一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『スランプに負けない勉強法』

2010-04-30 | 乱読日記
風にころがる企業ホーマーさん経由。

著者の千葉博氏は弁護士で司法試験の予備校の講師もやっている方です。
書名は「勉強法」ですが、自分の経験から得たスランプの克服法を中心に書かれていて、勉強以外にも応用は利きそうです。

自分のストレス耐性を知り、できるだけスランプの予兆を察知して陥らないようにする方法。そして万が一スランプに陥ってしまったらそこから立ち直るための工夫が書いてあります。

僕自身周りからはストレスを感じないタイプのように思われているようですが、まあそれなりにけっこう工夫をしているわけで、本書の内容にも共感するところはかなりありました。
ただ、そこから先に時間を有効に使う努力とか最後にまとめてある「自分をマネジメントする30の習慣」というあたりは及ぶべくもありませんが・・・

歳をとってくると「鈍感力」がついてくるのはストレス耐性にはプラスなのですが、一方で価値観が固まってくるので思い込みや決め付けが増えてきがちで、逆にそこはストレスがたまる原因にもなります。
なので、事あるごとに「それは自分の思い込みではないか?」というのを自問するように心がけているのですが、それを飄々とやりすぎると周りからは昼行灯風にみえてしまうという難点もあります(笑)


上で、本書は勉強以外にも応用が利くと言いましたが、サラリーマンだとときどき(しばしば)やりたくない仕事とか「貧乏くじ」のようにがんばっても評価されない仕事が回って来たり、どうにも相性の合わない上司にぶつかることもあります。そういうときにどうするか、というノウハウは本書ではあまり書いてありません。それは試験という目的が明確な人向けに書かれていること、著者が弁護士という自ら選んだ仕事についているから仕方ないのですが、世の中にはけっこう乗り越える価値、必要のない無意味な障害というのもけっこうあるものです。

僕自身はそういうとき「命や家財産までは取られないのがサラリーマンのいいところだ」と開き直ることを勧めています。自己実現のために働くにしろ身過ぎ世過ぎのために働くにしろ、自分を失うところまで追い詰める必要(または追い詰められる義理)はない、というところをボトムラインにすれば、精神的な限界を超えなくて済むので。

ただ、これを乱発すると、正社員の地位に胡坐をかいた生産性の低いサラリーマンになってしまうので気をつけなくてはいけません(笑)

知り合いの精神科医に聞くと、不景気になっていままで通院していてこなくなった患者も増えてきているそうです。通院がばれるのを恐れているのか、更に忙しくなって通院する暇もないのかと彼は心配しているのですが、心身を限界まで削って働いている人は世の中で相当数いるようです。

なんかそういう人向けに、「必要十分な範囲の前向きなスランプ克服法」というような本があるといいですね。
(というか、そういう人を生み出してしまうのはそもそも会社の問題なんですけどね。)



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『月に囚われた男』

2010-04-29 | キネマ
連休は例年通り「暦どおり+近場」ということで、まずは『月に囚われた男』(公式サイトはこちら)。




監督・脚本のダンカン・ジョーンズはデヴィッド・ボウイの息子だそうですが、1971年生まれで2009年の本作が長編デビューということは監督としては遅咲きの方なので、「親の七光り」ではなんでしょう。

資源エネルギーの枯渇した近未来の地球に新エネルギーを供給するために、月に作られた鉱山で3年契約で一人で採掘作業にあたる男が主人公。
任期を満了して家族の待つ地球に戻るまであと2週間というところで異変が起き、自分に課せられた仕事の奇妙さに徐々に気がついてゆく・・・という話です。

一人で鉱山採掘作業に携わることとか最初の設定自体が微妙に不自然な感じを残しながら話は進み、予想外の出来事をきっかけに更に謎が深まりながらも徐々に全体像が明らかになってゆきます。

主演はサム・ロックウェル(この俳優は知りませんでした)。
助演、というか基地での唯一の話し相手で手助けをするロボットの声にケヴィン・スペイシーを使っているというのが泣かせます。
(上の写真はアームだけですが本体はこれ)


このロボットの表情がけっこうよくて、また大事な役回りを果たします。

設定の妙と謎解きの筋書きにのせられつつ、要所要所で心地よく予想を裏切られる面白い映画です。

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ラーメンと割烹

2010-04-27 | あきなひ
全国的にどうかは知らないのですが、身の回りではラーメンブーム再来というくらい、会社や駅の近くでラーメン店が新規開店ラッシュです。

思い出してみると、昨年くらいから増えてきたような。

厨房設備や内装費用が比較的安くて済む
住宅地や狭小店舗でも出店できるので家賃も安い
客単価が安いので不景気にも強い

という特性があるので、不景気になると強いのかもしれません。
あいにくラーメン店の店舗数の統計データが見つからなかったのですが、景気の下降に若干遅れて店舗数が増えているような。


では、景気回復局面で指標になるのはなんだろう、と4,5年前を思い出してみると、井万円未満のコースのあるカジュアルな割烹というのが増えてきた頃だったと思います。

たまにはポケットマネーで贅沢したいという需要がある
内装などには金がかかるが、比較的小規模だったりビルの上の階でもできる
場合によってはスポンサーがついたりする

というあたりが景気上昇局面にマッチしているのではないでしょうか。



ラーメンも好きなんですが、つぎの回復局面は何が出てくるか楽しみではあります。

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『現代の金融入門 [新版]』

2010-04-26 | よしなしごと
巡回先のブログなどの高評価のとおり、表題にたがわず現代の金融に関する入門書の良書。

金融のしくみや制度の成り立ち、そして新版では金融危機についても、その基本的な原理やメカニズムから順序だてて平易な言葉でわかりやすく解説しています。
難しい数式などもなく高校で習った「等比級数の和」を思い出せれば大丈夫です。

専門用語を説明するのに専門用語をもってしたり(Twitterの議論では字数制限があるためかよく見られます。それで僕のような関係ない素人をはじくという効果はあるのかも)、逆にたとえ話でごまかしたり(それは僕のブログです(汗))せずに、慎重に選ばれた言葉をきちんと積み上げているて、新書版260ページにおさまっている内容としては相当密度が濃いものになっています。

自分の詳しくない分野(聞きかじり、とか付け焼刃の知識を持っているところ)の勉強になるだけでなく、関係がある分野(これも門前の小僧だったりします)についても「こういう風に説明すると分かりやすいんだ」と勉強になります。


とてもお勧めです。




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日本コマーシャル投資法人の合併比率がひどすぎる件

2010-04-24 | M&A

相手のユナイテッド・アーバンは自分の投資主のために値切り倒すのが仕事でしょうが、ずっと交渉した挙句にこれって、日コマの運用会社は何をしてたんでしょうか。 

挙句の果てに日コマのときのように「運用会社の雇用維持が目的」とかってしれっと言うとしたら投資主は本気で怒るでしょう。   


今回の合併についての論点はyurakuさんのブログをごらんいただければと思いますが  

日コマの投資口価格が一番安かった時期を基準日に選ぶとは、あまりにも恣意的で投資主をなめてます。 
それに配当(分配金)をベースにした評価額とか...そんなの(スポンサーがいないため)ファイナンスコストが高い日コマがやたら不利になるの超当たり前。なんとしてでも0.167を正当化できるような数字を恣意的に算定したといううんこくささがきついです。

については禿同。  


日コマも物議をかもすのは覚悟でやったので、合併に必要な投資口の2/3の賛成がとか、反対投資主の買取請求対策については十分検討済みだと思いますが、けっこうもめる(世の中そんなに甘くないのでは)と思います。


まずは合併の効力発生要件の「投資口の2/3の賛成」のハードルを越えられるか。
2009.8月期の有価証券報告書をみると、上位10社で46%という株主構成ですが、支配株主といえるとような株主はいません。
また、個人株主比率がどれくらいかもわかりません。
日コマとしては、投信法(投資信託及び投資法人に関する法律)93条で投資主総会に欠席し・かつ議決権を行使しない投資主は賛成したものとみなす、という制度があるので、組織的な反対運動でも起きないかぎりは大丈夫と踏んでいるのでしょうか。

ところで、会社法と違い、投信法では1口であっても投資主の帳簿閲覧権が認められています。(*1)  
なので、投資主名簿を閲覧して合併への反対を働きかけることも可能かと思います。
そういう運動が話題になると、大口投資主である機関投資家(とか、もはや更正会社になったPMCも)おいそれと賛成しにくくなるのではないでしょうか。


また、合併が成立したとしても、投資主総会前に反対の意見を表明し、買い取り請求をする投資主も相当数出てくるんじゃないかと思います。 
この買取請求は、会社提示の買取価格に同意できない場合は裁判所で争うことができます。

上のyurakuさんのブログでも疑義が呈されているように、価格算定時期の妥当性とか、交渉を引っ張ったのは株価がジリ貧になっていくのを待ってたからじゃないかなど、つっこみどころは満載です。 
公表直前の4/13期限の社債償還のために不動産市場安定化ファンドから高利の金を借りたのも、(参照)企業価値を減らす工夫だったんじゃないか(逆に合併契約がもっと早期に公表されていれば一般金融機関からもう少し有利なつなぎ資金の調達ができたのでは?)とも思います。
ユナイテッド・アーバン側に粘られたとしても、社債償還ができたとしたら他の合併先を探すとか、資産を切り売りしていく、という選択肢も検討すべきだったかもしれません。  


このへんが裁判(非訟事件)で争われると、レックス・ホールディングスのMBOについての最高裁決定についで話題になりそうです。  


実は私も、(ニューシティレジデンス民事再生申し立ての時に買っておけば清算手続きなども見られるて面白かったのに、という教訓をもとに、)昨年の監査意見不表明--すわ倒産か、いやJ-Reitはつぶれないだろう、いやいやニューシティのこともあるしわからんぞ--という頃に1口買っているれっきとした投資主であります。 
経済的には損をしたというよりは儲けが減ったという程度の立場なのですが、考えれば考えるほど、反対意見表明・買い取り請求をしてみたいという気持ちがむくむくとわいてきていますw



(*1)  会社法では  

第四百三十三条  総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主又は発行済株式(自己株式を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を有する株主は、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。
(中略) 
2  前項の請求があったときは、株式会社は、次のいずれかに該当すると認められる場合を除き、これを拒むことができない。 
一  当該請求を行う株主(以下この項において「請求者」という。)がその権利の確保又は行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき。  
二  請求者が当該株式会社の業務の遂行を妨げ、株主の共同の利益を害する目的で請求を行ったとき。  
三  請求者が当該株式会社の業務と実質的に競争関係にある事業を営み、又はこれに従事するものであるとき。  
四  請求者が会計帳簿又はこれに関する資料の閲覧又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求したとき。  
五  請求者が、過去二年以内において、会計帳簿又はこれに関する資料の閲覧又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがあるものであるとき。

とあり、3%以上の株主でなければ帳簿閲覧権は認められていません。 
一方、投信法では  

第一二八条の二 投資主は、投資法人の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。  
 一  会計帳簿又はこれに関する資料が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求  
 二  会計帳簿又はこれに関する資料が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を内閣府令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求  
2  会社法第四百三十三条第二項 (第三号を除く。)の規定は前項の請求について、同条第三項 及び第四項 の規定は親法人の投資主について、それぞれ準用する。  

と、準用されているのは会社法433条2項(3号を除く)だけなので、保有投資口数のハードルはないようです。

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富士通の社長解任騒動

2010-04-23 | よしなしごと

お互いグダグダな感じになってきてます。

富士通の野副元社長、辞任要求やり取りの録音テープ公開
(2010年4月22日21時45分 朝日新聞)

富士通元社長の野副州旦氏は22日午後、都内で記者会見し、2009年9月25日の取締役会直前において秋草直之取締役相談役ら幹部6人から辞任を要求された際のやり取りの録音テープを公開した。

会見内容は産経新聞の記事に詳しく書いてあります。
この件については、既に富士通側からリリース 元社長 野副州旦氏の辞任の経緯と当社の見解もでてますし、会社側の記者会見も同じく産経新聞に載ってます。(【富士通・釈明会見】って、こっちは「釈明」となってます。)  


野副元社長が仮処分を申し立てて取り下げたのはなぜなんだろう、とか、富士通側も手続き的にどうなんだというあたりはtoshiさんのエントリとコメントをご参照いただければと思います。


しかし、この野副元社長という人が結局何を目的にしているのか-社長の地位に返り咲きたいのか、名誉を回復したいのか、単に富士通への意趣返し・嫌がらせなのか-は依然としてよくわかりません。 
実際、本人も怒り心頭であまり整理がついていないのかもしれません。
でも、何が真意かわからないがいろんなことをしてくる人、というのが一番対応が難しいんですよね。  

一方の富士通も解任理由に根拠があるのであればはっきり言えばいいと思うのですが、関係した会社が反社会的勢力だ、というのが実は根拠が薄いのか、情報の入手経路自体が微妙で公開しにくいというような事情があるのでしょうか。だとしたら、社長の辞任の説得や解任する段取りについてもう少し慎重であるべきだったように思います。

1月くらい前、週間ダイヤモンドだか東洋経済だかの記事で「お家騒動の系譜」を特集にしてましたが、社長を解任するんだったら反社のリスクを気にする以上に「こういう会社なんだ」と思われる風評リスクも気にしたほうがよかったですね。

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血と涙

2010-04-22 | よしなしごと
昨日の続きで、今日は「血も涙もない」を考えてみます。

「血」というのは「血がたぎる」とか「熱い血」のように、他人の為に自ら何かしようと思うこととすると、両方あったりなかったりする以外では
「血はあるが涙はない」=動きはするが同情はしない

「血はないが涙はある」=同情はするが動きはしない
の二つになります。

上司としてどちらか一方を選べと言われたら、どっちがいでしょうか?

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情け and/or 容赦

2010-04-21 | よしなしごと
諺とか慣用句というのはなるほどよくできていると思います。

「情け容赦ない」という言葉は否定的なニュアンスで使われることが多いし、確かに情けもかけず、容赦もしない、というのはあまり褒められたものではない。

では「情け容赦ない」のがよくないとした場合、どのような行動を取ればいいのか考えてみます。

取りうるスタンスは以下の3つ。

 ① 情けもかけて、容赦もする
 ② 情けはかけないがに、容赦をする
 ③ 情けはかけるが、容赦はしない

ちなみに例外的に「情けもかけず、容赦しない」ことが期待される局面としては、プロ同士の明解なルールのもとで競争があります。
そこでは情けをかけたり容赦したりすると「八百長」「手抜き」と非難されてしまいます。

これを参考にすると、「容赦しない」というのは「競争において手加減しない」、「情けをかけない」というのは「競争の結果相手がどのような状態に陥ろうと同情したり助けたりしない」とたとえられます。

これを上の3つにあてはめると、

①は「競争で加減をして、かつ、結果が苛酷な場合には配慮する」
②は「競争においては加減をするが、結果が苛酷であろうと配慮はしない」
③は「競争は加減しないが、結果が苛酷な場合には配慮はする」

となります。

②は競争の条件をそろえるための「加減」なのか競争自体の加減について第三者が口を出すのか、とか③についても結果の幅自体を制限するのか結果について別の形で補償するのかなどつっこむ余地はありますが、鳩山友愛政治を考えたり、参議院選挙に向けて新党乱立気味のなかでそれぞれのスタンスを整理するのにちょこっと使えないかなと。



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サーモン受難

2010-04-20 | よしなしごと
今回のアイスランドの火山噴火の影響で足止めをくっている人が相当数いるようですが、貨物も同様のようです。

その一つがサーモンで、ノルウェー産の輸入が止まっているらしいです。
しかも、サーモンは先のチリ地震で冷蔵倉庫が大打撃を食らったために、南半球の冷凍物も品薄だとか(これは先月のTwitterネタだったかも)。

調べてみると、日本のサーモン(鮭とは厳密に言うと品種が違うのもいるらしく「サーモン」=広義ではサケ・マス類という扱いのようです)の輸入先のほとんどがノルウェーとチリなんですね。



<出典>
http://www.maff.go.jp/hakusyo/sui/h15/html/fb1.1.3.4.htm
(ちなみにurlの"maff"っていうのは"Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries"の略です(あえて「林野」をはさんだのは"MOFF"を意識してつけたのかな?)〔訂正:ちゃんと「農林水産省」の順番でした〕)


こういうことがあると、日本がいかに世界からの輸入に依存しているかがよくわかるし、景気刺激・輸出増加のために円安がいい、と一方的にいえるわけでもない、ということが実感します。





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『遊星からの物体X』

2010-04-19 | キネマ
TSUTAYA「旧作100円キャンペーン」にまたつられてしまいました。

1894年の映画ですが、1951年の『遊星よりの物体X』のリメイク。
ちなみに原題は前作"The Thing from Another World"に対して"The Thing"ですが、邦題も芸が細かいところを見せています。

前作は昔テレビで最後の方だけ観た記憶があるので印象は薄いのですが、本作は「地球外生物」「存在がわからない」「人間を襲う」「増殖・変身する」「閉鎖空間での出来事」などSFホラーの勘どころをすべて押さえています。

Wikipediaによれば、『遊星よりの物体X』(1951年)のリメイクというよりも、原作となった短編小説『影が行く』に対する忠実な映像化とのことで、原作の素性のよさがうかがえます。
(再リメイクの話もあるらしい。)

ホラーといってもスプラッター系や怨念系は好きではないのですが、これはOKでした。




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金本の連続フルイニング出場記録止まる

2010-04-18 | よしなしごと

まだ試合中なんだけど
金本のフルイニング出場止まる

阪神の金本知憲外野手(42)は先発メンバーから外れ、連続フルイニング出場が1492試合で途切れた。

昨日のデイリー・スポーツにもアニキに「決断」の可能性あるのか…というような記事が書かれるくらいだったようなので、肩の状態が相当悪いく、守備につける状態ではなかいと判断したのだろう。  

「連続○○」という記録はいつかは途切れるものだし、本人にとってのコンディション維持とかチームの戦力の最適化からいっても連続フルイニング出場というのは必ずしも望ましくはないわけで、それでもおろされずに続けてきたのは立派だし、また1500試合という「区切り」までと無理に記録にしがみつかないところも立派。

本人としては前からこのときを覚悟はしていたのだろうが、記録が途切れた後もモチベーションを維持し、結果を残すことで「鉄人」ぶりをアピールしてほしい。

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NHKの番組

2010-04-16 | よしなしごと
片山さつき氏の討論会にも飽きたのでテレビをつけたら、NHKでみんなでニホンGOという番組をやってた。

今の日本語のちょっと変わった流行の言い回しなどをとりあげていますが、HNKはこういう番組を作らせると上手。

今日のテーマは、告白の表現が他人事のように婉曲になってきたことと、「普通(フツー)」というのが褒め言葉になってきているということ。

僕は古いタイプなのかもしれないけど、後者については、ゲスト室井祐月の「こういう使い方をする連中はボキャブラリーが乏しい」というのに同感。
もう一人のゲストの森永卓郎の若者に乗っかるようなコメントがちょっと無理っぽかった(売れっ子になってキャラをかえつつあるのか?)。


そのあとの番組がさらりーまんNEO
先週からシーズン5が始まっていたが、知らなかった。
今シーズンから木曜に変わったらしい。

今回は全般的にレベル高し。

最後のコントでオヤジが若い子にかける「マジック」が20年以上前の合コンネタで、苦笑。


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片山さつき「真実の議論」討論会

2010-04-15 | まつりごと
結局ちょっとのぞいてみました。

意外と人が少なく、観始めた21:23では100viewerでした。
でも、抜けた22:30頃には4700になってました。

で、中身(最後まで見てはいませんが)。


Twiter討論会と銘打っているものの、実際は池田信夫氏とのトークショーでした。


まずは内容の前に、片山氏は政治家としては話し方が損してますね。
「勝ち負け」「正誤」の世界で生きてきた人丸出しで、「相手を気持ちよくさせよう」というところががない。
『真実の議論』でも言ってるし対談でも言ってた大蔵省主計局の予算編成の要諦「スジ」「ワク」「バランス」で仕込まれたはずだけど自分の議論(のスタイル)と有権者の感覚との間の「バランス」(会社・サラリーマン的に言うと「おさまり」って言うのかな)は悪い感じがします。

「優秀」でずっと勝負してきた人なので今さらスタイルを変えられないのかもい知れないけど、政治家として有権者のウケを狙う「狡さ」がないのがつらいところえはないかな。

対談相手に池田信夫氏を選んだあたりもどうか。「自分(達)以外はわかってない」モードを強調していやしないでしょうか。


で、話を聞いていると、著書でも思ったのですが、結果(の出たケース)についての知識はあるけど、これかどうする、という局面において経済政策通かというとそこはあまり強くないように感じました。

また、話の端々に役人時代にこうした、という話(自慢?)がこれも著書同様出てくるのですが、「官僚主導から政治主導へ」という小泉改革路線とどうバランスさせるんだろうというあたりも疑問です。

なので知識と理解力はあるけどクリエイティブじゃないよな、という印象を受けてしまいます(当然自分は棚に上げてますけどw)


せっかく「Twitter討論会」と銘打っているわりに、Tweetも異議を唱えたり乱入する奴がいないのも残念でした。



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『日本経済を衰退から救う真実の議論』

2010-04-15 | 乱読日記
「Twitter討論」が始まっていますが、とりあえず本の感想。

内容的にはにさまざまな論点についての自分の見方を語っていて、あまり政策についてのガチな「議論」はしていません。
講演会を聞きにいったつもりになって読んだほうがいいと思います。

読んでいて、片山氏自身の立ち位置が微妙に振れているところに現状の悩みの一端が伺えます。

片山氏は大蔵(財務)官僚として「女性初の」というキャリアを積んできたあと、小泉チルドレンとして政界に転じたものの、前回の選挙では落選しています。ただ、最近の新党結成の流れには組していないようです。
 
小泉改革は正当に評価されるべきだが、昨年の衆院選挙では「格差社会をもたらした小泉改革」への批判キャンペーンに効果的な反論ができず自民党の敗北につながったことは謙虚に反省しなければいけない、また、自らの官僚としての経験はアピールしたいものの「政治主導」への流れや民主党の斎藤次郎日本郵政新社長人事への批判もしたい、というあたり、踏み込みすぎると「天ツバ」になったり、「だから優秀な大蔵官僚経験がある政治家である自分(しか)できない」という自慢になったりしてしまうのは難しいところです。

内容的には、大蔵(財務)官僚としての国の予算・財政に関する知識に基づく部分(たとえば「地方の自立には税源委譲より規制緩和のほうが実効的」など)はなるほど、と思う部分も多々ありますが、それ以外の部分は総論的になってしまいます。
まだ政権与党だったころの政務官の経験が生きているものの、このまま浪人(や当選しても野党生活)が続くとだんだん陳腐化してしまうでしょうから、常に情報をupdateしたり、別の専門性や選挙のスキル(小泉さんはその点は何も教えてくれなかったらしい)を磨いているところなのでしょう。


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片山さつき『真実の議論』Twitter討論会

2010-04-15 | まつりごと

本が手元に回ってきたのでざっと拝読。
(レビューはのちほど)

なにやら本書を元にTwitterでライブ討論をするらしいです。
今日が第2回目のようです。(参照)

あとがきによると

本書発売後、約二~三週間後を第一回として、何度かツイッター討論を行い、誹謗中傷や本題に関係のないものなどを除かせていただいた上で、了解の得られたツィートをすべて掲載した本を出版する、という企画を立てました。

ということ。

すでにこの手の討論会についてはいろんな仕組みあるので、ツィートが殺到しても物理的な混乱は少ないのかもしれませんが、片山氏が一人でさばくとすると、どういう話題を取り上げてどう発展させるかの力量が問われると思います。

あと、書籍にする場合に雑多な意見の寄せ集めにならないためには編集の腕が重要になってくる反面、一定の方向性を持ったものになってしまうので「Twitterで寄せられた市民の声」とは言えなくなってしまうところが痛し痒しかも。

覗いてみようか思案中

(追記)
片山氏のサイトをのぞいたら

あなたのツイートが本になるチャンスです。

ってあったけど、そういう釣りって著作権の話などややこしい方に踏み込んでいるように思うんだけど(たとえばTwitterの議論で文脈も含めて同一性保持権を侵害されたとか言うような奴が出てきたりと)。


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