会社バリューローンによる事業融資の件
→バリューローンの融資実行が直ちに不正であったとは認められず、社内手続き・経理処理も問題ない。  

4 須田忠雄(当時)代表取締役社長による会社預金の私的流用の件
→当該行為は、利益相反取引として私法上無効となるばかりか、会社資産の私的流用行為として違法と認めざるを得ない。ただし会社への実損害の発生は認められず、また取締役と会社との利益相反取引についても、事後的に取締役会にて追認すれば有効とされる。
※そして、同日付のリリースでこの取引が追認されたとしています(参照)  

5 他社との不動産取引に関する件
→当該他社に対する利益供与の事実は認められない。  

ということで、結論としては、「平成21 年3 月10 日付で監査役2 名(委員である土井充及び熊谷聖一は含まれていない)から取締役会宛提出された意見書」についてはシロ、または追認により有効、というお墨付きを与えています。

ここまでが前回。


その後、2009年11月26日に須田忠男氏はやすらぎに対してTOBを実施し、やすらぎの取締役会はそれに賛同します。

当社株式に対する公開買付けに関する賛同意見表明のお知らせ

以上のような背景に鑑み、当社としては短期的な業績の変動に左右されない事業体制の再構築を図る必要があると判断しております。
(中略) 
このような抜本的な事業体制の再構築を図るにあたっては、当然ながら当社の一般株主に対して高い事業リスクを負担せしめるおそれがあることから、一般株主に当該リスクを回避する機会を与えるべく、上記諸施策を実行に移す前の段階で、中核的安定株主となる予定である一部の株主を除く、当社の全株主に対して当社株式を売却する機会を提供することが望ましいのではないかとの公開買付者による提案があり、
(中略)
(3)買付け等の価格が370 円と名証セントレックスにおける当社株式の年初来高値の水準と同程度であること、 (以下略)
(5)本公開買付けの結果・・・上場廃止基準に該当した場合等においては、公開買付者は少数株主への影響を考慮し例外的にスクイーズアウトを検討する余地があるとしているが、当該スクイーズアウトは、そもそも、その趣旨に鑑みて本公開買付けからは根本的に独立した取引であり、(以下略)

等から賛同しています。
代表取締役の父親によるTOBにもかかわらず、第三者委員会などは設置していないようです。

このTOBの結果須田忠男氏と特別関係者を合計すると80%の株を取得して今日に至っています。
当社株式に対する公開買付けの結果に関するお知らせ)  


かれこれ1年かけて、創業家一族は2/3超の議決権を手中に入れたわけですが、須田氏側はいきなり完全子会社にするのでなく、しばらくは2/3を握ったまま上場は維持させるようです。 
その方が他社との企業再編とか資金調達など便利という判断でしょうか。  


2010年2月16日 業績予想の修正に関するお知らせ を見ると、業績は低空飛行を続けているようですが、このあと地道にリストラをするのか、なにかまたウルトラCがあるのか、今後もたまに見守っていきたいと思います。

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『ナイト ミュージアム2』

2010-03-16 | キネマ
やはり「2」というのは難しい。

今回はスミソニアン博物館も巻き込んでの騒動になりますが、主人公以外にも前回の登場人物(登場展示物?)もからめて連続性をだしたのはいいのですが、関係する登場人物(展示物)が多くなりすぎて、ちょっと散漫になったかも。

自然史博物館とスミソニアン博物館を1日で回ればそうなっても仕方ないですけど(笑)

それと、話が現代史になってくると、アメリカ人的なツボを理解できないので面白さが減ってしまっているのかもしれません。
カスター将軍の「英雄」の評価の見直しというのはどこかで聞いたことがあったのですが、今でもアメリカ的にはけっこうなネタなのでしょうか。
そのかわりナポレオンの身長コンプレックスとかイワン雷帝などの描き方がステレオタイプなのもアメリカっぽいです。


お茶の間健全娯楽としては面白いです、十分面白いですけど、第一作のようなカタルシスがないのは高望みしすぎなのでしょうか。



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『サブウェイ123 激突』

2010-03-15 | キネマ
※ネタバレ注意

地下鉄をハイジャックして乗客を人質に取った犯人役のジョン・トラボルタと管理職から運行管制係に格下げになったデンゼル・ワシントンの掛け合いが見所の映画です。

邦題にあるような派手な「激突」は(多分興行的な配慮からの現金輸送のときのカーアクションくらいで)、二人の人生もからんだ会話と心理戦が主になってます。

そこそこ楽しめますが、キャスティングに金をかけた割にはそれ以上のできにはなっていないかな、という感じ。
犯人役の人物造形が、金儲けを目的としているのか社会への復讐を目的としているのかがはっきりせず、その両方だとするとかなり計画や立ち居振る舞いが脇が甘い感じです。

ラストシーンも社会風刺と本人の葛藤があいまいに処理されていた感じ。

心理劇ならもう少し緻密であったほうがいいと思います。
現金輸送でトラブったときに、市長が「何でヘリで運ばない?」と言うシーンがあったのですが、これはひょっとしたらプロデューサー側からの「アクションシーンを入れろ」という横槍があってそれに対する皮肉だったりするのかも。


1974年の『サブウェイ・パニック』リメイク(それも2度目)らしいです。
原題は1974年と同じなので、監督の意気込みが伝わってきます。
オリジナルの方は記憶にないので今度借りてきてみようと思います。


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今日のひとこと

2010-03-13 | あきなひ

日本の農業は何も変わっていないのに、ビジネスとして有望という論調があちこちで目立つ。

こんなニュースばかりなら、日本の農業の未来は明るい。

だが実際は・・・かつて「NO政」と言われた日本の農政は今もそのままだ。


地産地消のかけ声は大きいが、自治体は「地産外商」にのみ熱心で、域内の地元産品消費には目も向けない。

もちろん最近はやりの「道の駅」へ行けば、農協が仕切って集めた地元農家の野菜が並んでいる。しかし直売所が人気なのは「農協が農協外流通を利用している」からだということを、農協のエライ人たちはどのくらい理解しているのだろう。

海外に農地を求めなくても遊休農地を完全に活用すれば日本人男食糧は賄える。本当はこういう試みは企業やNPO法人に任せるのではなく、農協が本来のビジネスとして取り組むべきだが...。

日経ビジネス3.15号 玉村豊男「今こそ本当の「地産地消」を」


真の問題は需要不足だとかのマクロ分析や、乗数効果がどうのこうのとか金融仲介機能云々という議論だけでなく、商流とか人の流れが滞っているというところも問題かもしれない。



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『ずるい!? なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか』

2010-03-12 | 乱読日記
良書です。

大手メーカーで税制・通称などの渉外活動に関わっている現役のビジネスマンである

スポーツ競技や国際ビジネスで日本が活躍すると、すぐに欧米がルールを自らに有利なように変えることを例に出して、「欧米はけしからん」と怒ってばかりいるところから一歩ふみだして、ルールの持つ意味、それを作ることの意味、ルール作りに参画するための心構えを提案しています。


文句を言っているだけでは曳かれ者の小唄に過ぎないし、陰謀論を元に意趣返しを図ってもルールメーカーにはなれない。
ウチダ先生流に言うなら「辺境」にとどまるのでなく「真ん中」に対する想像力をもってちょっと踏み出してみたら?という本です。



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