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『エコノミスト』10月10日合併号 - EVシフトに既に出遅れた日本企業、データ収集で不利になるばかり

2023-10-05 | 『週刊エコノミスト』より
合併号のエコノミストは「EV戦争2023」、
まさに「戦争」と呼ぶに相応しい内容であろう。
しかもこの経済戦争が2024、2025も続く前提のタイトルだ。

低燃費車やハイブリッド車に莫大な投資をして
世界をリードする地歩を築いてしまったがために、
そして日本の政財官が環境対応に出遅れているために、
似た状況のドイツよりも更に出遅れているのが日本である。

最重要の記事として28頁、「EVの肝はソフト制御に」を挙げる。
BEVの競争力の原泉はデータ収集・活用にあり、
EV市場参入が遅れれば遅れるほど不利になる
という警鐘だ。

これは海外市場に依存している日本企業にとって極めて重大で
北米や欧州、ASEANなど主要市場でBEVが普及する速度を
注意深くモニターして俊敏にEV投入しなければならない訳だ。
中国のように既に過剰生産になっている市場には慎重に、
アメリカのように新政策が打ち出されたらすぐ対応、ということになる。

中国では案の定だがテスラに対する嫌がらせが始まっており、
米国が自国の雇用のため施行したインフレ制御法で
実は中国のCATLが優遇されてしまいかねないなど
(日本でもこのような事態が十分想定される話である)
エコノミストらしい本格派の特集だったと言えよう。

『週刊エコノミスト』2023年 10/10・17合併号【特集:EV戦争2023】


マーケット関連は市岡繁男氏の連載。
原油減産により再度の物価上昇、金利上昇を懸念している。
直近では原油先物は急落しているが、リスク要因として注視したい。

    ◇     ◇     ◇     ◇

東洋経済は半導体と言うより事実上のエヌビディア特集。
市況回復ももう少し先の見通しなので、それまでは株価軟調の可能性ありそう。
日本の半導体産業の地位低下を認めざるを得ないのは健全だが、
オランダのAMSLについては野口悠紀雄氏が著書で触れているので取材すべきだったのでは。

『週刊東洋経済』2023年10/7特大号 (半導体 止まらぬ熱狂)


佐藤優氏の連載は、相変わらず外務省(大使館)批判が続く。
外務キャリアが法学部出身だから事態を正確に捉えられず、
自分は神学部だから共産党の論理を理解できていたという
半ば自慢話に近い内容だが、これは自身の弱点を吐露したともとれる。

国際関係、安全保障関係では疑わしい言説が多い氏だが、
つまり神学部だったのが災いしたのではかなろうか。

事実、AERAやダイヤモンドで得々と
ロシアは北朝鮮から武器弾薬を供給されないはず、
と断言した直後にアメリカの衛星写真で両国の国境付近で
多数の車輛が集結しているのが明らかにされる始末

早くも見通しの甘さが事実によって裏付けられかねない状況だ。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週はダイヤモンド合併号を取り上げる予定、どうやら創価学会の集票力の低下は深刻そうだ。。

▽ 編集部は、AERAでの原稿内容を他誌で使い回しする佐藤優氏に釘を刺しておくべきなのでは?

『週刊ダイヤモンド』2023年10/7・14合併特大号 (巨大宗教「連鎖没落」)


▽ 合併号でない東洋経済は薬特集、現役世代が減り続けると必然的に苦しくなる分野だ。。

『週刊東洋経済』2023/10/14特大号 (薬クライシス)

サブはバイデノミクス特集、注目は矢張りインフレ抑制法の実効性だろう。
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