宇都宮市にあるホテル東日本横の遺構(鉄道橋脚跡)に狂喜乱舞したカメだけど、鹿沼市中央を流れる黒川に掛かったこの橋も立派な遺構じゃないか!・・・と、今頃になって発見。
随分と昔から見慣れていた為に「あって当然」と、つい疎かにしていた。灯台下暗しってヤツですな。
これは、橋とは言っても車や二輪車は通れない人を渡すだけの橋で、旧名(株)帝国繊維が掛けたもの。かつて、この会社の工場と社員宿舎は黒川を挟んだ両側にあり、社員はこの橋を通って行き来したそうな。
「会社が稼動する日の出社と退社時刻になると、沢山の社員がこの橋を埋め尽くす様に渡って、それは景気の良い眺めだった」と、この近くで生まれ育った義叔母が話していた事があった。
旧名帝国繊維、現在の「テイセン」は今では随分と業務を縮小して消火ホースの生産だけに留めてしまっている様子で、工場への人や車の出入りは少なく、すっかりと鳴りを潜めてしまった感じがする。黒川沿いの左右両側に広がっていた広大な工場・工場関連敷地もイトーヨーカ堂(今のセブン&アイホールディングス)や鹿沼市が借り受けて様々に活用し、昔そこは帝国繊維であったと知る人は少ないと思う。
こうして黒川に跨って、社員の自宅と会社を繋いだこの橋だけど使われなくなってどれくらいの時間が経つのだろう・・・。
私が見たのは、粟野から足尾に抜ける道中に新しく架かった切通しに繋がる鉄橋のでした。
何でも、錆自身が錆を防ぐみたいな事を聞いたんですけど?