おおきな木シェル・シルヴァスタイン篠崎書林このアイテムの詳細を見る |
☆30年前、この本を読んだとき、小学生たちは、息をのみこむように耳を傾けていた。
☆昨年、品川駅から15分くらい歩いたところにある原美術館で、照屋勇賢さんの作品展があったので、立ち寄った。美術館の一室すべてが、自然と命と人口物のぎこちない調和の空間になっていた。
☆その中に、この本が開いて立たされいた。あるページを切り絵にして、そこから樹が生えているようにしていた。それは物語の続きでもあった。
☆すべてを少年にささげて、切り株だけになっても、木は幸せだった。少年の希望に燈をともしつづけることができたから。
☆幸せと希望のぎこちない調和。幸せは他者に希望を与え続けられることだった。幸せはただ愛するだけではダメ。いくら愛しても他者が希望を持ってくれなければ、幸せではない。
☆幸せのおせっかいなのか、愛のエゴなのか。希望学もいいけれど、図書館ですべての子どもと本は読める。その実践は希望をともすことになるのではないのか。