エコノミストはメイン特集はほぼ想定内だろう。
やや急ぎ過ぎた感はあるのでは。。
エントリーのサブタイトルは78頁より。
このエコノミストレポートは秀逸の出来である。
「地価高騰で人口が郊外に流出 観光消費増も市内総生産減少」
と題して、オーバーリーリズムに見舞われた京都市から子育て世代が流出し
2017~2018年に域内経済はマイナスになってしまったという驚きの結果である。
(因に、大儲けしたのは生産性の低い建設業だけである)
安倍と菅による日本の安売り、売国観光政策の劣悪さを
当ウェブログは何度も何度も繰り返して批判してきたが、
改めて数値でそれが証明されたと言えよう。
マーケット関連では矢張り市岡繁男氏の連載。
金利上昇とともに株価も上昇してきた邦銀勢と真逆で、
米銀の株価は寧ろ下落していると氏は鋭く指摘している。
個人的にはそれは保有債券の大幅下落によるものかと思ったのだが、
氏によれば商業用不動産の市況が悪化しており
高金利でのローン借り換えを迫られているから
JPMのダイモンCEOが「この数十年で最も危険」と指摘しているとか。
(ダイモン氏は保有株の大量売却を始めたそうだ。。)
…概ね同感で、東証が危機を乗り切ったと考えるのは早過ぎる。
◇ ◇ ◇ ◇
ダイヤモンドのジャニーズ特集、矢張り東洋経済より数段上だと思う。
詳細は読者各位で確認されたいが、後発組だからという以上に力作である。
最も良くないのは佐藤優氏の書評。
小泉悠氏の『終わらない戦争』の一部だけを挙げて批判しているが、
揚げ足取りめいた部分だけでなく防衛研の千々和泰明氏や
高橋杉雄氏の見解や分析も多々あったが何一つ触れていない。
他の部分は自分に都合が悪くて触れられなかったのだろうか?
少なくとも個人的には佐藤優氏の連載よりもこの三者の分析の方が
安全保障に関しても軍事に関しても遥かに上だと思うのだが。。
(三者は専門なのだから当然と言えば当然だろうけれど)
佐藤優氏については、AERAの連載で朝日新聞記事の「中立外交」を批判して
かなり厳しい筆致で否定していたが、単に「中立寄り」「中立的」で済む話で、
些事に強硬に拘る傾向が気になる。もし体調の問題なら休養すべきでは。。
▽ 氏はごく一部しか触れていないが、それ以外の部分は非常に高く評価できる
◇ ◇ ◇ ◇
東洋経済の中国経済特集はかなり良い。
スタートアップが「成長しても政府に潰される」と怯えるのが印象的で、
これから急激な少子化で消費に大ブレーキがかかるのは不可避だから
中国経済は予想を上回る減速に見舞われるであろう。
佐藤優氏の連載は内容的に悪くないのだが、
自分の情報がよく見られていたと自慢がましくなってしまうのは良くない。
氏は他人に対しては厳しく批判するが自分には相当甘いのではないか。
寧ろこの連載についてはなぜ氏の分析がウクライナ侵攻においては
的確さに欠けるのか突き放して考察する視点も必要だろう。
事実、直近では「北朝鮮はロシアに弾薬を送っていない」説は大外れ、
読売新聞に至ってはロシアがエジプトに穀物送るから提供した武器の返還を求めたと報じている。
◇ ◇ ◇ ◇
次週はダイヤモンドに注目、矢張り「ジェブ型」は賃金抑制に悪用されてるな。
▽ なお「団塊やバブル期世代は悪」ってのは通説でなく、「責任重大」が正しい
▽ 東洋経済は恒例特集、注目は「再開発の闇」あたりか
因にエコノミストだけ今週合併号だったので次は二週間後。
やや急ぎ過ぎた感はあるのでは。。
エントリーのサブタイトルは78頁より。
このエコノミストレポートは秀逸の出来である。
「地価高騰で人口が郊外に流出 観光消費増も市内総生産減少」
と題して、オーバーリーリズムに見舞われた京都市から子育て世代が流出し
2017~2018年に域内経済はマイナスになってしまったという驚きの結果である。
(因に、大儲けしたのは生産性の低い建設業だけである)
安倍と菅による日本の安売り、売国観光政策の劣悪さを
当ウェブログは何度も何度も繰り返して批判してきたが、
改めて数値でそれが証明されたと言えよう。
『週刊エコノミスト』2023年 11/21・28合併号 |
マーケット関連では矢張り市岡繁男氏の連載。
金利上昇とともに株価も上昇してきた邦銀勢と真逆で、
米銀の株価は寧ろ下落していると氏は鋭く指摘している。
個人的にはそれは保有債券の大幅下落によるものかと思ったのだが、
氏によれば商業用不動産の市況が悪化しており
高金利でのローン借り換えを迫られているから
JPMのダイモンCEOが「この数十年で最も危険」と指摘しているとか。
(ダイモン氏は保有株の大量売却を始めたそうだ。。)
…概ね同感で、東証が危機を乗り切ったと考えるのは早過ぎる。
◇ ◇ ◇ ◇
ダイヤモンドのジャニーズ特集、矢張り東洋経済より数段上だと思う。
詳細は読者各位で確認されたいが、後発組だからという以上に力作である。
『週刊ダイヤモンド』2023年 11/18号 (ジャニーズ帝国) |
最も良くないのは佐藤優氏の書評。
小泉悠氏の『終わらない戦争』の一部だけを挙げて批判しているが、
揚げ足取りめいた部分だけでなく防衛研の千々和泰明氏や
高橋杉雄氏の見解や分析も多々あったが何一つ触れていない。
他の部分は自分に都合が悪くて触れられなかったのだろうか?
少なくとも個人的には佐藤優氏の連載よりもこの三者の分析の方が
安全保障に関しても軍事に関しても遥かに上だと思うのだが。。
(三者は専門なのだから当然と言えば当然だろうけれど)
佐藤優氏については、AERAの連載で朝日新聞記事の「中立外交」を批判して
かなり厳しい筆致で否定していたが、単に「中立寄り」「中立的」で済む話で、
些事に強硬に拘る傾向が気になる。もし体調の問題なら休養すべきでは。。
▽ 氏はごく一部しか触れていないが、それ以外の部分は非常に高く評価できる
『終わらない戦争 ウクライナから見える世界の未来』(小泉悠,文藝春秋) |
◇ ◇ ◇ ◇
東洋経済の中国経済特集はかなり良い。
スタートアップが「成長しても政府に潰される」と怯えるのが印象的で、
これから急激な少子化で消費に大ブレーキがかかるのは不可避だから
中国経済は予想を上回る減速に見舞われるであろう。
『週刊東洋経済』2023年11/18特大号 (絶望の中国ビジネス) |
佐藤優氏の連載は内容的に悪くないのだが、
自分の情報がよく見られていたと自慢がましくなってしまうのは良くない。
氏は他人に対しては厳しく批判するが自分には相当甘いのではないか。
寧ろこの連載についてはなぜ氏の分析がウクライナ侵攻においては
的確さに欠けるのか突き放して考察する視点も必要だろう。
事実、直近では「北朝鮮はロシアに弾薬を送っていない」説は大外れ、
読売新聞に至ってはロシアがエジプトに穀物送るから提供した武器の返還を求めたと報じている。
◇ ◇ ◇ ◇
次週はダイヤモンドに注目、矢張り「ジェブ型」は賃金抑制に悪用されてるな。
▽ なお「団塊やバブル期世代は悪」ってのは通説でなく、「責任重大」が正しい
『週刊ダイヤモンド』 2023年11/25号 ( 役職定年 部長・課長の残酷) |
▽ 東洋経済は恒例特集、注目は「再開発の闇」あたりか
『週刊東洋経済』2023年11/25特大号 (不動産・オフィス 大余剰) |
因にエコノミストだけ今週合併号だったので次は二週間後。