一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

親切が仇

2007-08-31 | よしなしごと

先日、転居した知人のもとに「国民年金のお問い合わせ」なる葉書が届きました。

昨今の社会保険庁の事務処理ミス問題の対応のためか、住所変更などのときにきっちりフォローするようになったみたいです。
しかも、加入年金・受給資格の変更の可能性あり、とお手紙には印刷文に加えて丁寧にも担当者から手書きのメモが添付されていました。



ところが、そのメモの宛名の氏名が間違っていたそうです。



担当者は良かれと思ってやったことなのでしょうが(加入漏れをなくそうという意気込みは伝わってきますね)、親切が仇になる、というか悪いことは重なるマーフィーの法則のお手本というか、なんとも残念なエピソードではあります。

ヒューマン・エラーは皆無には出来ないですし、年金支給は(現行制度でも)まだまだ先である私たちも加入記録を確認した方がいいかもしれません。


舛添厚労相:「全省一丸で仕事を」と職員にあいさつ
(2007年8月29日 19時33分 毎日新聞)

同省講堂に職員約500人を集めてのあいさつで、舛添要一厚労相は「総理から、やれと言われて即答できなかった」と明かしたうえで、「(年金問題で厚労省は)残念ながら国民の信頼を失った。これを謙虚に反省し、全省一丸となって国民の目線で仕事をしてください」と話した。

「巻添大臣」になるのを恐れて即答できなかったのでしょうが、職員ともどもがんばって欲しいものです。 

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ネットカフェ難民

2007-08-30 | よしなしごと

ネットカフェ難民5400人 50代も23%、厚労省推計
(2007年8月28日(火)15:58 産経新聞)

定まった住居がなく、インターネットカフェなどで寝泊まりしている「ネットカフェ難民」が全国で約5400人に上ると推計されることが28日、厚生労働省が実施した調査で分かった。20代が27%で最多だが50代も23%おり、高齢層にも広がっていることが判明。このうち半数が日雇い労働など非正規労働で日々の生計を立てているとみられるほか、失業者や無業者も全体の4割に達しているという。
(中略)
厚労省職業安定局は「住居のない不安定就労者の数が、多いか少ないか、意見は分かれるところ。しかし、就職していないために住居を持てず、住所がないために就職できないという悪循環があるのは確かで、これを絶つための支援を行っていく必要がある」と話している。

これに対しては
「お客様は難民ではない」ネットカフェの業界団体が声明
(2007年8月29日(水)00:30 INTERNET Watch)

厚生労働省が8月28日に公表した「住居喪失不安定就労者の実態に関する調査」では、ネットカフェなどに寝泊まりしながら不安定就労に就いている人の実態を報告している。この調査にあたっては、JCCAにも協力の打診があったが、「ネットカフェ難民ありき」の調査だとしてJCCAでは協力を断わったという。

という業界からの批判もあるようです。

見出しの「5400人」という数字またはネットカフェをとらまえて人数を推計することの意味合いはいまひとつわからないので、厚生労働省のレポート(こちら)をみてみました

調査対象住居喪失者のうち、寝泊まりの場所として「ネットカフェ等のみ」利用する者
(12)は、東京では4.0%、大阪では14.6%である。逆に言えば、これらに該当しない96.0%(東京) ・85.4%(大阪)の者は、寝泊まりのために路上やネットカフェ等以外の施設も利用しているということになる。
「路上」を利用する者の割合は、4割程度(東京41.1%、大阪41.5%)である。
その他の施設の利用の状況をみると、東京では「ファーストフード店」(46.4%)や「サウ
ナ」( 32.1%)が多く利用されている。
これを年齢別にみると、「友人の家など」を利用する者は若年層で約半数(東京49.4
%)であるが、中高年層では6.3%(東京)にとどまっている。
また、「路上」を利用する者は、若年層( 東京34.6%)に比べて中高年層(東京44.8%)
に多い。(p23)

ちなみに、簡易宿泊所(ドヤ)の利用は東京3.4%大阪14.6%となっています。
一方でこういうデータもあります。

調査対象住居喪失者のうち就業者の就業形態については、「日雇直用労働者」が最も多く(東京45.6%・大阪36.0%)、「日雇派遣労働者」はそれよりも少ない(東京18.1%・大阪20.0%) 。
(p31)

調査対象住居喪失者のうち就業者の職種については、「建設関係」が最も多い(東京40.9%・大阪24.0%) 。次いで、東京では「運転・運搬・倉庫関係」( 13.5%) 、大阪では「製造関係」( 20.0%)が多い。
(p33)

「住居喪失不安定労働者」という言葉から私がイメージするのは、簡易宿泊所や公園などに住んで日雇い労働をする人だったのですが、これを見ると就業形態は(私の偏見による)「従来型」と同じでありながら生活形態が今までと違う人々が一定数いる(増えている?)ということだと思います。
人数的には「従来型」の人の方がまだだいぶ多いのかもしれませんが、携帯電話の普及などで、人集めに来るところに住んでいないと仕事にありつけない、ということではなくなりつつあるのでしょうか。


つまり「ネットカフェ難民」と言っても、その多くは問題の根っこや就業形態は従来型の「住居喪失不安定労働者」と同じなので、やはりとりたててこの名称を使うのは問題をミスリードすることになるように思います。
ネットカフェが「住所喪失者」をもたらしたり、新しい「住居喪失不安定労働者」の労働形態を作っているわけではないので。

就業支援など何らかの支援が必要な人が一定数いて、しかも深夜営業の施設に分散しているとなると、支援の仕組みを構築するのは難しくなるというあたりが一番の問題なのではないかと思います(その意味では、この調査も一定の意味があったのではないかと思います。)。

ちなみに、他の施設の利用状況を見ると「ファーストフード難民」と言ってもおかしくないですが、テレビ局はスポンサーに配慮して絶対に言わないでしょうね。その意味では業界団体の怒りも理解できます。



ところで、今回の調査は厚生労働省の「労働」部門が行っていますが、旅館業を所管する「厚生」部門としてはネットカフェのような仮眠を前提にした深夜営業施設について、衛生面や安全面の検討は必要ないのでしょうか。
一緒の役所になって久しいのですから、共同で調査してもよかったように思います。

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「タレントの橋下弁護士」の主張

2007-08-29 | 法律・裁判・弁護士

タレントの橋下弁護士を提訴へ 番組で弁護団の懲戒呼び掛け
(2007年8月27日(月)22:04 共同通信)

山口県光市・母子殺害事件で、被告の元少年(26)の弁護士が27日、テレビ番組の発言で業務を妨害されたとして、タレントとしても活動する橋下徹弁護士に損害賠償を求める訴えを広島地裁に起こす方針を明らかにした。

報道を見る限りは弁護団の活動は差戻審の範囲を超えているようにも見えるのですが、被害者の感情を害する(やり方の行儀いい・悪いはあるものの立場上対立するのは仕方ないと思います)以外に悪質な遅延行為ということなかな、と思って橋下弁護士のブログを見るとこのように書いてあります。

一審・二審では被告人自身もその犯行態様を完全に認めており、最高裁までもその点については事実誤認は全くないとしていることについて、差し戻し審でこれまでの主張と全く異なる主張をするのであれば、なぜそのような新たな主張をすることになったのか、裁判制度に対する国民の信頼を失墜させないためにも、被害者や国民にきちんと説明する形で弁護活動をすべきだ。その点の説明をすっ飛ばして、新たな主張を展開し、裁判制度によって被害者をいたずらに振り回し、国民に弁護士というのはこんなふざけた主張をするものなんだと印象付けた今回の弁護団の弁護活動は完全に懲戒事由にあたる、というのが僕の主張の骨子です。

技術的なことはわからないのですが、あまりに唐突な新たな主張であれば、検察側が裁判官に申し立ててそのような主張をやめさせることはできないのでしょうか?
そういう制度がないと悪質な遅延行為は止まりませんよね。 
そして、検察なり裁判官がそのような主張を切って捨てないということは、(被害者の感情はあるとしても)弁護を受ける国民の権利の一環という判断があるのではないでしょうか。


素人的には「主張がけしからんから懲戒」という発想はあると思いますが、そうでなく上のようにややこしい専門的な理由があるなら、なぜ橋下弁護士は自ら懲戒を申し立てるべきだと思います。

それに、訴えた弁護士の方も、訴訟じゃなく懲戒請求すればいいんじゃないでしょうか。
それとも「タレント活動」は弁護士業務の外、ということなのですかね。


PS
ひょっとすると弁護士会が違うと弁護士会同士の仁義があって懲戒請求できないとか?(もしそうだとしたらそのギルド性の方が問題では・・・)

PS2
また、橋下弁護士の言う「ふざけた主張をする弁護士」というだけなら(民事事件だけの経験ですが)けっこういるように思うのですが・・・

*****************

9月11日関連したエントリを立てました(参照

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かぶりもの

2007-08-28 | よしなしごと
ちょいと宴会芸のネタなどを探していて見つけたのが「かぶりもの」の通販








特にインパクトがあったのが

























佐清(スケキヨ)



これ、まんま「犬神家の一族」なんですけど。

怖すぎです・・・




ネタになりそうなのが
















目玉おやじマスク

写真のように肌色の全身タイツを着用するとかなりリアルだと思います。

でも、写真を拡大してみても、覗き穴が見えません。口も(「目玉おやじ」ですから当然ですが)あいてません
そうだと見えない上に息ができなくて非常に危険ですね。

これをかぶって周りが見えない状態で他人から小突かれて「コラーッ」と両手を振り上げて怒る、というのがひとつの芸になるかもしれません。

でも、これをかぶったまま酸欠で倒れたりしても、誰も助けてくれなそうな・・・




そのほかにも











安倍首相

などもありました。


ちょっと顔色が悪いのが気になります。



これ、どういうネタで使えるか考えてみたのですが、安倍首相はネタになるようなインパクトのある発言がほとんどないんですよね。

アッキー役の女性と手をつないで飛行機のタラップを降りる、というのもありますが、こんなのを機内で被ったら途端にハイジャック犯として取り押さえられちゃいますし・・・


そういえば映画などでレーガン大統領のかぶりものをした強盗というのはけっこう見かけたことがあります。

良きにつけ悪しきにつけ、選ばれるにはキャラの濃さも大事だと思った次第。


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死刑制度と裁判員制度

2007-08-27 | よしなしごと

頭の隅にひっかかっていた先週のニュース

3人の死刑執行、廃止議連が法務省訪れ抗議
(2007年8月23日(木)21:14 読売新聞)

東京、名古屋両拘置所で23日、死刑確定者3人に死刑が執行されたことについて、超党派の「死刑廃止を推進する議員連盟」(亀井静香会長)は同日、法務省を訪れ、「長勢法相は、就任から1年という短い期間で、(10人という)極めて大量の死刑執行をした。法務省が死刑制度の可否について真摯(しんし)に議論を進めていないばかりか、逆に死刑を強力に推進していることの証左だ」と抗議した。

裁判員制度では、殺人などの重い犯罪が対象になりますが、この制度の下で死刑が確定した場合、逆に「死刑が確定してから長期間執行しないでいるのは市民感情に」反する、という批判が出たりしないのでしょうか。

また、裁判員が裁判長からの質問で死刑制度反対を主張した場合、裁判員から除外されるのでしょうか。 (そうだとすると、義務逃れに主張する人も出るかもしれませんね・・・)

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熱い本2冊

2007-08-25 | 乱読日記
著者の熱い思いが伝わってくる本を続けて読みました。

ひとつは
岩瀬大輔『ハーバードMBA留学記』
ハーバードビジネススクールの留学時代のブログを書籍にしたもの。
このブログは最後の半年くらいからお邪魔するようになったので、昔のものも含めてまとめて読むにはいい機会かなと。

HBSの言うtransformational experienceな体験の感動や疑問、自らのキャリアや人生への思いが熱く感じられます。特にリアルタイムで書かれたブログを素材にしているので、感動が生き生きと感じられます。

ちなみに岩瀬氏は現在ネット生保の立ち上げをしていて、生命保険 立ち上げ日誌というブログに移行(?)しています。


2冊目は
冨山和彦『会社は頭から腐る』

産業再生機構のCOOだった冨山氏が、産業再生機構で企業再生に携わった経験を語っています。
煎じ詰めれば再生が必要になる企業は「経営者」が不在であった。社長が内部昇格や創業者の世襲を通じて選ばれた結果「ガチンコの勝負」である本当の経営をした経験のない人物が社長になってしまう。そして、大企業は現場を知らず胆力もない内向きの管理職ばかり育ててしまうことで自らの競争力をそいでいる、ということを熱く語っています。



それぞれの本が、語り口も含めて著者の性格を映し出しています。
こういう熱い本に対しては、「若いっていいよね」とか「そういう特殊な能力があるひとはいいよな」とか「チャレンジ出来る環境があるのはいいよな」とか「ああ、こういう人がいれば日本も安心だ」とか「所詮ポジショントーク」などと距離を置くのもいいですが、一緒に熱くなってみるのもいいと思います。

この季節、熱帯夜でも冷房をつけっぱなしにせずに、きちんと汗をかくことが体調維持には大事です。
そして、この2冊もきっちり汗をかける本だと思います。















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電力の需給調整

2007-08-24 | あきなひ
また週末にかけて暑さがぶり返しそうです。

先日某社を訪問した際に、受付に「(節電のため)クールビズをやってますのでご理解を」という掲示がありますたが、トイレをお借りしたときにこの暑いというのに便座には暖房が入ったままでした。ビルの大きさを考えるとかなりの消費電力のように思うのですが・・・


東電、17年ぶり需給調整 電力10社の発電量が過去最高
(2007年8月22日(水)16:34 産経新聞)

このニュースも当然のように言われると、一瞬そりゃそうだよな、とも思ったのですが、東京電力が需給調整を要求できる根拠って何なんでしょう。
以前のエントリでちょっと触れたのですが、需要調整を受け入れる工場はもともとピークカットを受け入れる前提での優遇された契約になっているのではないでしょうか。
それにしても任意の要請に応じるのだとした場合、企業は機会損失について株主にどのように説明しないといけませんよね。


----<追記>------

東京電力のプレスリリースに、契約による需要抑制だと書いてありました。(参照

----------------

また、契約による供給制限だとすれば、あたかも企業が自発的に協力しているかのようなマスコミ報道は「大工場は率先して節電に取り組んでいる」とアピールすることで一般市民に節電意識を植え付けようとあえてミスリードしているのでしょうか。
そうだとすればそれもちょいといやですね。


一方で、日本の電力会社の設備投資や料金体系の適正さや投資採算性について、株主からや他社との競争によるけん制が(自由化はされたものの現時点ではあまり)働いていないのも問題ではないかと思います。

映画『エンロン』では、カリフォルニア州の電力危機のときに、エンロンはあえて需要先に供給せず価格をぎりぎりまで吊り上げてから高値で供給しました。
そこまでの極端なことが望ましいとは思いませんが、電力会社も一私企業としては、異常気象などでのピーク時の需要に設備投資をあわせるのでなく一般的なピーク需要を目標にするのが一番効率的なはずです(逆に言えば今までは柏崎刈羽原発の原発7基分余裕があったということです。)。
それ以上の設備投資を「社会的使命」とか(調べていないのですが)電気事業法上の義務(または監督官庁の指導)として株主に対して正当化できるのでしょうか。

東京電力の有価証券報告書を見ても、「事業等のリスク」(p26)として電力自由化をうたってはいますが、逆に公益性を持つが故の過剰投資については言及していません。
許認可の条件として一定の(相当程度の?)公益性が求められる、逆に言うと過度に収益を追求すると許認可を取り消されて元も子もなくなる、というのは最大のリスクじゃないでしょうか。
マインド自体が公益企業的なように見えます。

日本の電力会社のようにきわめて公益性の高い、しかもほぼ地域独占が認められている(逆に言えばその独占が官庁の許認可に根拠があるというある意味不安定な)企業は求められる行為規範が違うわけで、そのような企業が上場する意味合い(資金調達も借入金と社債が大半ですし、電力会社なら上場していなくても社債発行も可能だと思います)って議論されてもいいように思います(これは成田空港会社の上場問題にも言えますね)。
それとも「改革路線」の中でもっと自由化に舵を切っていく方向なのでしょうか
それならそれでありだと思います。

でも原子力発電問題などは一企業のCSRという世界でなく政治問題としてきちんと議論するのもいいとも思うのですが・・・
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30度の「冷房」

2007-08-23 | よしなしごと

節電を呼び掛け=経済産業省
(2007/08/22 13:24 時事通信)

経済産業省は22日、猛暑で首都圏の気温が上昇し、電力需給が逼迫(ひっぱく)する懸念が生じていることを受け、産業界や国民に節電への協力を改めて呼び掛けた。経産省は庁舎内の冷房の設定温度を同日は30度にしたほか、ロビーや廊下の消灯などを実施。他の中央省庁にも節電を働き掛ける。

今日は東京地方の最高気温は30度でしたが、そういう時は暖房を効かせて30度に調節しているのではないか、と思わせるくらい教条主義的な感じがします。

そもそも空調機は「30度の冷房」というのが可能なのでしょうか?
可能だとしても業務効率がとても落ちると思うのですが。

本気で省エネを考えたら、夜間に執務する(あ、それじゃ家で昼間寝るときにエアコンつけちゃうからだめか・・・)、とか経産省ごと夏の間夕張市に移転するとか、なんか抜本的なことを考えたほうがいいと思います。

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佐賀北優勝

2007-08-22 | よしなしごと
佐賀北が5―4で広陵を下し初優勝 8回に逆転満塁HR
(2007年8月22日(水)19:48 朝日新聞)

日曜の準々決勝、佐賀北-帝京の試合をスポーツクラブでマシンをこぎながら見ていました。
プログラムは終わったものの野球の方は延長戦に入る熱戦で、続けてトレッドミルをやりながら試合観戦をしていたら帝京の二度にわたる勝ち越しのスクイズを佐賀北の投手のグラブトスでアウトにされた結果、結局40分も歩き続けることになってしまいました。
その試合は12回表、一死から帝京の投手のセンターオーバーの大飛球を佐賀北の中堅手がフェンスに激突しながら好捕したその裏、球に抑えが利かなくなった提供のエースが二死から三連打を浴び、佐賀北がサヨナラ勝ちをしました。

今回の大会は早めに強豪校同士がぶつかった結果佐賀北はダークホース的に残ったという感じだったのですが、宇治山田商との延長再試合を制したあたりから勢いに乗って、帝京を倒したあたりで本大会の目玉になった感じがします。

決勝は休暇中だったので車の中でラジオで聞いていたのですが、前半は広陵が圧倒していました。
とにかく7回まで1安打で4点リードされているわけですから(それも7回に致命的な2点を追加されている)普通なら完全な負けパターンです。
ただ、こういうときは、好投の投手が欲が出たり追加点で流れが変わったりするんだよなと思いつつ、遅い昼食を食べて会計をしていると、8階の裏にようやく1アウト2,3塁の好機を迎えていました。
それでもあまり期待せずに土産物などを買ってから車を動かしてラジオをつけると、いきなり逆転満塁ホームランで逆転しているではありませんか・・・
ところがその後も9回無死一塁での送りバントからの三進阻止(テレビでは見れなかったのでタイミングはわからないのですが走る広陵もすごいと思います。)などはらはらさせつつ、佐賀北が初優勝しました。

佐賀北は粘り強い守備や再三の超美技などで最後に甲子園に棲むと言われる魔物を味方に引き込んだともいえます。
今日のニュースを見ても8回の押し出しになった外角低めのといい、振り返ると帝京戦での二回目のグラブトスといい、微妙な判定が佐賀北に味方した感があります。

やはり魔物や勝利の女神はそういうドラマチックな主役を選びたがるのかもしれませんね。
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「白い恋人」余波

2007-08-20 | あきなひ

胸に「白い恋人」 コンサドーレ札幌、不祥事に悩む
(2007年08月18日18時50分 朝日新聞)  

「白い恋人」の賞味期限改ざんで、サッカーJ2のトップを走るコンサドーレ札幌が苦悩している。主力スポンサーは製造元の石屋製菓(札幌市)で、ユニホームの胸には大きく「白い恋人」のロゴが躍っているためだ。イメージダウンが心配されるが、チームは同社の支援がなければやっていけない。思案の末、今のユニホームを着続ける方向になったが、「関係を絶つべきだ」という批判がくすぶっている。
 (中略)
話し合いの結果、結局、ユニホームは現在のまま続ける方向になった。チーム運営会社は「石屋製菓は大切なスポンサーだ」と強調する。  

しかし、厳しい意見もある。運営会社の関係者は「石屋製菓は重く受け止め、ロゴを当面外す決断をすべきだ。企業のコンプライアンスが問われている」と言い切る。「市場から『イエローカード』が出たのだから、潔く対応すべきだ」

下線は私が引いたのですが、「企業のコンプライアンスが問われている」のは石屋製菓がスポンサーから自発的に降りるべきか否かではなく、コンサドーレ札幌が不祥事を起こした石屋製菓をスポンサーから降ろすべきか否かが問われているのではないでしょうか。
それに、これは「企業姿勢」の問題ではあってもスポンサーになること自体は「コンプライアンスの問題」ではないですよね・・・


他人任せに「コンプライアンス」を語る「運営会社の関係者」がいることの方がコンプライアンス上問題ではないかと。


似たような例では、楽天イーグルスの本拠地球場も命名権を売って(最近派遣事業停止命令を受けた)「フルキャストスタジアム宮城」ですし、西武ライオンズの本拠地も「グッドウィルドーム」でさらに二軍のチーム名も「グッドウィル」になってます(こんなユニフォームです。)。
そもそもイメージを重要視する企業同士の契約であれば、相手に不祥事のあった場合の解除条項はスポンサー契約に入っていそうなものですが、そうはいっても懐具合とご相談、というのはどこも同じなのかもしれません。
(まあ、西武は親会社が親会社なので、他人のことは言えないのかもしれませんが。)

コンサドーレ札幌のように地元密着型の企業同士であれば、「共に協力して再生を目指す」という形もあると思うのですが。
首相も「再チャレンジプラン」と言っているくらいですから。

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防衛事務次官人事

2007-08-20 | まつりごと
防衛次官人事「第3の案」 首相裁定で痛み分け
(2007年8月18日(土)03:32 産経新聞)

安倍首相の意思決定には「嫌われたくない」という基本方針があるのかな、と思いました。
選挙で大敗して党内の支持基盤が揺らいでいるこの時期のトラブルであれば「痛み分け」でなく「喧嘩両成敗」くらいの毅然とした態度を取った方がいいと思うのですが。

これを見て椎名裁定を思い出しました。

椎名裁定により「晴天の霹靂」で就任した三木首相に対しては、すぐに「三木おろし」の動きが起こりましたけど、後任の次官の増田氏は大丈夫でしょうか。
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市場の混乱と地球温暖化

2007-08-19 | よしなしごと
先週は株の下落と為替の円高で大騒ぎでした。

金曜にFRBは公定歩合を引き下げて流動性を供給する強い意思を示したので、金曜のNY市場は反転したようです。
FRBは(そして市場参加者やマスコミも)一定以上の過度なボラティリティの増加はよくないものとしてコントロールしよう、ということだと思います。
(もっとも『経済物理学の発見』によれば、相場変動は正規分布でなくべき乗分布になっているので、「適正なボラティリティ」はどの程度か、については議論があるのだと思います。)。


私は専門家でないので、相場は今後どうなるかなんてのはまったくわかりませんが、「ボラティリティつながり」で考えたのがこれも素人考えの地球温暖化。


潘国連事務総長「温暖化は最重要課題」 会見で強調
(2007年8月18日(土)22:04 朝日新聞)

などというように、これも大きな関心事になっています。
でも、数百万年年単位で見れば氷河期がなんどか繰り返されてきたわけで、現在は間氷期とも考えられます。
少なくとも気温が毎年一定ということはなく、寒暖の差は年毎にあったわけです。
今の温室効果ガスによる地球温暖化が地球の気候に不可逆的な影響を与えるということが立証されているのか、はたまた、放っておいても間氷期としてそもそも温暖化が進む時期ではないのか、というあたりは私はわかりませんが、とにかく温室効果ガスの排出をやめたほうがいい、ということは(アメリカと中国以外の)国際的コンセンサスになっています。
数百万年のトレンドはさておいて、ここ数十年で平均気温が数度上昇することは、現在の世界にとって大きな打撃になるからですね。

つまり、現在の人類の文明や経済活動は、気候変動のボラティリティに対してきわめて脆弱なところに問題があるわけです。
縄文時代のように狩猟採集生活であれば、海面上昇にしたがって住みやすいところに移住したり生活パターンを変えればいいのですが、現在の都市インフラや産業構造をそのまま持っていくわけにはいきません。
また、実もふたもない例えをするなら、八重山諸島の珊瑚礁は温暖化の影響で減ってしまう代わりに百年単位であれば伊豆の海に珊瑚礁が広がるかもしれませんが、それでは観光産業に大打撃になってしまいます。


これ、考えてみると、外国為替証拠品取引(FX)でレバレッジを目いっぱいきかせていて、相場が見込みと逆になったらすぐに追い証や強制決済になってしまうようなポジションを取っている個人投資家と同じですよね。
(報道では「欲に目がくらんで失敗した人」風な報道のされ方ですが、本人が承知の上でやったわけですからあまり非難や皮肉めいたことは言わない方がいいと思います。)


結局自分のポジションがボラティリティに対してどこまで許容度があるか、という問題の根源は同じように思います。
また、ボラティリティにどの人為的に程度歯止めをかけるべきか、ということも同じですね。


いずれにしても豊かになりたい(お金を儲けたい)という希望に対してどの程度の節度を求めるか(またはリスク管理をするか)というのは難しい問題ですね。

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久しぶりの九段斑鳩

2007-08-19 | 飲んだり食べたり
近くを通りかかったので、久しぶりに九段斑鳩に行きました。

前回から2年半以上ごぶさただったことになります。

もともと普段は行列に並んでまで食べるということをあまりしないのですが、土曜なので大して並んでいないだろうというのと、曇り空でさほど暑くなかったので10分ほど並びました。
行列に並ぶ前に食券を買って、先頭の方は空きそうになった時点で食券を取って調理にかかるというカンバン方式風な待ち時間解消策(回転向上策?)を取っているので、列の長さの割には待たなくてすみます。

今回は「特製塩本鰹ラーメン」(ちょっとピンボケですね)




普通のラーメン(魚介と動物系のダブルスープ)よりもさっぱりして、鰹の香りも楽しめます。個人的にはこっちの方が好みかな。

とろりと柔らかく崩れるチャーシューと、塩味のしみこんだ半熟の卵も興をそそります。

今日はご主人は不在だったようですが、店員さんは皆愛想よく、きびきびと働いていました。


普段の行動範囲にあればもっと頻繁に来たいお店です。(でも行列がなぁ・・・)
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州<市?

2007-08-18 | まつりごと
この前甲州という日本固有の葡萄で作ったワインの話を書いたのですが(参照)、「平成の大合併」で塩山市と勝沼町と大和村が合併して甲州市になったんですね。

市町村の合併だとどこかひとつの市の名前を使うのも抵抗があたので江戸時代の呼び名をつける、という解決策をとったところはけっこうあるようで、岩手県には水沢市、江刺市、前沢町、胆沢町、衣川村が合併した奥州市、というのがあります。

奥州市に住んでいる人に聞いた話では、岩手県の国道を走っていると道路標識に「奥州15km」などと書いてあって、慣れない頃は思わず「じゃあここは奥州じゃないのかよ」などとよくつっこんでいたそうです。

確かに「州」を名乗る「市」というのも妙な話ではあります。


これに道州制が導入されたら、たとえば「東北州岩手県奥州市」とかってなってもっとややこしいですね。
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わすレモンちゃん

2007-08-17 | あきなひ

地下鉄日比谷線に乗ったら東武線直通車両だったようで、東武鉄道の吊広告がありました。

この8月から新たに導入された遺失物検索システムの告知なのですが、そこにイメージキャラクターとして登場しているのが













「わすレモンちゃん」


いまひとつ垢抜けないキャラクターデザインと、何より思いついた駄洒落を我慢できずにそのまま使ってしまったかのような加齢臭漂うネーミング(←他人事ではない・・・)が異彩を放っています。


多分役員会では大ウケだったんでしょうね・・・

プレスリリースでもしっかり登場していています。

当社では、このシステムの導入に合わせ、キャラクター「わすレモンちゃん」を設定し、お客さまへのお忘れ物に関する注意喚起のPRに努めてまいります。

具体的にはどういう展開をするのか興味があります。

「忘れ物に気がついたらわすレモンちゃんにおまかせ(はあと)」

なんてポスターが出来るのでしょうか。

わすレモンちゃんの形をしたタグにICカードを内蔵して、落とした人の情報と定期券情報が照合できるなんてのがあると、東武線の乗客は皆カバンにわすレモンちゃんをぶらさげている、という微笑ましい(?)光景が見られるかもしれませんね。

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