
本日紹介するLP盤は今やイタリアの「伝説のピアニスト」と言って過言ではない名匠アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(Arturo Benedetti Michelangeli/1920~1995)が1971年に「ドイツ・グラモフォン」に初録音したドビュッシーの「映像」第1集・第2集、「子供の領分」の国内初出盤である。(1972年発売/MG2324)その後彼は「前奏曲集第1巻」を1975年、「同第2巻」も1988年に同レーベルに録音しこれらは当時大変話題を呼び現在ではCD化もされ彼の音楽美学を集大成した誉れの高い名盤として輝いている。
このレコードを聴くと彼の圧倒的なピアノ・テクニックとその透明感ある美しい音色にうっとりとさせれてしまう。勿論、彼のレパートリーは広くドビュッシー以外にはショパン、シューマン、ベートーヴェン等々の作品がコンサート・プログラムにも並んでいた。とりわけ筆者は彼が弾くドビュッシーには強く魅力を感じている。今彼の来日公演を振り返ってみると初来日は意外に古く1965年であった。その後何度なく来日しているが彼自身のコンディション等でキャンセルになった公演も度々あった。因みに筆者が一番印象に残った公演は最後の来日となった1992年のチェリビダッケ/ミュンヘン・フィルとの共演(シューマン/ピアノ協奏曲イ短調作品54)である。
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