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『週刊ダイヤモンド』7月27日号 -「移民の仕事」となると人手不足が加速、今日の英国は明日の日本に

2024-07-25 | 『週刊ダイヤモンド』より
今週のダイヤモンド誌は今年の1、2位を争う力作であり、
内容に詰めの甘い箇所が散見されるものの、それを上回る
チャレンジングなメイン特集で高く評価したい。

官僚にとって自民党がダントツのパワハラ政党であり、
立憲民主がそれに迫るものの自民党の悪質さには及ばないことが分かる。
(保守メディアがこの件で野党批判ばかりなのは矢張り情報操作だった訳だ)
自民党が長谷川岳に厳しい処分を行わないのは、体質が似ているからだろう。
維新も鈴木宗男と関わりを持ってしまった大失策をよくよく反省すべきだ。

ただ同時に公務員側の限界も示されているものであり、
河野大臣が毀誉褒貶あり賛否両論あるのは甘過ぎる評価だ。
一連のデジタル化での不始末・不手際は河野大臣の責任が最も大きく、
しかもお粗末な強弁の数々はそれだけで「次の首相ランキング」を悪化させた。
(はっきり言って馬脚を現した訳で、まさに自業自得である)

これは地方行政でも同様で、え?この人物が?と言いたくなる
碌に業績のない自治体の長が高い評価を得ているし、
高齢化で槍玉に挙げられている某県の長が評価高いとなると
保守退嬰で問題先送りの組織文化・体質を疑わざるを得ない。


ともあれ、パワハラ関連で気になるのは新潟県である。
他県よりもこれだけ悪い情報が出ているのは尋常ではない。
志ある弁護士事務所は新潟県の労組に連絡を取り、悪質事例は
須く訴訟や公益通報を断行し元凶を厳しく罰すべきである。

また、石川県もランキングが宜しくない。自民派閥系の
新しい首長になって大丈夫かなと思っていたが案の定である。
何か大きな問題が隠れている可能性があろう。


尚、公務の給与に関しては安定性と高所得はトレードオフであり
安倍・菅の大失敗によるゼロ成長では公務の方々の給料も低迷するしかない。
そもそも日本経済低迷をもたらした自民党に投票するのが間違いであるし、
公務であれば北欧のように女性就業を促進する制度に変えて
世帯所得を増やす方策を選ぶ以外にあり得ないのだが。。

育休取ったら手取り20万でどうやって生活すればと愚痴る地方公務員は
とんでもない勘違いをしており、仏や北欧並みの高負担であれば
余裕で生活できるのだから基本的なリテラシーすら欠けている訳で
それ以下の手取りで生活する多くの非正規労働女性を見下す差別主義者である。

『週刊ダイヤモンド』2024年7/27号 (公務員の逆襲)


エントリーのサブタイトルは池上氏の連載から。
矢張り佐藤氏より池上氏の方が的確で有益な内容である。

池上氏はブレグジットの悪影響で人手不足に陥っている英国の窮状を綴り、
ひとたび移民の仕事と認識されると英国人が避ける様になると報告している。
これは実は労働経済学の実証研究でも指摘されている事実で、
単純労働移民を受け入れると受け入れ分野の仕事に就く労働者が減り、
長期失業と社会保障依存が増えることが報告されている。

大量に単純労働移民を事実上受け入れている日本にとって他人事ではない。
「今日の英国は明日の日本」、しかも出生率は日本の方が低いから
英国よりも日本の方がより悪影響が大きくなると警告しておく。

    ◇     ◇     ◇     ◇

東洋経済のサプリ特集はまだまだ深掘りして欲しいところ。
「見せ方上手のサントリー」「ズルする企業がトクをする」は的確だが
様々な情報を総合すると、特にサプリと機能性表示は
健康改善効果が怪しいか若しくは僅かであるにも関わらず
利幅がかなり大きい。(だから小林製薬の問題が大きくなった訳で)
構造的に問題が起き易い分野だと確信している。
他誌でも良いのでより鋭い取材と今後の追及に期待したい。

『週刊東洋経済』2024年7/27号 (機能性表示食品、トクホ、サプリのウソ・ホント)


佐藤優氏の連載はバルト三国の続き。
これはこれで貴重な回想録で、
珍しく個人的見解の突然の挿入と
読者への刷り込み紛いの内容がなかった。
今後もこの調子で進めてくれれば良いのだが、
これまでの「実績」から言えばこれも長く続かないのだろうよ。。

とこりで今週、ロシアの出生率が低下して日本並みになり、
ロシア大統領府が珍しく率直に危機感あるコメントを行った。
プーチンの判断ミスと粗雑な戦争指導で大勢のロシア人が亡くなり、
多くの若者が国外へ脱出している訳だから更に事態は悪化する筈だ。
かつて氏はロシアには内部に問題がないかのように分析していたが、
事実と照らし合わせると矢張り正確さに欠けていたと言えよう。

    ◇     ◇     ◇     ◇

エコノミストは宇宙ビジネス特集は案の定、アストロスケールが取り上げられた。
期待したくなる分野ではあるが矢張りニッチ狙いになってしまうようだ。
特集に少し出ている地熱発電のように期待ほど進まない、ということにならないよう願いたい。


そうそう、巻末に高付加価値の観光事業を展開する
ベンチャー「羅針盤」社長へのインタビューがあり、これは良い。
富裕層向けコンテンツはまだまだで単価は上げなければならないが
新規参入とも競って日本の魅力を高めて欲しいものである。
欧米の方が一人当たりGDPも成長率も日本より上回るのだから
日本の地方にとって高付加価値の観光業は今後ますます重要になるしかない。

『週刊エコノミスト』2024年7/30号【特集:宇宙 ビジネス新時代】


市岡繁男氏の連載は今週も重要。コロナ禍において
トランプがバラ撒いた給付だが、米家計貯蓄の形で
残っていたその資金が今年3月にその余剰が尽きて
遂にマイナスに陥ったとか。。

米国の病弊である過剰消費の負の側面がまたしても示された。
そうなるといつもながらの「米国債増発を日本が消化する」形で
協力な円高要因になることを想定すべきと個人的には思う。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週はダイヤモンドに注目、メイン特集の「「駆け込み寺」 UR賃貸物件」というのも興味深いが。。

▽ 「「出生率1.20」8年連続の低下 既婚者の給付増額中心では限界」が最も重要

『週刊ダイヤモンド』 2024年8/3号 (自分と親の「終の住み家」)


▽ 東洋経済の特集は事例が乏しそう、編集部OBの成功例でも紹介して説得力を高めないと。。

『週刊東洋経済』2024/8/3号 (40〜50代のための副業・開業のススメ)


▽ 「脱東京」を勧めるエコノミスト老後特集、生活費が高いところもあるぞ。。

『週刊エコノミスト』2024年8/6号【特集:足りる?足りない?老後資金】

エコノミスト・リポートは「蔓延する「株主至上主義」 従業員軽視は付加価値生まず」と。
まさにアベノミクスが失敗した理由の一端がここにある。
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