ジェンダーからみるカンボジア

カンボジア社会について、ジェンダー視点から色々な情報をお届けします。

ラタナキリでの調査:5人のインタビュー

2015年05月31日 | Forced Motherhood

 

 2日間にわたる、ラタナキリでの調査は終了!!

↓早朝からラオ族のレストランに出かける

朝早かったので、チャーハンしかないそうな・・・・朝から濃いいなあ。

↓子どもたちは元気、おなかもとっても空いてる様子

今回参加している学生の一人は、フィリピン人女性。

一番上の息子はすでに大学生で、フィールドワークでシエムリアップに出かけたそう。一番下の子どもをつれてきてて、5歳。同世代の子を持つ母親同士、学校の話に花が咲くのである。

↓しばらくして、焼きそばもできるってことで注文してみた

今回ラタナキリでは、わたしは合計5名の女性にインタビュー。全員が、クメールルージュ時代に子どもを出産した経験を持つ。

↓学生たちが調査に出かける様子、上の子も同行

わたしは直接5人にだけオーラルヒストリー手法でインタビューを取って、学生たちはクメールルージュ時代を生き抜いた男女合計32人(うち女性16名)に質問項目に沿って質問していく形のインタビューをとる。

↓今回調査でお世話になったヴットさん、KR期に2人出産

↓子どもが一ヶ月の時に夫を殺害された女性

↓夫がクメールルージュ兵士だった女性

「本を書いているんだけれど、実名と写真を掲載してもいいか」という依頼には全員が快諾。性犯罪の話はないし、強制結婚の話はあるけれど、基本的にはエンパワーメントの話なので、タブーにはふれていないかもしれない。

↓ランチ休憩、学生たちとがつがつ食べる

↓ある女子学生は、私が作成した質問項目をすべて翻訳してインタビューにのぞむ

↓学生が調査中、この調査はKRだけでなく結婚や出産について幅広い意識調査

↓インタビュー中に買ってみた、とってもおいしい貝

↓プレアビヒア出身の女性、強制結婚したけれどそのまま夫と生活し続けた

↓再婚同士のカップル、女性はロンノル時代に戦争で夫を殺害された

学生たちから聞いた感想は、言葉では表現できないくらいいろいろあって、でも、「多くの女性が泣いたのだけれど、男性は誰も泣かなかったし、あまり話したがらなかった」という、典型的なジェンダー規範に基づく対応がでてて、面白かったのである。

自分が幼い時に孤児になってしまった話や、フランス時代に建設現場で働いていた話や、フランス語で教育を受けていた話や、ロンノル時代に森で出産した話や、クメールルージュ時代の強制結婚の話や、ベトナム解放後に少数民族相手に臨時教員になった話などなど、まあいろーんな話を聞けた。

印象的だったのは、「小さい時の楽しい思い出なんて何もない」(楽しいことを聞く質問項目を設けている)、「どんな男性と結婚したいかなんて考えたことはなかったし、親の指示に従って結婚して、結婚式で相手の顔を初めて見た」(結婚についての質問項目はかなり詳細にわたっている)、みたいな話を聞けたことかな。わたしの学生たちとは、あまりにも価値観が違う人たちなので、学生たちが受けたインパクトは相当だったと思う。

それと、移動しながらや食事をしながら学生たちを話をしていて発見したのは、わたしの学生たちの親族には、強制結婚の被害者もたくさんいるし、クエールルージュ時代に出産した女性もたくさんいるということ。灯台下暗し。教室で聞いてもほとんど話してくれないけれど、2日間一緒に過ごしていて、いろいろ語るようになってくれたのは嬉しいかな。

次は、バッタンバン。5−6名のインタビューを取る予定。次の調査は、社会調査を講義していて徹底的に調査手法を教えている4回生の優秀な学生を連れて行くので、また楽しみ。

 

 

 

 

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。