9月17日付産経新聞の連載「新・民主党解剖」を読んでいて、次の記述が気になった(太字は引用者による。以下同じ)。
Googleニュースで「皇室典範」や「皇位継承」で検索してみると、共同通信の次のニュースがヒットしたのみだ。
悠仁親王の誕生により社会の関心も薄れたようだが、皇位継承の危機的状況はさして変わっていない。
悠仁親王の身に万一のことがあればどうなるのか。また、悠仁親王が無事に成長し婚姻したとして、そこで男児ができなければどうするのか。
現時点での議論に消極的な人々は、その段階に至って改めて考えればよいとでも思っているのだろうか。天皇制とは、天皇になるということは、その程度のものなのか。
また、仮に男児がないまま現皇太子が即位した場合、皇位継承の第1順位は秋篠宮になるが、以前取り上げたように、現在の皇室典範では、彼は「皇太子」にはなれない。
この点についての皇室典範の改正も必要ではないか。
私は、こうした人身御供のような制度は本来は廃止すべきだと思う。しかし、国民はそれを許さないだろう。ならば、以前も述べたが、天皇制を存続したいのなら、どのような形にしろ皇室典範の改正は必須だろう。
民主党主導の政権で皇室典範の改正を提起すれば、自称保守派からの自民党政権以上の反発も予想される。
それでも、これは喫緊の課題である。
自民党よりも、保守勢力とのしがらみが少ない民主党の方が、改正には向いているかもしれない。
民主党政権下での皇室典範改正に期待する。
「きょうが政治と行政の仕組みを根本的に変えるスタートの日。後世の歴史家が『素晴らしい日だった』という一日にするために、これから積極的に働こう」私はこの記事を読むまで、政権交代と皇位継承問題への対処をからめた記事を見たことがなかった。
鳩山首相は16日午前、国会内で開かれた参院議員総会でこう呼びかけた。
だが、実際には鳩山首相の意向とは関係なく、正式な政権発足前から、それぞれの思惑に基づく動きが活発化している。
「新政権発足後、できるだけ早く皇位継承の問題があることを伝え、対処していただく必要がある」
宮内庁の羽毛田信吾長官は10日、記者会見でこう語った。皇位継承権者を男系の男子皇族に限定している、現行の皇室典範改正への取り組みを要請する考えを示したものだ。
民主党の川上義博参院議員は11日、党本部で小沢氏と面会し、「政権与党になったのだから」と永住外国人への地方参政権付与の推進を要請した。在日本大韓民国民団(民団)のメンバーが同席する中、小沢氏はこう同調したという。
「自分はもともと賛成であるので、ぜひ、来年の通常国会では何とか方針を決めようじゃないか」
ともに衆院選マニフェスト(政権公約)にはない課題だ。鳩山首相は16日の記者会見で「国民は政権にさまざまなモノを言ってもらいたい」と呼びかけた。今後は党内外から寄せられる意見や批判だけではなく、様々な要請をうまくさばく手腕も試される。
Googleニュースで「皇室典範」や「皇位継承」で検索してみると、共同通信の次のニュースがヒットしたのみだ。
「皇位継承問題、対処を」 新内閣に宮内庁長官要請へマスコミの関心は低いようである。あるいは、タブー視しているのか。
宮内庁の羽毛田信吾長官は10日の記者会見で、民主党などの連立政権による内閣が近く発足することに関し「皇位継承の問題があることを(新内閣に)伝え、対処していただく必要があると申し上げたい」と述べ、皇位継承の対象を男系の男子皇族に限定している皇室典範の改正問題に取り組むよう要請する考えを示した。
羽毛田長官は「皇室が安定的に続くかどうかという問題が存在するという意識は、政権が変わっても変わらず持っている」と述べ、あらためて皇位継承の現状への懸念を表明。その上で「事実を伝えることはやらねばならない(私の)務め。できるだけ早くそういう場を持ちたいと思っている」と意欲を示した。
皇室典範の規定では、天皇陛下の孫の世代の皇位継承対象者は秋篠宮家の長男悠仁さま(3)しかいないのが現状。典範改正をめぐっては、政府の有識者会議が2005年11月、女性・女系天皇を容認する報告書をまとめたが、その後の議論は停滞している。
羽毛田長官はこれまでにも皇位継承の不安定さを指摘。昨年12月には陛下の心身の不調に対し「陛下がここ何年、将来にわたる皇統の問題、皇室にかかわるもろもろの問題に憂慮される様子を拝してきた」との所見を述べた。
悠仁親王の誕生により社会の関心も薄れたようだが、皇位継承の危機的状況はさして変わっていない。
悠仁親王の身に万一のことがあればどうなるのか。また、悠仁親王が無事に成長し婚姻したとして、そこで男児ができなければどうするのか。
現時点での議論に消極的な人々は、その段階に至って改めて考えればよいとでも思っているのだろうか。天皇制とは、天皇になるということは、その程度のものなのか。
また、仮に男児がないまま現皇太子が即位した場合、皇位継承の第1順位は秋篠宮になるが、以前取り上げたように、現在の皇室典範では、彼は「皇太子」にはなれない。
この点についての皇室典範の改正も必要ではないか。
私は、こうした人身御供のような制度は本来は廃止すべきだと思う。しかし、国民はそれを許さないだろう。ならば、以前も述べたが、天皇制を存続したいのなら、どのような形にしろ皇室典範の改正は必須だろう。
民主党主導の政権で皇室典範の改正を提起すれば、自称保守派からの自民党政権以上の反発も予想される。
それでも、これは喫緊の課題である。
自民党よりも、保守勢力とのしがらみが少ない民主党の方が、改正には向いているかもしれない。
民主党政権下での皇室典範改正に期待する。