みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

日本銀行の勝利宣言「81円程度まで円安ドル高になる余地がある」- 米長期金利の上昇は突然に

2012-08-19 | 注目投資対象・株価の推移
           ↑ USD/JPY(ZAI) ツイニキタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!

先週初頭の段階では全く予想していなかったが
水曜木曜の意外な、しかし力強いドル高で確信した。
世界市場も東証も8月で底打ちとなるだろう。

当ウェブログの今年年頭の見通しとしては
ドルかユーロ、もしくは両方が大底を打つというものだった。

今、ドルは歴史的な底打ちを形成しつつある。
ユーロも或いはそれを追ってゆくかもしれない。

「9月の嵐に身構えていると不意打ちを食らう可能性もある」

「欧州が財政統合に向け進めば日中が側面支援することが予想でき、
 ユーロ反転の時が迫っていると判断できる」

と先週に当ウェブログは書いたが、賽の目は良い方向に出た。

市場の大勢がネガティブな見通しを持っている際に
市場が強く逆に動くのは明白な転換点の予兆である。


以下の当ウェブログの見解は今週も維持する。
ユーロの史上最安値は遠ざかった。ECBの次の動きを注視したい。

「中国が半年余りの間に3度目の預金準備率の引き下げを決め、
 中国経済の減速が疑いようのないものとなっている」

「遅くとも4月中に今年前半のピークを付けるだろう」

「各市場とも完全にモメンタムを失ってしまった。
 心理的にこの打撃は大きい。初秋まで高値を奪回できない可能性が高い。
 当然、短期的な戦略はショート中心となろう」

「市場の動きから見てセリングクライマックスはまだ先ではないかと思うが、
 米指標から見て晩秋までじりじり嫌な下げが続いた昨年の二の舞はない」

「ゴールドは「完全に終わった」と断言して良い」

「香港や上海市場を見ても分かるように、
 今の中国では内需主導で高成長を持続するのは不可能である」

「香港の市況停滞も明確になってきた。
 原油価格が下がればムンバイにアウトパフォームされるかもしれない」

「円安は明確に日本経済にとってポジティブである」

「米経済の回復が日本経済や中国経済にも恩恵を与え、
 今年は矢張りささやかながら良い年になりそうだ」

「今年のNY市場の勝利は確定した」

「まだ先は長いものの今年最初の転換点となる可能性がある」

「ユーロ大幅下落は遠ざかったか、もしくは消えたと考える」

「ユーロ圏への輸出依存度が高いロシアと中国。
 それにユーロ圏の守護神であるドイツ、
 自国の金融機関を守ろうとするアメリカ、
 円高ユーロ安を避けたい日本の5国が共同で
 ユーロ圏支援に踏み切るシナリオもあり得るだろう」

「結局ドイツも追い詰められてユーロを防衛せざるを得ないだろう」

「仏独の合意にはまだまだ遠い道のりで、
 11年前のユーロ危機の水準(100円割れ)にならないと
 本格合意には至らないと見ている」

「ユーロ圏は深刻な経済悪化ではないだろうが停滞は必至」

「ユーロ圏の根源的特質として果断な危機対策はできない。
 市場に催促されながら後手後手で防御策を小出しにするだろう」


さて概況は変更なし。予想より市況の落ち込みは深刻で急回復は望み薄。

「米経済の回復ペースが鈍化しているのは間違いありませんが
 当ウェブログで書いたように大勢は上です。それは揺らぎません。
 問題はどの地域、どの企業、どのセクターの回復が早いかです」

との見方も引き続き変わりません。
ユーロが下落トレンドから脱却し始めています。


↓ EUR/JPY(ZAI)米ドルに遅れながらも上方向に向く


↓ GBP/JPY(ZAI)英CPIを受け、クロス円の中でも非常に強い動き


先週、市場の帰趨が決定したのは明らかである。
米長期金利が上昇するとともに米経済指標の好転が続き、
市場参加者の多くが予想していなかったパワーでドル円が浮き上がり始めた。


米金利上昇受け、日銀内で「81円程度まで円安余地」の声も(reuters)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE87F04Q20120816
”ドル/円が1カ月ぶりのドル高・円安水準を付けたことを受け、日銀内では米長期金利の上昇と連動して81円程度までのさらなる円安余地もあるとの見方が出ている。米長期金利の上昇や円安が一本調子で続くとの見方は少ないが、歴史的低水準を付けた米長期金利の「良い上昇」は自然とみられている。
 昨日以降の円安・ドル高について日銀内では、7月米小売売上高の予想以上の改善や、独仏の4─6月期国内総生産(GDP)に加え、欧州安定メカニズム(ESM)の合憲性をめぐる独憲法裁判所の判断が延期されないと報道されたことなどが要因とみている。
 米国の長期金利が1.8%台と2カ月半ぶりの水準に上昇したのに連動して、日本の長期金利も上昇しているが、金利差は拡大している。日銀内では「米金利上昇ペースに比べてドル/円の上昇は遅く、81円程度まで円安が進む余地がある」との声が出ている。今後も実需のドル売り・円買いをこなして円安が進むか、動向を注視しているもよう。
 米長期金利は「米国の潜在成長率が2%台から下振れるとの悲観的な見方からみても低すぎる」との見方が多い。安全資産として過度に買われてきた米国債がある程度売られるのは自然との見方だ。〔以下略〕”

珍しく金融政策以外での日銀のコメント。
金利低下のオーバーシュートは屢々指摘されてきており、
受動的だが概ね妥当な見解だと言える。

因に元記事では国内長期金利についても言及されている。


ドル79円前半、輸出勢の売りが上値抑える(reuters)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE87G03820120817
”午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場午後5時時点に比べて、ややドル高/円安の79円前半。輸入企業の買いが断続的に入る一方で、79.40円から上の水準では輸出企業の売りが厚く、上値は抑えられた。ユーロ/ドルは1.2350ドルを挟んで方向感に乏しい展開となった。
〔中略〕
 ドル/円をめぐっては、米金利上昇にも支えられてしっかりとした展開になっているが、市場では本邦投資家の対外証券投資を伴わない限り、上値は限定的との見方が出ている。
 市場では「(円投主体の)投信は4月にやっと買い越しに転じたが、世界経済の不透明感や円高基調を受けて、7月に再び売り越しになってしまった。他の円投プレーヤーも目立って買っているというのはない」(信託銀)として、「対内証券投資から来る円高圧力を打ち消す以上のものが本邦投資家から出ないとやはり厳しい」(同)との声が出ていた。
 みずほコーポレート銀行マーケット・エコノミスト、唐鎌大輔氏は、直近1年間の日米2年金利から推計したドル/円の水準について「概ね80円プラスマイナス1円というイメージで、米経済指標の改善やそれに伴う米金利の上昇が続くならば、あと1.5円程度の上昇は許容されそうだ」と指摘する。
 ただ「これは裏を返せば、現在の金利差程度ならば、上昇はそこまでという理解でもあり、79円台後半から80円台前半にかけて実需の厚い円買いオファーが控えることも考えれば、さらなる上値余地には米8月雇用統計を含めた継続的な米指標の改善が必要だ」との認識も示し、これについては「本当にそのようなムードが続くか確信が持てない」という。
 唐鎌氏は、7月分の数値は堅調だが、8月ニューヨーク連銀製造業景気指数や8月フィラデルフィア連銀製造業景気指数など、8月分の企業マインドは市場予想を下回り、マイナス圏での推移が続いたことを挙げ、「足元の景気ムードを反映するのは当然8月分の計数だ」と指摘。その上で「例えば、フィラデルフィア連銀調査で雇用項目が2009年9月以来の最低に落ち込んだことや、新規受注項目が4カ月連続でマイナスとなったことを今の金融市場が心配している様子はないが、こうした企業マインドを受けて発表される米8月雇用統計に不安は抱いてしかるべきだろう」と慎重な見方を示した。
 ユーロは対ドル、対円ともに小幅な値動きとなった。前日の海外市場では、メルケル独首相の発言で欧州中央銀行(ECB)の政策対応への期待が高まり、ユーロは堅調に推移。しかし、東京市場では目立ったフローも観測されず、方向感が出なかった。
 ユーロをめぐっては、ユーロクロスでのユーロ買いが相場を下支えしているとの見方が目立つ。「ドル買いとなっても、ユーロがそれほど下がらないのは、ユーロクロス、特にユーロオージーの巻き戻しに注目している人が結構多いことがある」(大手信託銀)という。
 メルケル独首相は16日、訪問先のカナダで、ドラギECB総裁が先に「ユーロを守るために必要なことは何でもする」との考えを示したことについて、ドラギ総裁の発言は欧州首脳がこれまでとってきたアプローチに「完全に即したもの」だったとし、支持する姿勢を示した。”

みずほコーポレートの唐鎌氏のコメントは偶々なのか日銀に近い内容で、
こちらの方がより市場寄りの視点で分析されている。
冷静な見解で概ね同意であるが、ドル円が上にオーバーシュートする可能性も
同様に否定できないと言えるだろう。
ドル円の上昇軌道は非連続的で、まだ押し戻されていないからだ。


ユーロ反落、ドルは対円で5週間ぶり高値=NY市場(asahi.com)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201208180010.html
”17日のニューヨーク外国為替市場では、薄商いのなかユーロがドルに対して値下がりした。来週以降に向けて警戒感が広がるなか、前日の上げで利食い売りが出たとみられている。
〔中略〕
 前日は、ドイツのメルケル首相が、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の債務危機への戦略に支持を表明するとともに、欧州各国は財政政策の一段の統合に向けたプロセスを加速させる必要があると発言。これを受けユーロが上昇していた。
 BNPパリバ(ニューヨーク)の為替ストラテジスト、メアリー・ニコラ氏は「前日はユーロのショートカバーが多く入ったが、この日は来週以降のイベントを控え利食い売りが出た」と指摘。ただ薄商いのなか、何か特定の材料が相場に影響したとは言いがたいと述べた。
 ユーロ/円は98.01円とほぼ横ばい。一時7月上旬以来の高値となる98.40円をつける場面もみられた。
〔中略〕
 ドルは円に対し上昇し5週間ぶり高値をつけた。8月米ミシガン大消費者信頼感指数(速報値)が改善し3カ月ぶり高水準となったことで値上がりが加速したという。
 市場では月末にジャクソンホールで予定されているバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の講演が大きなイベントリスクとして注目されている。
 また来週22日には、7月31日─8月1日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が発表される。
 ロイター調査によると、FRBが量的緩和第3弾(QE3)に踏み切るとの見方が過去1カ月に高まり、実施確率の予想中央値は60%に達しているほか、次回9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で決定されるとの見方が大勢となっている。

週末にはこの状況。この後にドル円は98.5円に達しており
まだドル円のモメンタムは残っている。

この記事にはメルケル発言やQE3に関する市場コンセンサスも
コンパクトに纏められており週が開ける前に一読されたい。

    ◇     ◇     ◇     ◇

注目銘柄、富士重工と丸紅の勢いが強い。

↓ 富士重工(infoseek)


 丸紅(東証一部 8002) 404 → 437 / 453 → 587 / 450 → 587
             542 → 608 / 494 → 577 / 540 → 577
             541 → 602 / 529 → 602 / 489 / 518

 三菱商事(東証一部 8058) 1,970 → 1,931 / 1,622 → 1,931
               1,534

 竹内製作所(JASDAQ 6432) 636

 東京建物(東証一部 8804) 298 → 312 / 277

 富士重工(東証一部 7270) 467 → 670 / 573

 ユナイテッドアローズ(東証一部 7606) 1,044 → 1,215
                     1,087 → 1,284
                     1,146 → 1,526
                     1,341 → 1,752

 マツダ(東証一部 7261)  232 / 178

 昭和シェル石油(東証一部 5002) 987 → 1059 / 966
                  716 → 723 / 688

↓ 東京建物(infoseek)上に抜けようとしている


不良債権比率、9.42%に上昇=過去最悪―スペイン金融機関(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2012081700867
”【パリ時事】スペイン中央銀行は17日、国内の金融機関が抱える6月時点の不良債権が前月比5.4%増の1643億6100万ユーロ(約16兆1400億円)に達したと発表した。融資全体に占める比率は前月の8.95%から9.42%に上昇。AFP通信によると、中銀がデータ公表を始めた1962年以降、最悪の水準となった。
 スペインでは2008年の不動産バブル崩壊後、貯蓄銀行と呼ばれる比較的小規模の金融機関を中心に不良債権が増加。中銀データによれば、6月の不良債権は前年同月比で35.1%も増加し、07年比では10倍超の水準に達している。

一方、スペイン金融機関の状況は悪化している。
ユーロの反発は弱いものにとどまらざるを得ないし、
来年、再来年迄も悪影響を及ぼす可能性が高い。
日本の不動産バブルの後遺症を思い起こせば明白である。

『会社四季報』2012年3集 夏号


    ◇     ◇     ◇     ◇

  【 いとすぎの為替ポジション 】

ドル円が力強く上昇したのでポンドロングを追加。
レバレッジが高いので状況が急変したら迷わず撤退します。

 2012/07/27 81.86 AUD/JPY Lev ×1.5
 2012/08/15 123.83 GBP/JPY Lev ×1.5

    現在 > 98.11  ユーロ/円(損益133%)← 今年の損益率
         124.84 ポンド/円
         79.55  米ドル/円

 ◎ 2011年の損益率(手数料等除外)> 138%
 ◎ 2010年の損益率(手数料等除外)> 147%
 ◎ 2008年秋~09年末の損益率(手数料等除外)> 353%

  ▼ ポジション解消済み
 2012/07/20 95.50 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/07/13 123.21 GBP/JPY Lev ×1.5
 2012/07/06 97.98 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/06/29 125.19 GBP/JPY Lev ×1.5
 2012/06/21 100.82 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/06/14 123.27 GBP/JPY Lev ×1.5
 2012/06/07 99.03 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/06/01 120.02 GBP/JPY Lev ×1.5
 2012/05/23 100.68 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/05/14 102.44 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/05/11 128.50 GBP/JPY Lev ×1.5
 2012/04/27 106.60 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/04/19 130.30 GBP/JPY Lev ×1.5
 2012/04/13 128.88 GBP/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/04/06 84.02 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/03/30 132.57 GBP/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/03/22 85.75 AUD/JPY Lev ×1.5
 2012/03/13 128.51 GBP/JPY Lev ×1.5
 2012/03/13 83.48 CAD/JPY Lev ×1.5
 2011/07/11 80.40 USD/JPY Lev ×1.5
 2012/02/17 125.76 GBP/JPY Lev ×1.5
 2012/02/10 102.33 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/02/02 81.42 AUD/JPY Lev ×1.5
 2012/01/27 101.79 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/01/25 77.71 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2012/01/20 99.72 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/12/16 77.65 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/12/28 101.49 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/12/23 79.27 AUD/JPY Lev ×1.5
 2011/12/16 101.31 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/12/09 78.70 AUD/JPY Lev ×1.5
 2011/12/03 104.55 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/12/03 77.87 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/11/25 102.89 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2011/11/15 78.22 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)

 …以下省略…


「資源国通貨は底打ちしました。
 豪中銀は政策金利を引き上げ始めており、
 豪ドルは緩やかな上昇トレンドに入っています」

豪ドルの中長期的な見通しは変わりません。72円が当面の底になりそう。

「90円から72円のレンジ圏を想定」

ユーロは株式市場の堅調とメルケル発言で上に出た。
ショート勢は顔色を変えて慌てているだろう。材料次第で買い戻しが入り易い。

ドル円は米長期金利上昇で情勢急転。どこまで上昇できるか。

※ くれぐれも投資家各位で御判断下さい。
※ このウェブログを参考とし、めでたく投資収益を得られた方は、
  収益への課税分を社会に貢献する組織・団体に寄付して下さい。
  (当ウェブログの こちらのカテゴリーも御覧下さい。)
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