私のレコード・ライブラリーから

私のレコード/CDコレクション紹介

懐かしの「ロンドン・ステレオ・ラボラトリー」シリーズから

2009-07-29 01:20:30 | 協奏曲
 1970年代に入りステレオ装置も日進月歩、進歩して行った。オーディオ・マニアやレコード・ファンからも優秀録音盤を最高の音質で楽しみたいう要望も高まって行った。そんな要望にも応えてキング・レコードから「ロンドン・ステレオ・ラボラトリー」と言うシリーズが発売された。このシリーズは先ず1974年、ポピュラー編から始まりクラシックが登場したのは1976年のことであった。当時の英デッカの優秀録音から厳選された数種類の超ステレオ・レコードがリリースされ筆者も数枚購入した。そのシリーズの中から特に気に入った1枚グリーグのピアノ協奏曲イ短調作品16を紹介したいと思う。演奏はルーマニア出身の名ピアニスト、ラドゥ・ルプーとアンドレ・プレヴィン指揮、ロンドン交響楽団である。(写真/GXP9004、1973年録音)
 このシリーズ、最大の特徴は「ダイナミック・レンジ」が大変広いことがあげられる。ノイズも極力抑えられ通常盤と比べよりクリアーな音質で鑑賞することができる。それは第1楽章の冒頭を再生しただけで容易に理解できる。冒頭のティンパニーのトリルがピアニシモから次第にクレッシェンドしていき、独奏ピアノが加わり管弦楽がイ短調の主和音を鳴らす迫力はまさに驚異のサウンドである。通常盤では味わえないこのシリーズの真価がうかがえる。当然のことながらレンジを広くとるためこの演奏時間にして約30分の協奏曲1曲のみを両面に渡り贅沢にカティングしてあるためか主役のデリケートなピアノの音もpppからfffまでクリアに捉えられているところが素晴らしい。またこのシリーズは名前のとおり(ステレオ・ラボラトリー)自身のオーディオ・システムのチェックにも役だったことは言うまでもない。


 


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