クラシック 名盤探訪

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伊香保温泉の旅

2010年11月15日 | 歴史・旅(国内)
コース順路:コース満足度★★★ 10月10日~11日
水沢観音→伊香保湯元源泉地→ベルツ博士の碑→階段の街→伊香保関所跡(安中藩)→徳富蘆花記念文学館→浪子像「不如帰」

甥の結婚式で久しぶりに兄弟姉妹が全員集合、記念の温泉旅行をということでみんなで伊香保温泉に向かったが、まずは近くにある坂東第16番札所の水沢観音に立ち寄る。
水沢観音の由緒を紐解くと、創建は推古天皇の時代(592~628)、上野国司高光中将が恵潅僧正を招いて開山し自らの菩提所としたのが始まりと伝えられてる。
ここは観音様より水沢うどんで有名で、参拝客がお参りの帰りにうどんを食べていくのが通例になっていて、とくに冷やしが美味しいらしい。
 

伊香保温泉の歴史をも紐解いてみると、古く天平時代に行基によって開湯されたと伝承があり、現在の街並みは長篠の合戦の後で敗れた武田兵の傷を癒す為に、源泉地から効率的に温泉を宿に引き込むように形成されたとある。
湯元の源泉地に行ってみると、ドイツ人の医者ベルツ博士の立派な像が立てられている。
この人は婦人科にかかわる病気や胃病などの治療のための入浴法を大いに広め、早くから伊香保温泉を保養地として政府や経済界に知らしめる大きな役割を果たしたとある。
坂の上にある伊香保神社からゆっくりと階段を降りながら、両側にある面白そうな店舗に立ち寄るのがとても楽しい。
伊香保温泉が階段の街と言われるのも当然と頷きながら足を進める。
宿泊した旅館、塚越屋七兵衛の心と体が暖まるもてなしと温泉の湯はなかなかのもの。
  

伊香保関所跡に行ってみると、安中藩の系図が書いてある。
この藩のことを聞いたことはあるが、よく知らないので調べてみると、「・・・井伊直政の嫡子直継は井伊家を継いでいたが病弱だったこともあり、大坂の陣で功績を残した弟の直孝が本家を継ぎ、直継は安中3万石を与えられ安中藩を立藩する。
この藩は幕末には中山道を下向する和宮の守備を務め、明治には同志社大学創始者として有名な新島襄を輩出している。・・・」とある。
徳富蘆花記念文学館を訪れたが、徳富蘆花のことや代表作の「不如帰」についてなど詳しく展示されていてとても参考になる。
京王線の芦花公園駅にある旧宅、そして厨子に4年ほど滞在し「不如帰」を執筆した住居などを訪ねたことがあるが、そういう点が線となってつながり最終的には円(縁)となる、それが歴史を散策する最大の楽しさの一つだと思う。