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みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

『週刊東洋経済』5月17日合併号 - 日本女性の出身大学は、本人ではなく配偶者の所得に影響する!

2025-05-15 | 『週刊 東洋経済』より
合併号の東洋経済は半導体特集、
勿論のこと東洋経済が何度も派手な特集を組んで
株式投資の観点で紹介してきたのに株価が軟調である点に触れていない。
ただ慎重になっていることは隠し切れず、可もなく不可もなくという印象。
「半導体異変と言いつつ「日本株 トランプ関税に負けない半導体銘柄」と懲りずに載せてしまう」
と書いた通りの内容であろう。


エントリーのサブタイトルは80頁より、
九大院の浦川教授の寄稿である。

「出身大学と収入の関係 男女で異なる高所得の経路」と題して
出身大学のランクと賃金プレミアムの相関を分析しているが
男性は高ランク大学出身であることで賃金プレミアムが大きくなり
文科省のグローバル30に基づいて世界トップ100に入り得る大学は
一般の大学より34%、偏差値上位18大学は16%のプレミアムとのこと。

驚くのは女性の場合、出身大学は自身の賃金プレミアムより
配偶者の就労所得との相関が強い
(!)という衝撃の研究結果である。
(高ランク大学は一般大学より22%ものプレミアムだから、同類婚・上方婚への選好要因だろう)
しかも、高ランク大学出身の女性の賃金プレミアムの相対的な低さは
結婚・出産・育児が主因ではない
とか。執筆者は時間的コミットメントや
キャリアトラックのせいと推測しているが、より本質的には
学部や専攻の選択にジェンダー差が大きく、職業・職種選択でも
ジェンダーバイアスが大きいからとするのが妥当であろう。

『週刊東洋経済』2025年5/10-17合併号 (半導体 異変)


佐藤優氏の連載は、ソ連ではKGBが全て監視していたという話。
氏としては次の展開に繋げるための逸話なのだろうが、
今もジャーナリストや政府批判者を次々と暗殺するロシア政治の体質は
旧ソ連と何ら変わらないと確信させる内容と言えるだろう。


ところで氏は、AERAでは朝日新聞を強く批判して
プーチンに批判的な記事の文言をプロパガンダ(政治宣伝)と決めつけている。
(氏自身が連載で記しているKGBの論理とよく似ている。。)
氏はその論拠としてミンスク合意とNATOへの不信を挙げているが
それはキーウ侵攻やウクライナ民間人への攻撃を何ら正当化しない。
つまり氏は露骨なロシアの代弁を行っただけの話である。
朝日新聞をプロパガンダとする氏の批判そのものがプロパガンダであり
プーチンの侵略戦争とロシアの戦争犯罪を擁護する悪質なすり替えである。

もしプーチンが東部二州のロシア系住民の保護だけを唱えて
限定的な軍事介入を行っていたら、支持率の低下したゼレンスキー政権を
自壊させる方針を採っていたら、欧米ともこれほど敵対的にならなかったし
プーチンが愚かな長期戦の泥沼に陥ることもなかったのだ。
いずれ氏もプーチン同様、失態を隠し切れなくなることであろう。

    ◇     ◇     ◇     ◇

そうそう、先週取り上げたエコノミストだが
サブ特集でいま大問題のコメ価格高騰の件もあったので
それについても触れておきたい。

『週刊エコノミスト』2025年5/13・20合併号


エコノミストにしては鋭さに欠ける特集という印象で、
特にフードロスへの拘りの強い井手氏は人選ミスだろう。
外食におけるフードロスが問題なのではなくて、
外食業界が高値でも必死にコメを確保しようとするのが
コメの品薄と価格上昇の一因になっているのが問題なのだ。
氏だけでなく冷静なマクロの市況分析が特集に入ってなかったな。。

今回のコメ価格高騰は明らかな「人災」であり
ロシアのウクライナ侵攻で小麦食から国産米へのシフトが生じ、
しかし生産者側は生産コスト上昇の直撃を受けて高齢の稲作農家が
次々とコメ生産から撤退することで需給が崩れていたのだ。
それに猛暑による不作とインバウンド消費が重なった。
輸入物価インフレに完全に無策の政府・農水省・JAが「戦犯」であり
23年の段階で所得補償か生産コストの補填を何も行わなかったから
コメ品薄と価格高騰は必然の結果だった
と言える。
政府や農水省がまだ緊急の増産促進策を出していないのも愚かしいことだが
低所得層や高齢層には海外からの大量輸入で店頭価格を下げるしかなくなった。
自民党政権のコロナ対策と同じ後手後手であり、典型的な失政と言えるだろう。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週は東洋経済に注目、いずれもトランプ関税特集だが東洋経済の方が企業・セクター別になっている。

▽ とはいえ既にトランプ関税ショック前に日米が回復した今、かなり間の悪い特集だ

『週刊東洋経済』2025年5/24号 (トランプ関税大予測)


▽ ダイヤモンドは「融資企業を『倒産』させた金融機関ランキング」というのが興味深い

『DiamondWEEKLY』2025年5/24号 (トランプ関税地獄)


▽ エコノミスト合併号は中国企業特集、BYDの対日戦略は興味あるがトランプ関税の影響を見るには時期尚早では

『週刊エコノミスト』2025年5月27日・6月3日合併号

レポート「EUの自動車廃棄規則 急浮上した炭素繊維の規制案」はタイムリーで流石だ!
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『週刊東洋経済』5月3日合併号 - 若年無業率はいま就職氷河期より高い、不登校は若年無業への道か

2025-05-01 | 『週刊 東洋経済』より
今週の東洋経済合併はホテル特集。
「ホテル特集が得意なダイヤモンドに対抗して頑張って作っている。
 いつも通り星野リゾートは流石、と思わせる市場見通しと事業展開である」

と以前、書いた通りの内容ではないか。

ランキングに天空の森やブセナテラスが登場しているのも
さもありなん、というところで日本経済にとっても望ましいことだ。

星野リゾートの星野氏は今後のインバウンド地方誘客に山小屋が必要と語っていて
全く以って同感である。帝国ホテル上高地のような立地の施設が地方にもっと増えるべきだ。

国内勢としては他はカンデオの話が興味深かった。
アパのようなつまらないホテルばかり増えてはいけない、多様性が重要である。
今回の特集の主旨とは少し違うが霞ヶ関キャピタルの FAVの記事なども望みたい。
(恐らくダイヤモンド誌で近く特集が組まれるだろう)


エントリーのサブタイトルは巻頭コラム、
慶應経済の太田教授による「新卒採用好調の裏で若年無業者が増加」より。
当ウェブログは以前より若年労働者の二極化、質の低下を懸念してきたが案の定だ。
コロナ禍の非常事態を除くと、現在は若年無業者の増加が鮮明で
あの2002年の64万人に迫る水準になっていると云う。
若年無業率に至っては2.5%でコロナ禍の水準からの回復が鈍く
太田教授によればコロナ禍を除き過去30年で最悪水準とのことだ。
重要なのは不登校との相関性が高く不登校経験者の若年無業率は
一般の4倍近くに達する(37.3%)
という統計値である。

これはデジタルデバイスやオンライン教育の普及も影響を与えているのではないか。
すぐにでも詳細な調査研究と有効策の割り出しが必要である。

『週刊東洋経済』2025年4/26・5/3合併号 (ホテル 高級化大戦)


佐藤優氏の連載は矢張り、読者に「ソ連は思想戦に負けた」との刷り込みを図る内容だった。
もちろん単なる主観であり何ら根拠のない主張である。
氏は平然と根拠なく日本やイギリスの大学よりロシアの大学教育の質が高いと書く人物だから
(日本の大学教育ですら、どこが、なぜかを明示させるのに氏の学んだ神学部はそうではないらしい)
真に受ける必要はなかろうが、とにかく正確さや信頼性においてブレが大きいのは困ったものだ。
KGBからソ連に敵対しない人物と見られていたと自ら認めているので
本来なら自らのバイアスを自覚し相対化すべきだと思うのだが。。
また、ソ連では人脈を築く能力に着目されていたそうで
ヒューミント依存であり情勢分析が不得手であっても何ら不思議ではない。

因みに氏はAERAでは広島が原爆の日にロシアを招くよう改めたことに
外務省が横槍を入れてきたとし朝日新聞を称賛するように見せかけて外務省を批判している。
しかし一度はロシア・ベラルーシ両国を招待しなかった広島がメッセージを伝えたとの解釈も可能であり
単純に是非を評価できる問題ではない。氏のロシア擁護の通弊の一環とも取れるであろう。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週はダイヤモンドに注目、「日本市場に「黄金期」到来」とカーライル日本代表は言うが「日本経済の黄金期」では全くない

▽ 「PEファンドがIPOした企業の株価に明暗くっきり」とある、株騰落率ワーストランキングは必見

『DiamondWEEKLY』2025年5/10・17合併号 (日本企業を爆買いする プライベートエクイティファンドの正体)


▽ 半導体異変と言いつつ「日本株 トランプ関税に負けない半導体銘柄」と懲りずに載せてしまう東洋経済

『週刊東洋経済』 2025年5/10-17合併号 (半導体 異変)


▽ エコノミストは不動産特集、「中国に見切り」をつけた中国マネーによる悪質バブルなのは明白である

『週刊エコノミスト』2025年5/13・20合併号

エコノミスト・リポートはいま問題の米価高騰、「高騰の主因は供給不足」だそうだが有効策があるかどうか。
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『週刊東洋経済』4月5日号 - 日本の若年層の劣化が鮮明、巨額の公的債務を過小評価する傾向が強い

2025-04-02 | 『週刊 東洋経済』より
今週の東洋経済は特集「手取りを増やす」だが小技ばかり。
「手取りは約20年で64万円減!」とあるが半分以上はアベノミクスの害悪である
と先週書いたが、現下の日本の貧困化は明らかに政策の失敗である。
確かに昨今の米価の急騰やコーヒー価格上昇等のインフレは異常だが、
安倍政権が暗愚な異次元緩和を開始ししかもダラダラ続けたことが
現下のスタグフレーションをもたらしたことは忘れてはならない。

たかまつによる年金議論もレヴェルがかなり低く、炎上も因果応報だろう。
カナダの厳しいクローバックやスウェーデンの自動財政調整くらいは
勉強してから喋って欲しいものである。


エントリーのサブタイトルは80頁より。
一橋大院の笛木准教授による寄稿であり、
世代が若いほど政府債務残高を過小評価し、
財政再建を支持しない傾向が強いと云う。
更に深刻なのは若年男性で、政府債務の正確な情報を得ても
女性に比べてより反応が鈍いとのことだ。(やれやれ)
国民民主のようなポピュリズム政党に釣られる訳だ、これでは!

『週刊東洋経済』 2025年4/5号 ([最新保存版]手取りを増やす 税・社会保険対策ガイド)


佐藤優氏の連載は宗教の話から政治の話に戻ってきた。
何でもプーチンの国民への呼びかけがスターリンに近いとのことで
そうなると死後に批判されその悪の行状が暴かれる日も近いだろう。
(ナチスへの防衛戦だったスターリンと違い、プーチンは侵略者だから尚更だ)

しかも氏はAERAでは宗教教育でカルトを防げるようなことも書いている。
やれやれ、旧統一教会の被害を教育で防げるとでも言うのか。

    ◇     ◇     ◇     ◇

ダイヤモンドは編集部のヒット特集である農業特集、
特集だから続けざるを得ないダイヤモンド農業特集、失敗例も取り上げようよ。。
と先週書いた通りであろう。米価高騰の失政と気候変動による農家への打撃に殆ど言及なし。
ねぎびと等の新興勢力や新手のデジタルツールの話も結構だが
当ウェブログが前々から指摘しているように農業経営の巧拙と日本経済の成長は無関係だ。
農業儲かって日本経済低迷、というのも大いにあり得るという認識が必要である。

『週刊ダイヤモンド』2025年4/5号 (儲かる農業2025)


今週のダイヤモンドで最も評価できないのは佐藤優氏の連載、
米ロが組んでウクライナと欧州が敗北という自説に固執したまま。
日経新聞はトランプがロシアマネーから救われたと報じ、
トランプの対ロシア姿勢が米世論の反発を受けている事実を
読売や時事通信が伝えている。自分に都合の良い報道しか取り上げない
氏の論調は明らかなロシア寄りであり冷静な分析では全くない。
産経は対照的にロシアメディアを引用してロシア経済の苦境を伝えている。
結果的に、ヒューミントへの依存度が高い氏が限界を自ら示したと言えよう。

▽ 分析が春名氏の著書に数段劣ってしまうのも道理である

『世界を変えたスパイたち ソ連崩壊とプーチン報復の真相』(春名幹男,朝日新聞出版)


    ◇     ◇     ◇     ◇

エコノミスト「世界経済入門」は悲しくも見事な逆指標になってしまった。
「「トランプ関税への警戒は後退」と、天才的な逆指標となりつつあるエコノミスト」と先週書いた通りに。。)
今回の大暴落で大恥をかいたエコノミストが何名もいるので
是非メディア人諸氏はすかさず取材して何故、裏目に出たか
きちんと問い質して欲しいものである。

『週刊エコノミスト』2025年4/8号【特集:2025世界経済入門】


矢張り、唯一と言って良いほど慧眼だったのは市岡繁男氏だけ。
氏は、トランプによる貿易赤字・財政赤字の解消策は
本質的に株安要因だとはっきり言い切っている。
しかも氏は、次にトランプが考えるのは量的緩和復活とも喝破しており
(全く以て同感である)東証にとっては暴落の跡のじり貧となりそうだ!

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週はダイヤモンドに注目、サブスクになり誌名が変更されたが特集には期待できる。

▽ 俊敏な特集「暴君トランプ大迷惑」もタイムリーである

『DiamodWEEKLY』 2025年4/12号 (ホンダ・日産「復縁」の条件/日本製鉄の蹉跌/暴君トランプ大迷惑)


▽ 東洋経済は大阪万博ヨイショ特集、どう見ても愛知の地球博に負けていると思うのだが。。

『週刊東洋経済』2025年4/12号 (万博、IR、再開発... 関西が熱い)


▽ エコノミストはエネルギー特集、原発ではなく「伸びる天然ガス」としているのは的確だ

『週刊エコノミスト』2025年4/15号【特集:トランプショック 化石燃料の逆襲】

日本の洋上風力は、トランプ関税ショックによって円高と資源価格安が生じるから復活するだろうに。
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『週刊東洋経済』1月25日号 - 保険業界はスパイと情報漏洩が日常か、預金者リストの持ち出しも

2025-01-23 | 『週刊 東洋経済』より
東洋経済の保険特集は予想よりも良かった。
業界の宿弊がこれほど酷いとは知らず、
とにかくコンプラ無視の悪質行為の数々が悪質だ。

特集中の座談会にかなり詳細に記されているが
出向者が銀行の預金者リストを本社に送るとか
他社をスパイするかとか凄まじい話が続出する。
(エントリーのサブタイトルはこちらから)

米国の保険業界が政界と癒着しているのは有名だが、
日本も規模が小さいだけで大差ないのかもしれない。


因みにマーケット関連では巻頭、ニデックによる牧野フライスのTOBの記事も良い。
技術力が高いものの成長性に課題のあった牧野フライスの企業文化がニデックとかなり違うが
ニデックの影響を受けて大きく化ける可能性もあるのではないか。

『週刊東洋経済』2025/1/25号 (保険 異常事態)


他、興味深いのは新刊紹介のコーナーで、
イスラエル発の話題本に刺激を受けて日本で出版された
『母親になって後悔してる、といえたなら』だった。

『母親になって後悔してる、といえたなら―語りはじめた日本の女性たち―』


母親と言っても千差万別なのでこうした本音は一定数あるだろう、
そう思っていたが、執筆したNHK記者のコメントが日本特有だ。
自分で決断して子を持ったことで追い詰められたり負の感情を持つことが
あたかも社会や男性から強いられたかのように捉えるのが日本的である。
自分達も自らの母親の人生を費やして自分が育てられたことを自覚せず
「社会が求める母親像」「母親に子どもの全責任を負わせようとする風潮」
とひたすら被害者意識が強固なのは理解できない。

もし父親が『父親になって後悔している』『結婚して後悔している』と
堂々と言い始めたらこの著者二人も断じて許さない筈だ。
そうした無意識の非対称性を当然視するのが日本的なジェンダーバイアスである。

挙句の果ては高橋記者が「母親のワンオペ育児は国際的に特異」と断じているが
これは歴史的に完全に間違っている。専業主婦化が進んだのは高度成長期であり
それ以前の日本の伝統は母親も働かされて子はイエで育てる形態だった。
バブル期には「家付き、カー(自家用車)付き、ババ(義母)抜き」という
失礼な言葉も生まれ大家族から離脱して自由を得、核家族化が進んだのだ。
核家族で共稼ぎなら、中国の上海・香港のように家事育児を安く外注するか
仏や北欧のような重税高負担で多くの女性がケアサービスを仕事とするしかない。
多忙で高所得な夫と結婚して仕事も育児も、という高学歴女性の願望は根本的に無理なのだ。
非大卒女性はそのような階級的な悩みはなく「夫の稼ぎが少ないから働く」が多数派だ。
国内の同性にすら共感されていないという現実すら理解していないのではないか。

    ◇     ◇     ◇     ◇

ダイヤモンドの特集も悪くないが、不確定要素が多い。
対中依存度ランキングは重要度が高いが、関税の件は
トランプのことだから脅しとディールに矮小化されて
警戒した割にインパクトが小さくなる可能性があろう。


最新の研究成果として23頁が良い。
東大院の川口教授が悪名高い裁量労働制の実証研究を行い
制度の適用で労働時間が長くなることを確認したという。
(矢張り、使用者側や導入賛成派はウソをついていたのだ!)
但し、年収も平均8%弱は上昇することも判明し
労働者の健康状態と職務満足度に関しては
業務の決定権が高ければ両方とも改善し、
職務の決定権が低ければ両方とも悪化する
という
言われてみれば至極当然の結論が出ており非常に参考になる。
裁量労働制は規制しないと労働者の健康を悪化させるという
前々から懸念されていた通りの教訓となった訳だ。

『週刊ダイヤモンド』 2025年1/25号 (ホンダ・日産の命運)


今週のダイヤモンドで最も宜しくないのは佐藤優氏の連載。
次世代リーダーは寧ろ反面教師とするのではないか。
要旨は氏が以前から書いていた「シリアの破綻国家化」説の繰り返しで
リビアの二の舞になるという説だが、広大な後背地のあるリビアと
周辺を大国・強国に囲まれているシリアでは状況が全く違う。
(アラブの春以降のリビアとエジプトの違いを分析していないのも失策)
ロシアの影響力が低下し、トルコの影響力が強まるのは確実で
トルコはクルド勢力を牽制するため介入を強める筈だ。
氏は国内紙を批判するなら具体例と根拠を挙げるべきだし、
産経のようにシリア国内の混乱を懸念している新聞もあるが完全無視している。

    ◇     ◇     ◇     ◇

エコノミストは恒例の税務調査特集。
制度変更に関しては既出のものが多かったが
36頁のコラムが大変興味深い内容だった。
「税務調査はロシアンルーレットのようなもの」という名言があるし
執筆者のSNSを調べ交際費が平均より高過ぎると追及してきた
税務職員のエピソードは貴重である。

2023年度の申告漏れ所得ランキングも載っていて
1位が経営コンサルで2位がホスト・ホステスというのは予想通り、
3位にコンテンツ配信、5位がブリーダーなのは「業界」の体質だろう。
他、ワースト10に太陽光発電と内科医とスナックも並んでいるが
この三業種はもしかしたら共通点があるのかも。(口八丁で集客、とか)

『週刊エコノミスト』2025年1月28日号【特集 税務調査&相続税対策】


市岡繁男氏のコラムはここ最近で最重要。
「逆イールド解消とカネ余り相場の終焉」と題して
長短金利逆転が解消された今がいかに危うい状況か、
過去のデータを踏まえて警鐘を発している。
今のNYは指標から言えば確かに割高だが
かつての東証のバブル崩壊直前の状況ほどではない。
警戒を怠らず監視しておく必要はあろう。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週は東洋経済に注目、ホンダ・日産の統合特集だがやや後出しなので充実内容を期待したい

▽ とはいえサブのトランプ政権特集の方がより重要でより警戒すべきなのだろう

『週刊東洋経済』2025/2/1号 (自動車 大再編時代)


▽ 医療機器業界でテルモが躍進しているという東洋経済特集、複合機メーカも参入して競争激化

『週刊ダイヤモンド』 2025年2/1号 (医療機器・化学・医薬品)


▽ エコノミストは幾たびかの半導体特集、当面はエヌヴィディアの天下のような気も

『週刊エコノミスト』2025年2月4日号【特集:半導体3.0】

面白いところではマダコの養殖についてのレポートがある。
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『週刊東洋経済』12月14日号-氷河期・リーマン震災世代の所得低下が鮮明、バブル以前世代に課税すべき

2024-12-12 | 『週刊 東洋経済』より
今週の東洋経済は逆指標の気配濃厚な内容。
バフェット指数から見て澤上氏の見方が妥当と考えるべきだろう。
(それでもさわかみのキャッシュ比率が12%しかないのに驚き)

そして大変興味深いのが特集冒頭のグラフで、2012年以降は
日本企業の利益が米国企業以上に伸びている
ことが分かる。
その間、経済成長率も日本国民の実質賃金も低迷し続けたから、
つまりアベノミクスは日本国民を貧しくして日本企業を儲けさせた
最低の腐敗・利益誘導政策であったと数値においても証明された
訳だ。
(因に、日本企業全体の売上は低迷しているから矢張り円安要因が大きい)

▽ 猶、エコノミストでは市岡繁男氏がいま売りサイン点灯中としている

『週刊エコノミスト』2024年12/10・17合併号【特集:2025年に上がる株】


エントリーのサブタイトルは78頁より。
「氷河期世代をどう救うか? 現行制度では行き詰まる」
と題した東大の近藤絢子・准教授の優れた分析である。
(当ウェブログでもその新刊を紹介したことあり、怜悧な実証研究で要注目)

就職氷河期以降、特にバブル世代と氷河期世代後期(99~04卒)の
所得格差がかなり大きく、就業率や正規雇用率は改善しても
年収の平均値低下は顕著で世代内格差も拡大している。
更に、ニート率は世代を追うごとに悪化する一方で、
執筆者は生活保護受給の増加と財政負担増大を示唆している。
また、リーマン震災世代(10~13年卒)へは就業支援が重要としている。

全く以てその通りで、今すぐバブル就職した世代の退職金に課税して
積極的労働市場政策に移転しなければ大変な事態になろう。
愚図愚図して無策のままだと生活保護受給以外に道がなくなる。
原資は今後、減ってゆくのだから急がねばならない。

『週刊東洋経済』2024年12/14号 (株の道場 新NISA2年目も伸びる株)


佐藤優氏の連載は過去の回想にしておけば良いものを、
脱線が続いている。(読者からの不評を受けてからもしれない)
ただついうっかり、プーチンにとってロシアを強くするのは善、
などと口を滑らせてしまったため、ロシア軍に第二次世界大戦以降
において史上最悪の犠牲を生んだプーチンの判断ミスこそが
ロシアにとって最大の悪である現実が露呈してしまうだろう。
(これは数値において歴然であり、後世の歴史に残る大失敗である)

    ◇     ◇     ◇     ◇

ダイヤモンドの決算特集はいま一歩か。
みずほの件はまあその通りだろうというところだが
同業種の半導体関連やインバウンド関連でも差が出る理由とか、
まだまだ工夫ができたのではないかと思われるのだが。。


良記事としては21頁のコラム。
「「年収の壁」打破に向けて供給力強化の視点が不可欠」
と題したみずほ証券の小林氏の執筆である。
ただ氏は世論の反発を恐れているのかかなり婉曲に書いている。

要するに、経済効果を考えると単なる減税ではなく
労働供給増の方が重要という至極当然の議論で、
ただそうなるとB層有権者が嫌がっている
社会保険料の負担増の壁と第三号の問題が見えてくる。
大衆迎合のバラ撒き国民民主がB層に強く支持されている現状、
執筆者はSNSで槍玉に上げられるのを警戒しているのだろう。

『週刊ダイヤモンド』 2024年12/14号 (最新決算 勝ち組&負け組)


今週号で最も宜しくないのは佐藤優氏の連載、
今まで北から弾薬も兵士も送られないと言ってきた氏だが、
修正も訂正もなくやり過ごそうとしているようだ。。

しかも今週の内容たるや、北側のメリットとして
実戦経験を積んで米側の武器のコピーが可能にと
他の専門家や或いは読売新聞あたりが既に報じている内容、
情報ソースも記載しないという悲しい状況で、
トランプ大統領再選が決まってからロシアの継戦能力は高いと
言い始める惨状である。。(だったら何故、北から武器弾薬を貰ったのか)

寧ろロシアの本質的問題は継戦能力が高いせいで無理な戦争を続け得ることで、
ロマノフ朝もソ連もそれが一因となって滅んだというのが史実である。

クルクスで北の兵士は捕虜を取らずウクライナ部隊を殲滅すると
称する氏だが、攻撃側の損害の方が多いというのが軍事のイロハである。
練度の低い北の兵士はクルスクで大損害を受けること必至であり
いずれその惨状は西側のメディアに漏れることであろう。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週は東洋経済に注目、特集後半の日銀関連とFRB「トランプ復活で利下げ緩慢も」が重要!

▽ 確度が最も高いのはゴールド「25年には最高値3000ドルへ」かもしれない

『週刊東洋経済』2024年12/21号 (今さら聞けない金利の話)


▽ ダイヤモンドは恒例の銀行特集、熊本はバブルだそうだが「本業衰退度」ランキングがある。。

『週刊ダイヤモンド』 2024年12/21号 (銀行&信金・信組)


▽ エコノミスト恒例の日本経済特集、実質賃金「プラス定着は25年夏以降か」だそうだが為替や日銀次第では

『週刊エコノミスト』2024年12/24号【特集:日本経済総予測2025】

「産業競争力低下で実質円安に」という見解も眉唾、FRBの絶大な力を直視すべきだろう。
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