ジェンダーからみるカンボジア

カンボジア社会について、ジェンダー視点から色々な情報をお届けします。

ついにサイト閉鎖!セクシーアプサラさようなら

2009年01月16日 | カンボジアのジェンダー規範
郵便通信省の副長官ティー・ジョン閣下にお会いする機会がありました。
以前、とある女性に対する暴力のワークショップで私がクメール語で講演しているのをお聞きになり、「いつかジェンダーについてアドバイスしてほしい!」と思われたそう。
いきなり電話がかかってきて、「ちょっと来てくれないか」と呼ばれたので、喜んで出かけていきました。こういう気軽な人は大好き。


こちらから質問しなかったのに、当方がジェンダー専門家だからでしょうか、いきなり「セクシーアプサラ」についてどう対策をとったのかレクチャーを受けました。


資料を見せて説明してくださる副長官。右側にあるファイルはすべて「セクシーアプサラ」に関する資料

「セクシーアプサラ」については、2008年12月24日ブログとhttp://blog.goo.ne.jp/gender-cambodia/e/7d960703a14e67021c600e78e3b01ebc
2008年12月27日ブログ http://blog.goo.ne.jp/gender-cambodia/e/2bd7551be0f3b52674a62eb22da37d8aをご参照ください。

以下、副長官から聞いた説明を、ブログに書く許可を副長官から得たので、時系列的に紹介します。

12月19日、女性省大臣から郵政通信副長官に対して、「セクシーアプサラ」のWEBサイトを閉鎖するように非公式依頼。

12月22日、女性省大臣から郵政通信省大臣にあて、「セクシーアプサラ」WEBサイトを閉鎖するように正式依頼。

1月5日、郵政通信大臣、インターネット会社すべてに「セクシーアプサラ」WEBサイトを閉鎖するように通達を出す。

1月9日、郵政通信省から、インターネット会社すべての職員を呼んでセミナーを開催し、「セクシーアプサラ」サイト閉鎖を徹底するよう指導。




郵政通信大臣の署名が入っている「WEBサイト閉鎖のお願い」



その後、「セクシーアプサラ」のサイトは、カンボジア国内ではアクセス不可能となっています。


ちなみに、びっくりしたのは、長官が資料としてお持ちだった「セクシーアプサラ」の画像。以前私がネット上でチェックしたものより、かなり大量に、それもちょっと確かに「セクシー」すぎるかも、って思ってしまう画像がファイルされていました。

今回のようなネット上のサイトを閉鎖する騒ぎは、実はカンボジアで2回目。2007年7月18日にも、やはりポルノ画像がネットで流出して話題になったため、郵政通信省がそのサイトを閉じるように指導したことがあるそう。


ところで、副長官は、郵政通信省でジェンダーを主流化させていくためにすっごく真剣に考えている人物。
どうやればうまくいくのか、何が問題なのか、率直な意見を述べられながら相談を受けました。
がんばっている人は大好き。
何かお手伝いができればいいのに、って今後の課題になりました。