クラシック 名盤探訪

クラシックの名盤紹介・おすすめ散策コース等、趣味の発信の場です。

とっておきの名盤 その90 ワーグナー 楽劇「ワルキューレ」第一幕

2007年05月26日 | とっておきの名盤「オペラ」
巨匠クナッパーツブッシュが残した、貴重ともいえる唯一の「指輪」のスタジオ録音が、ここで取りあげるこの一枚。
長大な「指輪」全曲のなかでも、「ワルキューレ」第一幕は最もメロディックでロマンティックな名場面とされている。
巨匠クナは、スタジオ録音の良さもあるが、実に中身の濃い生々しい音でもって、この愛の場面の素晴らしさと言うものを、聴き手に骨の髄まで味合わせてくれる。
他の演奏とは次元の違う、彫りの深い動機の抉りや情感の生々しさは、ワーグナーを知り尽くしたこの指揮者でなくては表しきれないもの。
主役を歌う二人の歌も素晴らしい。
ジークリンデの「Der Manner Sippe」から始まる切々とした訴え、それをあの神々しい声で歌うフラグスタートの素晴らしさを、何と表現したら良いのだろう。
ジークムントの「Wintersturme wichen 冬の嵐は去り」の青春の吐露そのものの歌、それを高々と歌い上げるスヴァンホルムの若々しい声も見事なもの。
この盤を持たずには、絶対にクナ・ファンとは言えないし、とっておきの名盤としても落とすことが出来ない一枚。
曲が充実しているだけに、「ワルキューレ」第一幕のみの盤は、これまでに結構の数が発売されているが、その中からベストスリーをあげると、
・ハンス・クナッパーツブッシュ指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団、キルステン・フラグスタート<S>、セット・スヴァンホルム<T>、アーノルド・ヴァン・ミル<B> <LONDON>
・ハンス・シュミット-イッセルシュミット指揮、北ドイツ放送交響楽団、ビルギット・ニルソン<S>、セット・スヴァンホルム<T>、ヨーゼフ・グラインドル<B> <ANDROMEDA>
・フェルデナント・ライトナー指揮、ヴィュルテンベルク州立管弦楽団、マリア・ミュラー<S>、ヴォルフガング・ヴィントガッセン<T>、ヨーゼフ・グラインドル<B> <Grammophon>

とっておきの名盤 その89 ブラームス ピアノ協奏曲第1番ニ短調 作品15

2007年05月22日 | とっておきの名盤「協奏曲」
24歳のブラームスの若さと情熱がにじみ出た傑作で、聴くたびに私の心を元気づけてくれる愛すべき作品のひとつ。
とっておきの名盤として、既にアシュケナージ演奏のものをこのブログで紹介しているが、ここにあげるギレリスの盤も決して落とすことの出来ない一枚。
ここでのギレリスは、”鋼鉄のタッチ”などと形容された頃のイメージを完全に脱して、ブラームスの内面的な部分や叙情的な一面を、何と真摯に聴く者に訴えかけてくれている事か。
私が最高のブラームス指揮者として信じてやまないヨッフムの伴奏が、そのまた上を行く素晴らしさというのも嬉しい。
ブラームスの青春の魂ともいえるこの作品の魅力を、伴奏などと言う域を超えた所で、見事に伝えてくれている。
アシュケナージ、ゼルキンの盤と並んで、とっておきの名盤として特別の棚に置いておきたい一枚。
この曲のベスト・ファイブをあげると、
・ウラジミール・アシュケナージ、ベルナルト・ハイティンク指揮、アムステルダムコンセルトヘボウ管弦楽団 <LONDON>
・エミール・ギレリス、オイゲン・ヨッフム指揮、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団 <Grammophon>
・ルドルフ・ゼルキン、ジョージ・セル指揮、クリーブランド管弦楽団 <CBS>
・ブルーノ・レオナルド・ゲルバー、フランツ=パウル・デッカー指揮 ミュンヘンフィルハーモニー管弦楽団 <SERAPHIM>
・エレーヌ・グリモー、クルト・ザンテルリンク指揮、ベルリンシュターツカペレ <ERATO>

昭和記念公園

2007年05月17日 | 
新緑、そして花の季節、立川市にある国営昭和記念公園を訪れる。
敷地は戦後米軍が使用し、後に返還された立川飛行場跡でとにかく広い。
サイクリングロードが整っていて、公園内は全て自由に回れるようになっている。
早速、自転車を借りることにし、公園内のルートに向けて快適にスタート。

正面から入ると、まずは洋風の立派な庭園が目に入る。
  

池の蓮や、芍薬の花が美しい。
  

ポピーが見事に咲きそろった先には、眺めの良い丘がある。
  

日本庭園では、盆栽展が必見の充実した内容、庭の池の眺めも素晴らしい。
  

この公園は国営だけあって、花の好きな人にはとにかく見所が一杯、サイクリングも楽しいし、一度は訪れてみたい所。

とっておきの名盤 その88 ブラームス 交響曲第4番ホ短調 作品98 

2007年05月11日 | とっておきの名盤「交響曲」
この盤はこの曲の歴史的名盤として、昔から数え切れないほどの絶賛を浴びてきたもの。
改めてその素晴らしさを、くどくど繰り返すつもりはないが、このブログを通して心から愛する「とっておきの名盤」を厳選して紹介している以上、この盤を絶対に落とすわけにはいかない。
第一楽章の切々と訴えるような第一主題は、ブラームスが書きえた最高の名旋律で、これをロマンティックな淀みの無い流れで指揮するワルターのききしにまさる演奏の素晴らしさ。
全編に亘り、歌、また歌に溢れる指揮ぶりで、聴き手の胸に訴えるワルターの音楽ごころ、それがなんといっても一番私の心に染み入る。
これ以上の賞賛は差し控えるが、とっておきの名盤として是非一度は聴いて欲しい一枚。
この盤は、名プロデューサーであったマックルーアによるリミックス盤のものを、中古CD店等で是非求めて欲しい。
あえてこの曲のベストファイヴをあげると、
・ブルーノ・ワルター指揮、コロンビア交響楽団(マックルーア・リミックス盤)<CBSSONY>
・カルロス・クライバー指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 <Grammophon>
・カール・シューリヒト指揮、バイエルン放送交響楽団 <DENON>
・レナード・バーンステイン指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 <Grammophon>
・ヘルマン・アーベントロート指揮、ライプツィヒ放送交響楽団 <Deutsche Schallplatten>
若さ溢れるクライバー指揮のものは、別の意味でワルター盤と同列の順位としたい。

とっておきの名盤 その87 J.S.バッハ トッカータ ハ短調 BWV911 

2007年05月06日 | とっておきの名盤「器楽曲」
1979年、アルゲリッチ38歳の弾き盛りの頃の録音。
この盤が発売された時、好きなバッハをアルゲリッチが弾く、どんな演奏を聴かせてくれるのかと思うと、待ちきれない気持ちにせかされ、レコード店へ一目散に駆けつけた事をよく覚えている。
このハ短調の曲は、7曲あるトッカータの中の最後の一曲となる作品で、若かりし頃のバッハがヴァイマルで書いたとされる。
伝承されてきた古い殻を打ち破って、新しい形で突き進もうとするバッハの情熱がひしひしと感じられる隠れた名品。
購入してすぐこの盤を聴いた時、そのアルゲリッチの若さに溢れた衝撃的と言っても良いほど推進力に満ちた演奏の素晴らしさにまず驚かされたし、聴くたびに感ずるバッハのこの曲に対する熱意を伝えてくれる彼女の指にも敬意を表するばかり。
他にパルティータ第2番とイギリス組曲第2番が録音されているが、私としてはトッカータの魅力的な演奏を聴くだけでも、とっておきの名盤として推奨するに充分と思っている。
他に次点としてギルバートのチェンバロ演奏のものを挙げておく。
・マルタ・アルゲリッチ<Pf> <Grammophon>
・ケネス・ギルバート<Cm> <ARCHIV>

横浜首位だ!

2007年05月03日 | 横浜ベイスターズ
夢にも思っていなかった首位だ、頑張れ横浜!
8回同点に追いつかれた直後、ウイリアムスから男村田が奇跡的勝ち越しホームラン!
クルーンがきっちりと3人で締めて、横浜の勝ち!
何とこの時点で首位だ!
ちょっとの間でもいい、こんな嬉しい気持ちを味合わせてくれるベイスターズに感謝!感謝!


拝島駅から多摩川、福生駅へ

2007年05月03日 | ウォーキング
コース順路:コース満足度★★★
JR八高線拝島駅→熊川神社→ほたる公園→多摩川中央公園→田村酒醸造→玉川上水→神明社→清岩院→JR青梅線福生駅

新緑の季節、心地良いそよ風を求めて多摩川の川ベリを散歩、そして緑深い玉川上水へ。

熊川村の鎮守として信仰を集めていたという熊川神社を訪れる。
まずは毎度ながらの二礼二拍一礼で、何やら願い事を。
  

七福神が揃っていて、初詣は願い事で賑わうらしい。
何の福の神か思い出せないが、ひとつ撮り損ねて載せることが出来ないのが残念。
  

  

  

素晴らしい色合いの芝桜を眺めながら足を進めると、ほたる祭りも開かれると言う「ほたる公園」に到着。
福生市の玉川上水付近は、昔から蛍の名所として知られた所だったとのこと。
減少する蛍を守ろうと市が設けた公園だけあって、とてもきれいに整備されている。
  

気持ち良いそよ風に吹かれながら、多摩川べりにある多摩川中央公園に足を進める。
ゴールデンウィークだけあって、河川敷に広がる開放感のある公園には、バーベキューを楽しんでいるグループや、弁当を広げている親子連れで一杯。
  

川沿いを離れてすぐ先に、土地の名主の田村家が、文政5年(1822年)に創業したという「田村酒造場」がある。
お酒好きなら、きまって相好を崩すという、銘酒「嘉泉」で有名らしい。


すぐ隣に長徳寺という臨済宗の立派な寺があり、その庭の見事な石の並びと鮮やかなボタンの色合いに感心。


しばらく歩き、新堀橋から新緑に溢れる玉川上水を眺める。
何とも幽玄な趣に、しばし我を忘れてしまう程。


福生駅に向かう途中にある「神明社」に立ち寄る。
庭にある趣向を凝らした梅ノ木が有名で、その時期には多くの人々が訪れると言う。


庭園の造りが素晴らしいことで知られる、臨済宗建長寺派の「清岩院」に立ち寄る。
鯉が泳ぐ池は、残念ながら工事中だったが、庭に咲いている沢山のボタンを見入ることしきり。
  

きれいなたたずまいの福生駅前、コーヒー店に入り疲れを癒した後、今日訪れた所をいろいろ思い出しながら改札口に向かう。