![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/d3/0367229a1b512fb210e07b56a095ab90.jpg)
写真のグレン・グールドが弾くシベリウスのピアノ作品集、「3つのソナチネ」と「3つの抒情的小品ーキュッリッキ」を収録したアルバムは彼のレパートリーとしても珍しい1枚だった。録音はグールドが44、5歳の1976年、77年にトロントで行われている。この国内盤LPレコードの初出は確か1978年だったと思う。
シベリウスと云えば日本では交響曲やヴァイオリン協奏曲などの管弦楽作品がまだメジャーでまして器楽曲になるとほとんどマイナーなジャンルに入ってしまう。私もこのグールドのアルバムでシベリウスのピアノ曲に初めて接したひとりだった。とりわけ「キュッリッキ」ではグールドがシベリウスの抒情の世界を巧みに表現していることが感じとれる。因みにタイトルの「キュッリッキ」とはフィンランドの伝承叙事詩「カレワラ」で「レンミンカイネン」が略奪して妻にした女性の名前である。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます