一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『ダ・ヴィンチ・コード』 (映画の方)

2006-11-14 | キネマ
週末に観た映画のつづき。
封切り直後から賛否両論がうずまいた話題の映画です。

原作は読んでいたので、以下の感想はストーリーを知っている人間の感想です。


1.映画では時間が足りない

この映画自体150分の大作でしかも退屈させないのですが、やはり謎解きの部分、特にいたるところにある"double meaning"の仕掛けに振り回されながら謎に迫っていくところの面白さは原作にはかないません。
どうしても、結論がポンっと次のシーンとして出されて説明が後追いになってしまう感じになってしまいます。

かといって2部作にするとか3時間ものにするのは興行的にも無理だったのでしょうね。


2.「反教会」的演出が目立つった?

この辺が「駄作」非難の背景にあったのでは、勘ぐる向きもあるようです。
確かにキリスト教会の歴史、特に自らの正統性を守るために多くの人々を犠牲にしてきた部分について描いています。
これを「過剰」と見る向きも(特に欧米キリスト教社会では)多いと思います。

私自身はそんなに過剰とは思いませんでしたが。


3.クライマックスの盛り上がりに欠ける

最後の最後にラングドンが「聖杯」の秘密を解き明かすところはけっこう盛り上げているのですが、その前にイギリスの教会にたどり着いた主人公2人がシオン修道会の謎にたどりつく一つのクライマックスのところが、肩透かしのように淡々としています。

シオン修道会との出会いのところ(原作ではそこで出てくるセリフが最後の謎かけになっている)は歴史の重みや謎を残して死んだソニエールの遺志を感じさせる重要なところだと思うのですが、ここが謎解きの一つ扱いで軽く扱われているようで残念です。

このへん、時間の制約で編集でカットされてしまったのでしょうか。



小説に出てきた場所を映像で体験できる、という楽しさはあるのですが、原作を先に読まれることをお勧めします。















コメント
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