出席予定者にひとり欠員が出たから、君行きなさい。と会社で言われて、行って来ましたJIA(日本建築家協会)プロフェッショナルスクール2008。こういう欠員補充的ポジションが自分の持分だと思っているので、もちろん断ることなんてできない。テーマは「プロフェッショナルとしての建築家」だそうで、あまり自分に相応しい講義とは思えないけど。
某大手組織事務所のブランディングから組織改革論、はたまた海外業務契約のリスクや建築の著作権侵害まで、時代の最先端的な議題は、それはそれで刺激的なものだった。こういう高度な課題をクリアーしていかなければ、生き残っていかれない厳しい時代なのだろう。しかし、どうもそういうのは肌に合わないなあ、というのが正直なところ。
そんないくつもの講義の中で、いちばん印象に残ったのは、鬼頭梓先生の話だった。鬼頭先生といえば、言わずと知れた図書館建築の第一人者で、教科書にも必ず登場する大建築家である。時代の最先端というわけにはいかないけど、その一言一言の重みが全然違う。きっと時代なんてものを超越してしまっているからなのだ。82歳になられた今、いかに事務所を閉じようかと模索しているという。アフターメンテナンスを考えて、クライアントに迷惑がかからないようにするには、どうすればよいか。結構やっかいな問題なんですよ。と笑っておられたその笑顔は、寂しそうでもあり、楽しそうでもあった。最後の最後までクライアントのことを考える謙虚な姿勢は、決して揺るぐことがない。これぞまさに「プロフェッショナルとしての建築家」の姿であるような気がした。
講義が全て終わって外に出ると、ちょうど降っていた雨が雪に変わるところだった。あまりにいろいろな話を聞いたので、私の頭は完全にパンク状態である。処理能力もメモリーも追いつかない。でも、鬼頭先生の言葉だけは、絶対に忘れないでおこう。
某大手組織事務所のブランディングから組織改革論、はたまた海外業務契約のリスクや建築の著作権侵害まで、時代の最先端的な議題は、それはそれで刺激的なものだった。こういう高度な課題をクリアーしていかなければ、生き残っていかれない厳しい時代なのだろう。しかし、どうもそういうのは肌に合わないなあ、というのが正直なところ。
そんないくつもの講義の中で、いちばん印象に残ったのは、鬼頭梓先生の話だった。鬼頭先生といえば、言わずと知れた図書館建築の第一人者で、教科書にも必ず登場する大建築家である。時代の最先端というわけにはいかないけど、その一言一言の重みが全然違う。きっと時代なんてものを超越してしまっているからなのだ。82歳になられた今、いかに事務所を閉じようかと模索しているという。アフターメンテナンスを考えて、クライアントに迷惑がかからないようにするには、どうすればよいか。結構やっかいな問題なんですよ。と笑っておられたその笑顔は、寂しそうでもあり、楽しそうでもあった。最後の最後までクライアントのことを考える謙虚な姿勢は、決して揺るぐことがない。これぞまさに「プロフェッショナルとしての建築家」の姿であるような気がした。
講義が全て終わって外に出ると、ちょうど降っていた雨が雪に変わるところだった。あまりにいろいろな話を聞いたので、私の頭は完全にパンク状態である。処理能力もメモリーも追いつかない。でも、鬼頭先生の言葉だけは、絶対に忘れないでおこう。