クラシック 名盤探訪

クラシックの名盤紹介・おすすめ散策コース等、趣味の発信の場です。

とっておきの名盤 その6  J.S.バッハ マタイ受難曲

2006年07月29日 | とっておきの名盤「声楽曲」
J.S.バッハの最高傑作とされる「マタイ受難曲」だが、名演奏とされるK.リヒター指揮のアルヒーヴ盤に何度挑戦しても、その厳しい演奏の前について行くことができなかった。
このK.ミュンヒンガー指揮のCDは、輸入盤で廉価だったので何気なく購入し聴き始めたのだが、そのなんともいえない暖かい癒しの演奏にぐっと引き込まれ、最後まで取り付かれた様に聴いてしまった程である。
イエスの受難の場面、この曲中にちりばめられたコーラルは、何度聴いても本当に素晴らしい。
この名曲のべスト・スリーは
・K.ミュンヒンガー指揮、シュトットガルト室内管弦楽団 <DECCA>
・R.マウエルスベルガー指揮、ライプツィッヒゲバントハウス管弦楽団<BerlinClassic>
・なし

日本人の忘れ物 - 五木寛之

2006年07月29日 | 読書中
嬉しい事に、五木寛之の講演を聞くことができた。
著名な作家だけに、大きな会場は満席の状態であった。
タイトルは「日本人の忘れ物」。
毎日、TVや新聞等で報じられる現代日本が抱えるいじめ・親と子の離反問題、そしてそれに伴う死との接点。
過去には無かったこれほど深刻な状態が、何故現在起きているのか、どうすれば良いのか。
この重い問題について、「日本人にたしかに過去にはあった貴重な心の忘れ物」があるというのが氏の主張だったように思う。
このことについて、氏は次の言葉を引用された。
「萎える」、「暗愁」、韓国でいう「恨(ハン)」である。
人々はマイナス志向は悪である、良くない事だと心にステンレスのカバーをかけて悲しいこと、辛いことをはねつけようとする。
これは緊張のあまり、いつか耐え切れなくなって心を破裂させてしまう。
そうではなく、素直に涙を流す、「ハァー」と大きなため息をつく、これが大切なのだと氏は主張する。
「萎える」の意味について、氏は、柳の枝が重い雪を受けながらじっと耐え、そしてしなやかに受け流すというたとえを説明された。
昔の日本人にはそれがあったし、「暗愁」という言葉は戦後、死語になってしまった。
ありのままに悲しみや辛いことを受け入れ「萎える」こと、「暗愁」の想いを持つこと、それが「恨(ハン)」という心の状態である。
そういう心の状態が体や心に悪いことではなくむしろ非常に良いのだということが、精神学上で過去に立証されていると氏は言う。
身の回りの悲しみや辛いことに「萎える」こと、そして「恨(ハン」心の状態を持つことこそ「日本人の忘れ物」なのだという氏の言葉に、会場に来ていた聴衆は心から共感を覚えていたと思う。
貴重な時間を持つことができ感謝の気持ちで会場を後にした。

とっておきの名盤 その5 マーラー 交響曲第9番ニ長調

2006年07月28日 | とっておきの名盤「交響曲」
この曲は本当に良い曲なのだけれども長いこともあり、聴くときは好きな第1楽章と第4楽章のみという変則的な聴き方をしている。
演奏は、ジュリーニ指揮のこの盤が素晴らしい。
イタリアの名指揮者だけあって世紀末に活躍したマーラーの厭世的な旋律を、あっと思わせるような美しい歌に仕上げている。
歌、歌、歌で30分近くの楽章があっという間に終わってしまう。
何ともいえない気持ちである。
恒例のベスト・スリーを挙げる。
・カルロ・マリア・ジュリーニ指揮、シカゴ交響楽団 <Grammophon>
・ジョン・バルビローリ指揮、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団 <EMI>
・レナード・バーンステイン指揮、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団 <Grammophon>
番外編:録音(1938年)は古いが、ナチに追われウイーンを去る直前に、積年の思いで演奏したこのライヴ録音は特別。
・ブルーノ・ワルター指揮、ウイーンフィルハーモニー管弦楽団 <EMI>

新宿東口から、護国寺、雑司が谷霊園、鬼子母神堂へ

2006年07月27日 | ウォーキング
今日のコース満足度★★★★
<出発点(新宿東口駅)
新宿区役所前にある「平和の泉」が印象的。
歌舞伎町先にあるコーリアタウンの料理店「鐘路本家」(ジョンノボンガ)で昼食をとる。本場の石焼ビビンバはおいしかった。


護国寺までは地下鉄有楽町線を利用する。
天和元年(1681)5代将軍綱吉の生母・桂昌院の発願により創建された立派な造りの寺である。
本堂内の貴重な仏像が無料で開放されていて、真近で見ることがでる。


雑司が谷霊園には小泉八雲・竹久夢二・泉鏡花・永井荷風等、多数の文化人のお墓がある。
夏目漱石の墓碑に目礼をする。


雑司が谷鬼子母神へお参りする。

樹齢600年と伝えられる大イチョウがすばらしい。


昔懐かしいチンチン電車、都電荒川線に乗り帰途につく。

とっておきの名盤 その4 - モーツアルト 「ピアノソナタ全集」

2006年07月25日 | とっておきの名盤「器楽曲」
私が好きなモーツアルトの曲は、何故か声楽曲とピアノ曲に集中している。
モーツアルトのピアノ曲は全て好きだが、演奏はアラウのものでないとすぐ飽きが来てしまう。
このアラウ晩年のCDは、滋味にあふれた何度聴いても飽きの来ない演奏で、聴くたびに心を洗われる思いがする。
仕事で心身とも疲れた時など、是非一聴をお勧めしたいCDです。
最も惹かれるCDはアラウの演奏ですが、あえてベスト・スリーを挙げると、
・クラウディオ.アラウ(1977~1988録音)<Philips>
・リリー.クラウス(シャルラン1956録音)<EMI>
・ダニエル.バレンボイム(1984年録音)<EMI>
番外としてワルター.クリーン<VOX>
一枚ものではイーヴォ・ポゴレリチ<Grammophon>

雑歌

2006年07月25日 | 和歌(いにしえの歌人)
世の中は
夢か現か
現とも
夢とも知らず
ありてなければ

これは「古今集」に収められている’詠み人知らず’の歌ですが、西行は弟子に「古今集」を、とりわけ雑歌の部をよく読みなさいと教えたとのこと。
雑歌には、実人生の嘆きや仏教的無常観を歌って深く心にしみいる歌が多いためとのこと。
とりとめもない歌ですが、なぜか心に惹かれる歌だと思います。

歌麿

2006年07月21日 | 中島みゆき
中島みゆきはいいよ!
i-PODに入っている彼女の歌を聴きながら、毎日散歩をしている。
彼女のファースト・アルバム「私の声が聞こえますか」から最新アルバム「転生」までの歌が全て好きという少しキチがつくファンかもしれない。
私自身、北海道が故郷で札幌には高校・大学の7年間住んでいたせいか、彼女とはなぜか同郷のよしみを覚える。
一番好きなアルバムはここに載せた’86ライヴアルバム「歌麿」。
ライヴなので彼女の気持ちをこめた歌がじかに胸に伝わってくる。
最後の「波の上」は涙声になってしまい歌になっていない程だ。
ライヴは、臨場感にあふれた彼女の熱気が伝わってきて特別の思いがする。

このアルバムの中では、以下の曲がお気に入り。
「悪女」
「狼になりたい」
「HALF」
「この世に二人だけ」
「見返り美人」
「波の上」

とっておきの名盤 その3 - R.シュトラウス 楽劇「影なき女」

2006年07月20日 | とっておきの名盤「オペラ」

R.シュトラウスが作曲したオペラでは「バラの騎士」が有名だが、彼が作曲した全てのオペラの中で「影なき女」が最高傑作であり一番好きな曲だと私は信じてやまない。
この作品に夢中になり、海賊版のライブを除き入手可能なCDは全て聴いて来たが、カラヤン指揮のこの盤が飛びぬけて素晴らしい。
カラヤンはR.シュトラウスの作品と最も相性が良かったし、ライヴだったせいもあると思うが、この曲の良さを全て引き出した演奏となっている。
この作品のはまり役である歌手たちが総出演しているのも嬉しい。
J.トーマス、L.リザネック、C.ルートヴィッヒ、W.ベリー等々、おまけにF.ヴンダーリッヒや若きL.ポップまでも参加している。
ライヴ録音だが、音は全く問題がないし、ウィーンフィルの音がとても素晴らしい。
お勧めの曲・演奏です。
ベスト・スリーは以下の通り。
・カラヤン指揮、ウィーン・シュターツオペラ、W.ベリー、C.ルートヴィッヒ<1964Live Grammophon>
・ベーム指揮、ウィーン・シュターツオペラ、W.ベリー、B.ニルソン<1977Live Grammophon>
・ベーム指揮、ウィーンフィルハーモニー、P,シェフラー、C.ゴルツ<1955DECCA>

雨の尾瀬

2006年07月20日 | 歴史・旅(国内)
コース満足度、もちろん★★★★★

全国的な大雨の中、一泊二日の尾瀬ハイキングを決行しました。
思わぬトラブルの連続となってしまい、忘れられぬ思い出となりました。
その1:尾瀬ヶ原に入った途端その素晴らしい景色に見とれ、思わず木道から足を滑らしずぶ濡れぬれとなる。
その2:デジカメも水浸しとなり、その後の写真撮影が不可能となる。
その3:二日目、ヨッピ吊橋から牛首分岐へ向かったが到着直前、雨の増水で木道が冠水していて通行が出来ない!やむをえず、もと来た道へ引き返す。
(一時、山の鼻からの入山が禁止となり、多くのハイカーが足止めとなる)。


しかし、良かったこともありました。
その1:尾瀬に向かう高速バスの中で、広島県から毎年2~3回、35年にわたり写真を撮りに来ているという方と仲良くなったこと。
尾瀬では途中まで同行してくれ、道々のビューポイントや花々についていろいろ教えてくれました。
その2:雨の尾瀬の素晴らしさに感動!
水墨画のような尾瀬の山々、水に濡れしっとりとした尾瀬の花々の美しさ。
仲良くなった方の話だと、6月と10月の8日前後の尾瀬が一番素晴らしいとのことです。
また行くぞー。
晴れの尾瀬に感動!

アリゾナの魅力(その1)

2006年07月15日 | 歴史・旅(海外)
サンセットクレーターボルケイノ:山の姿形に見とれる。<Flagstaffの郊外>
何故か砂漠が好きで、インターネットでも砂漠のページをよく見ています。
アリゾナには2回訪れているがその景色の素晴らしさが忘れられず、3度目の挑戦を何かと考えているこの頃です。
アリゾナ巡りは、とにかくポイントビューを車で自由に回るのが成功のコツです。
 

ウパツキの遺跡:インディアン居住地の跡<FlagstaffからLakePowellへ行く途中>
 

グランドキャニオン国立公園:あまりにも有名な所なので説明省略。
 

レイクパウエル:映画「猿の惑星」の撮影地で有名、奇妙な風景に驚かされる。
 

ザイオン国立公園:日本では絶対に見られない巨大な岩山に圧倒される。
 
アリゾナの魅力(その2)ルート66

相鉄8000系

2006年07月14日 | 電車
自宅近くの相鉄線を走る8000系の電車をデジカメで撮ったものです。
8000系は現在走っている相鉄線の中で、台数も多く最もポピュラーな電車です。
5号車と8号車は私の好きなボックスシートになっており、相鉄線を利用するときはこれらの号車のどちらかに必ず乗るようにしています。
ほかに7000系、9000系、台数は少ないが10000系が走っています。
10000系はJRの231系通勤快速車と共通の設計となっており、とても快適な乗り心地です。
いずれ写真を撮り次第、このブログに載せる予定です。

とっておきの名盤 その2 - ブルックナー 交響曲第8番ハ短調

2006年07月13日 | とっておきの名盤「交響曲」
あなたの「無人島の一枚」は何かと聞かれたら、走馬灯のように頭をよぎるたくさんの曲の中から選ぶのは、やはりブルックナー交響曲第8番からのとっておきの一枚ということになる。
この曲の第3楽章の素晴らしさに引かれ、これまでに集めた50枚程のCDの中で「無人島の一枚」に選んだのはケンペ指揮のもの、晩年の演奏で私が愛してやまないブルックナーの一つ一つの旋律がゆっくりと、慈しみをもって奏される。
感謝!
ベスト・ファイブは以下の通り、
.ルドルフ・ケンペ指揮、チューリッヒ・トーンハーレ管弦楽団 <SOMM>
.オトマール・スウィトナー指揮、シュターツカペレ・ベルリン <Berlin Classics>
.ハンス・クナッパーツブッシュ指揮、ミュンヘン・フイルハーモニー管弦楽団 <Westminster>
.カール・シューリヒト指揮、ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団 <EMI>
.カルロ・マリア・ジュリーニ指揮、ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団 <Grammophon>
一時、その素晴らしい演奏に感激して集中的に聴いたのがホーレンシュタイン指揮・ウイーン・プロムジカ管弦楽団のCD、1950年代の演奏ですがこの曲の知られざる銘盤といえます。

西行:好きな歌

2006年07月12日 | 和歌(いにしえの歌人)
西行の歌はすべて好きですが、特に好きなものが次の二首です。
こころなき
身にもあはれは
知られけり
鴫立つ沢の
秋の夕暮れ

この歌が詠まれた大磯は、私が勤めで20年ほどなじんだ町です。
ウォーキングするといろいろな見所があり、その中でこの歌の碑がある「鴫立庵」は、短歌が好きな人には特にお勧めの場所です。
願はくは
花の下にて
春死なん
そのきさらぎの
望月の頃

今年の春、横浜大岡川の川畔で仕事仲間の花見会があり、桜の花のあまりの見事さに思わずこの歌を口ずさんでしまいました。

ベイスターズ最下位脱出の兆しあり!

2006年07月11日 | 横浜ベイスターズ
横浜ベイスターズ:5 - 読売ジャイアンツ:1
村田選手が久々の活躍(三塁打、二塁打、3打点の大活躍)、
鈴木尚典選手ダメ押しのツーラン、
牛田投手、先発初勝利、
横浜が最下位脱出し、巨人と入れ替わる兆しが見えてきた!
今日はいろいろな収穫のある試合だった、ニンマリ!!