JOY DIVISION
17 JUL 2020
Apple Music
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最近またレコードを購入する機会が増えてきた。JOY DIVISIONの傑作「CLOSER」の40周年記念クリスタル・クリア・ヴァイナルがリリースされるとあっては、やはり入手しないわけにはいかないのだ。すでに通常盤の LPとCDに加えて、コレクターズ・エディションCDを持っていたとしてもである。手にしないとわからない、クリスタル・クリアの盤面の美しさ。モノを持たない時代にあって、モノを持つことの喜びを噛み締める至福の時間がそこにある。
決して手軽ではないアナログ・レコードを再生すると、やはりじっくりとその音楽に耳を傾けることになる。CDの方が音が良いかというと、一概にそうとも言えない。CDの音は軽いというか、LPの方が重みがあるというか、聴こえ方は確かに異なる。JOY DIVISIONの世界観には、LPの方がしっくりくるような気がする。
改めてこのアルバムを聴き直して感じたのは、シンセサイザーやノイズの使い方が純情ではないということ。わざわざ音程が不安定になっていたり、不快感を煽るような作り込みがされている。いつものことではあるけれど、終盤「THE ETERNAL」から「DECADES」へのくだりは、本当にやばいなあと思う。しかしそれは、とてつもない美しさを抱擁している。