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カラヤン/フィルハーモニア時代ー異色の録音バラキレフ交響曲第1番ハ長調

2009-04-16 22:55:17 | ヘルベルト・フォン・カラヤン
 ヘルベルト・フォン・カラヤンのレコード録音歴で今回取り上げるフィルハーモニア管弦楽団とのバラキレフ交響曲第1番ハ長調はちょっと異色な存在と言える。
彼は生涯この作品を1949年11月録音のモノラル盤(EMI原盤)しか遺さなかった。また実際のコンサートでこの作品を取り上げた記録も私の手元の資料では見当たらない。この交響曲を録音した経緯には当時のフィルハーモニア管弦楽団のレコード録音事業のスポンサーだった南インド・マイソールの若き王マハラジャの支援があった。同時期にマハラジャの要望で録音された作品にルーセルの交響曲第4番イ長調もあげられる。
 バラキレフ(1837~1910)はいわゆる「ロシア5人組」の指導者的立場の作曲家だが日本ではコンサートでこの作品が取り上げれる機会はそう多くない。私はこの第1番の第3楽章Andanteの哀愁をおびたクラリネットが奏でる旋律が好きである。カラヤンもこの第3楽章に力点を置き彼の流麗な棒さばきが目に浮かぶ。
尚、写真のCDは十数年前にEMI盤が見つからずイタリアの田舎町で見つけた非正規盤だが音質は悪くない。



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