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ヴァン・クライバーン/チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番

2008-12-13 12:20:46 | 協奏曲
 1958年のチャイコフスキー国際コンクールピアノ部門でソヴィエト陣営をぬいて見事に優勝を果たしたアメリカ人ピアニストーヴァン・クライバーン(Van Cliburn/1934~)は一夜にしてアメリカの国民的英雄になった。ピアノ部門の当時の審査員の中にエミール・ギレリスやスヴィヤトスラフ・リヒテルなど錚々たるメンバーが顔を出しておりこのコンクールの凄さがわかる。このレコードは彼がこのコンクルーから帰国直後にニューヨークのカーネギー・ホールで録音されたものである。指揮は当時ロシアの新鋭キリル・コンドラシン(Kiril Kondrashin/1914~1981)、オーケストラはただ交響楽団としか記されていない。これはまさに覆面オーケストラそのものである。おそらくレコード契約関係上その実体を伏せたのであろう。私の推測ではニューヨーク・フィルハーモニックではないか?私の所有しているLPは日本初出盤でオリジナル・ジャケットである。(日本ビクターSLS2012/写真)演奏については「今さら何をか況や」であるが若きクライバーンのほとばしる技量がうかがえる伝説の名演となっている。私は彼が確か2度目の来日の際(1969年)、指揮岩城宏之/NHK交響楽団とのコンサートに足を運んだ記憶がある。曲目はベートヴェンピアノ協奏曲第4番とラフマニノフピアノ協奏曲第2番であった。どちらも彼の本領を発揮した見事なものであったと思う。その後しばらく彼の消息があまり伝わってこない時期が続いたが1996年3月に久しぶりに来日を果たした時、私は新鮮な気分で演奏会に足を運んだが正直言ってもう昔の面影は感じられなかったのが残念であった。 演奏曲目はベートーヴェンピアノ協奏曲第5番「皇帝」とこのLPと同じ得意のチャイコフスキーピアノ協奏曲第1番であった。(1996年3月29日指揮手幸紀/東京フィルハーモニー交響楽団)


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