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2015年は「保守自滅」、渡辺喜美・百田尚樹・曽野綾子みな炎上 - 中韓が静かになると失速しかない

2015-02-17 | いとすぎから見るこの社会-対アジア・世界
昨年の衆院選は、ただ権力維持だけが目的の醜悪でかつ
巨額の税金を無駄にした選挙だったが、たった一つだけ収穫があった。
それは「次世代の党」の惨敗である。

そして2015年に入ってから著名な保守論者が次々と顰蹙発言や問題行動で
事実上「自爆」行為に出て自ら墓穴を掘る事態になっている。

昭和初期から、我が国で保守論者が跋扈する際には
日本社会が経済危機に陥っているか他国のナショナリズムに憎悪を募らせていると
相場が決まっているものである。つまり時代の不幸度と強い相関関係にある。

今回も、日本社会がかつてほど感情的でなく深刻な危機にはまだ陥っていないため、
そして太平洋戦争の惨禍により原理主義的ナショナリズムの危険性を学んだため、
単細胞なナショナリズムもひとりよがりな保守論者も見事に失速している。

これは彼らの本性を国民が見抜いたためだけではない。
中国韓国とも国内問題への対処に忙しく、
日本に対する攻撃・挑発行動の余裕がなくなってきたからでもある。

当ウェブログは日本の「自称保守」が
中韓のナショナリズムと共存共栄関係にあると指摘したが、
概ね的確であったと言えよう。

▽ 盲目で独善的なナショナリズムは、常に「真実」を隠蔽し言論を弾圧しようとする

『太平洋戦争と新聞』(前坂俊之,講談社)


今の日本で流石に戦前のような言論攻撃がないのは幸いである。
言論の自由がある限り、良識ある人々が多数派を占める状況は維持できるだろう。

「『永遠のゼロ』が売れたのも、今の時代の特殊性なくして考えられない。
 まず実際の戦争を知っている世代が次々と亡くなってゆき、
 太平洋戦争の本当の悲惨さを知る世代がいなくなってきて
 小説家が捏造した「ストーリー」を真に受ける者が増えてきた」

「宮崎駿氏が『永遠のゼロ』を「嘘八百を書いた架空戦記」と批判したのは当然であるが、
 なぜそう言われるのか分からない輩が大勢いること自体が憂うべきことである。
 (聞くところによると、情けないことに作者自身がいまだにそれを理解できていないらしい)
 個人の矮小な願いや思いを一瞬で粉々に吹き飛ばす戦争の不条理性と暴力性を知らない
 戦後生まれが増えてしまったからこそ「嘘八百の架空戦記」が安易にウケるのだ」

「また、中国と韓国の国内要因による日本批判が喧しくなり、
 戦時中の日本を道徳的に弁護したい欲望が強くなってきていることも一要因だ。
 (だから、『永遠のゼロ』が売れたのは中韓のおかげであり作者は感謝すべきである)」

「そして、長い経済停滞が続いて「経済大国」を語れなくなり、
 自らの歴史の真実に向き合うのを避け「修正」を図りたい「自慰史観」のもとに
 ミクロの事象でマクロの恥辱を遠ざけるありがちな印象操作を求める性向も根強くある」

「「自慰史観」による心理バイアスは軍事的な無知によって増幅される。
 特攻は完全に劣勢になり制海権も制空権を奪われた後の
 止むに止まれぬ抵抗から出発したが、
 米軍に警戒され戦艦や空母の厚い装甲を破ることもできず、
 死を賭した攻撃も成果は限定的で、未熟な若いパイロットが練習でも迎撃でもばたばた死ぬ、
 不条理で悲惨な作戦だったのである」

「フィリピン戦で特攻攻撃を行い、「軍神」として祭り上げられた関行雄大尉は、
 生前に「自分のようなパイロットを死なせるようでは日本は終わりだ」と語っている」

「事実から虚心に学ぶことが重要なのであり、小説の捏造話に熱中している暇があれば
 こざかしい人間によって「加工」されていないありのままの歴史を知るべきである。
 そうすれば、『永遠のゼロ』が意図的に歴史を「加工」し「編集」した模造品だとすぐ分かる」

と当ウェブログは書いた。今年は日本社会の言論が冷静になってきて、
歴史を歪めるナショナリズムの害悪を見極められるようになりつつあるのは評価できる。

因に、当ウェブログで取り上げたことだが
元特攻隊員は週刊誌のインタビューに以下のように語っている。

「アメリカのパイロットのほうがうまかった」「戦闘機の性能も上」
「陸軍はひどい」「飯もまともに食べさせてもらえない」
「今の日本の状況は、開戦前に似ている」

 ↓ 参考

『永遠のゼロ』の歴史的評価は「永遠にゼロ」、近現代史への根本的無知 - 安直なナショナリズムへの諂い
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/ca1835f48edf67614552d4cd832679c0

フランスの英雄は国歌を歌わず、ドイツの教員は国歌1番を歌うとクビ - 日本の保守論者が語らない現実
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/df28d76a69d85e4c61fe550c985c0b39

首相の靖国参拝への賛意は「ゆとり教育」の悪影響、単なる無知と敵愾心 - まず近代史の理解が足りない
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/048d33b0c60b40732c69e1cd59104e77‎

▽ 歴史的事実を知るためには、妄想に基づいた小説より以下のようなドキュメンタリーが遥かに良い

『TOKKO-特攻-』(リサ・モリモト監督)


▽ こちらも良い。同じ小説家でも百田氏とはまさに「格が違う」

『レイテ戦記 (上巻) 』(大岡昇平,中央公論新社)


テレビ東京版『永遠の0』が視聴率1ケタで民放最下位! 百田尚樹氏の“痛キャラ化”が原因か(日刊サイゾー)
http://news.livedoor.com/article/detail/9794894/
”テレビ東京開局50周年特別企画として、11日、14日、15日の3夜にわたり放送された大作ドラマ『永遠の0』の視聴率が、1ケタにとどまったことが分かった。
 原作は、文庫版の販売部数が400万部を突破した百田尚樹氏の作家デビュー作。おととし公開された、V6・岡田准一主演の映画版に続き、2度目の映像化。主演の向井理のほか、桐谷健太、広末涼子、尾上松也など、豪華キャストが名を連ねた。
 テレビ東京は、山手線で大規模な交通広告を打つなど、巨額の宣伝費用を投入。放送前、同局の濱谷晃一プロデューサーが「同い年の阿部Pがテレ東の看板を背負って臨む勝負作。視聴率20%を狙っています!」などとツイートしていたことからも、同局の期待感がうかがえたが、平均視聴率は第1夜9.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、第2夜7.5%、第3夜9.9%と、いずれも1ケタだった。
これほどの制作費と広告費をかけながら、裏番組に惨敗。特に第2夜は、同時間帯で民放最下位でした。これは、“開局50周年特別企画”としては、大失敗といえるでしょう」(テレビ誌記者)
 映画版は、興収87.6億円と大成功を収めた同作。放送直前、百田氏は、Twitterで「映画『永遠の0』は最高の映画だったが、テレビ東京のドラマ『永遠の0』も、それに劣らぬ傑作」「2時間半の映画では描かれなかったシーンがふんだんにある」「ドラマは原作をなぞって丁寧に作られたもの」と、ドラマの出来に太鼓判を押していた。
 しかし、放送前、ネット上では「百田だから見ない」という書き込みが殺到。どうやら、例の『殉愛』(幻冬舎)騒動で、百田氏に拒絶反応を示す視聴者が少なくなかったようだ。
「百田氏は、一連の報道や、トンデモツイートの連発で、すっかり“痛キャラ”化。しかし、現在、やしきたかじんの長女側と、幻冬舎側の裁判の真っ最中のため、騒動が収まる気配は当分ない。今回のドラマ化の企画が固まったのは騒動前だっただけに、制作サイドとしてはやりきれない思いでいっぱいでしょう」(同)
 自身の騒動について1日、「『殉愛』にウソは書いていない。これは法廷に出ても堂々と言う。そのことで作家が廃業となってもかまわん」とツイートした百田氏。〔以下略〕”

当ウェブログが「歴史的評価は「永遠にゼロ」」と評した『永遠のゼロ』だが、
このざまである。所詮は中韓のナショナリズムと同類であり、
彼らのおかげで売れた作品だということが証明されつつある。

「殉愛」騒動で百田氏の独善性と事実無視の姿勢が明らかになっただけに、
単純にファンになってしまった人々の「目を覚ます」効果はあったと言えよう。
裁判の結果、更に「不都合な真実」が明らかになって失墜に拍車がかかるであろう。


曽野綾子氏「アパルトヘイト許容」に反論 「チャイナ・タウンなどはいいもの」と発言、「火に油」状態に(J-CAST)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150217-00000001-jct-soci
”産経新聞に掲載されたコラムが「アパルトヘイトを許容している」と抗議を受けていることについて、作家の曽野綾子氏が2015年2月17日付の朝日新聞上で「反論」した。
 「ブログやツイッターなどと関係のない世界で生きて来て、今回、まちがった情報に基づいて興奮している人々を知りました」と議論の過熱ぶりに冷ややかな見方を示しているが、結果的にさらなる反発を招くこととなってしまったようだ。

■「生活習慣の違う人間が一緒に住むことは難しい、という個人の経験」
 曽野氏は「労働力不足と移民」をテーマにした産経新聞11日付朝刊のコラムで、労働移民を条件付きで受け入れることを提案する一方、「外国人を理解するために、居住を共にするということは至難の業」だと指摘した。そのうえで、人種差別撤廃後の南アフリカで、黒人の入居によりトラブルが起きたマンションの例を挙げながら「居住区だけは、白人、アジア人、黒人というふうに分けて住む方がいい」との考えを述べた。
 コラムの内容は、海外メディアも相次ぎ報じるなど物議をかもした。南アフリカ駐日大使は「アパルトヘイトを許容し、美化した」などとして産経に13日付で抗議文を送付。NPO法人「アフリカ日本協議会」も同日に抗議し、「移民労働者の導入にからめて『居住区を分ける』ことを提案する曽野氏の主張は、アパルトヘイトの労働力管理システムと同じ」などと非難した。
 これを受け曽野氏は、14日付の産経新聞上で「私は文章の中でアパルトヘイト政策を日本で行うよう提唱してなどいません」と反論。「生活習慣の違う人間が一緒に住むことは難しい、という個人の経験を書いているだけです」と釈明した。
 曽野氏の「反論」はさらに続いた。17日付の朝日新聞上では「私は、アパルトヘイトを称揚したことなどありませんが、『チャイナ・タウン』や『リトル・東京』の存在はいいものでしょう」との見解を示した。
 だがコラムで言及していた居住区と、移民が自ら選んで住んでいる「外国人街」を同様に扱うことにはネット上でも疑問の声が少なくない。ジャーナリストの佐々木俊尚氏もツイッターで「同じ共同体の人が好んで同地域に暮らすのと、居住を強制的に分離されるのはまったく意味が違うと思う」と指摘する。

「安倍総理のアドヴァイザーであったことなど一度もない」
 また、発言を取り上げた海外メディアは「首相の側近」(英紙タイムズ)、「首相の元アドバイザー」(ロイター通信)などと伝えていたが、曽野氏は「私が安倍総理のアドヴァイザーであったことなど一度もありません」とこれを否定する。そして、
 「そのような記事を配信した新聞は、日本のであろうと、外国のであろうと、その根拠を示す責任があります。もし示せない時には記事の訂正をされるのがマスコミの良心というものでしょう」と糾弾した。
 しかし朝日記事のプロフィール欄に書かれているように、曽野氏は13年1月~10月にかけて安倍首相直属の機関「教育再生実行会議」のメンバーだった。委員辞任時の報道によれば、曽野氏はいじめ対策や英語教育などの提言の取りまとめに参加していた。
〔中略〕
 結果的に反論コメントには「火に油を注ぐ曽野綾子さん」「無恥だという指摘に無知だという回答」「火消しのつもりなのだろうが、拡大延焼している」などといった声が相次いだ。”

こちらの小説家はいい年して外国メディアに批判されるような迂闊な発言をしている。
余計な発言は謹んでいればよいものの、黙っていられないからこうなるのだ。
甘い認識に基づいて喋っている限り、「アパルトヘイト容認」の汚名が永遠につきまとうことになる。


政権寄りの姿勢強める=渡辺氏「保守」宣言、首相は祝電―みんな党大会(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2014022300139
”みんなの党は23日午後、東京都内のホテルで党大会を開いた。渡辺喜美代表はあいさつで「みんなの党は保守政党だ」と宣言し、安倍政権の経済・安全保障政策に協力していく姿勢を鮮明にした。安倍晋三首相が目指す憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認についても「非常に合理性がある」と支持する考えを表明した。
 渡辺氏は、昨年12月に結いの党を結成した江田憲司氏らの集団離脱に関し、「昨年末まで(保守と)言いにくい人たちが混じっていたが、保守政党と言えるようになった」と指摘。「野党再編なんて小さなことでは駄目だ。政策実現のためには野党も与党もない」と強調した。
 大会では、首相が寄せた祝電が紹介された。首相はこの中で「責任政党として、ともに大局観を持って国民の信頼に足る政治を引っ張ってまいりましょう」と、みんなとの連携に期待感を示した。”

さて、「保守自滅」の元祖と言えば、みんなの党を「ぶっ壊した」渡辺喜美氏だろう。
パトロンに背かれて失墜の原因となったのが、このとち狂った「保守宣言」である。

1年前、この報道に接した時に「馬鹿じゃなかろうか」と思ったが
今やみんなの党は消滅している。我が国における程度の低い「自称保守」にも困ったものだ。
このような輩に払った税金が使われたかと思うと虫酸が走る。
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