クラシック 名盤探訪

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韓国歴史ドラマ、気になる話 その5

2009年06月18日 | 歴史・気になる話
韓国歴史ドラマの紹介、制作年度順に4回に分けての掲載だが、今回はその最終回となる。
今回の中では「王と私」が一番面白いと思うが、「チャングムの誓い」や「商道」などと同じ監督による「イ・サン(正祖大王)」もあなどれないし、現在KBSで放送中の「千秋太后」も相当なものらしい。

31.大王四神記:高句麗王朝中期 <監督:キム・ジョンハク> <主要キャスト:ペ・ヨンジュン、ユン・テヨン、パク・サンウォン、ムン・ソリ、イ・ジア>2007年全24話 <私的評価:★★★>
韓国歴史ドラマ、気になる話 その1

32.新・別巡検:朝鮮王朝後期 <監督:イ・スンヨン、キム・ビョンス> <主要キャスト:リュ・スンリョン、パク・ヒョンジュ、オンジュワン> 2007年全20話 <私的評価:未見>
朝鮮王朝時代に実在した特別捜査班たちの活躍を描いたドラマ。
歴史的人物とか王朝の交代劇を主題としたものとは違い、当時の一般人の生活を中心に描いたところや、一話完結の推理劇スタイルをとっていることに注目したい。
 

33.漢城別曲:朝鮮王朝後期 <監督:クァク・ジョンハン> <主要キャスト:チン・イハン、イ・チョンヒ、キム・ハウン> 2007年全8話 <私的評価:★>
18世紀後半、イ・サン(正祖大王)の暗殺疑惑を描いたサスペンス時代劇。
宮中の陰謀に、身分違いの3人の若者の愛と悲しみをからめたストーリー展開は良いのだが、ドラマ作りがあまりに若者向けなのと作り方に不自然が目立つのが気になる。
 

34.王と私:朝鮮王朝初期 <監督:キム・ジェヒョン> <主要キャスト:オ・マンソク、コ・ジュウォン、チョン・グァンリョル、ク・ヘソン、ヤン・ミギョン> 2007~8年全63話 <私的評価:★★★★★>
内侍(ネシ)の視点で、朝鮮王朝史を描いた異色作。
映画でも活躍しているオ・マンソク演ずるチョソンの迫真的演技と、ソファに対する犠牲愛と忠誠がすごい。
宦官になってでもというその行動は、日本人の私には理解を超えるものがある。
ク・ヘソン演ずるソファ姫の演技も素晴らしい。
「ソドンヨ」で脇役を務めていた時に比べ、何倍にも密度が高くなった演技力には感心させられる。
  
 

35.大王世宗:朝鮮王朝初期 <監督:キム・ソングン> <主要キャスト:キム・サンギョン、キム・ヨンチョル、チェ・ミョンギル、イ・ユンジ、イ・ジョンヒョン> 2008年全86話 <私的評価:★★>
長々とした会話のやり取りや、登場人物の顔ばかりアップするドラマ撮りが気になって、最後まで見ずじまいに終わる。
好みの問題なので、これ以上の評価は差し控えておく。
 

36.シークレット・ルーム~栄華館の艶女たち:朝鮮王朝後期 <監督:キム・ホンソン> <主要キャスト:イ・イルファ、ホン・ソヒ、ソ・ヨン、チェ・フィリップ> 2008年全10話 <私的評価:★★★>
朝鮮王朝時代を生き抜く名妓(キーセン)たちの本音を赤裸々に描いたドラマで、チョゴリを脱ぎ白い肌もあらわにする女優達の美しさが話題となった。
  

37.快刀洪吉童(ホン・ギルドン):朝鮮王朝初期 <監督:イ・ジョンソプ><主要キャスト:カン・ジファン、チャン・グンソク、チョン・ギス、ソン・ユリ> 2008年全24話 <私的評価:未見>
ドラマの解説書を読むと、「朝鮮王朝初期の英雄、洪吉童を現代風にアレンジし徹底的にコミカルに描く超現代風フュージョン時代劇」とある。
これだけを読むと、私などちょっと付いて行けるかなという感じを受ける。
 

38.風の国:高句麗王朝初期 <監督:カン・イルス> <主要キャスト:ソン・イルグク、チェ・ジョンウォン、パク・コニョン、キム・ジェウク> 2008年全36話 <私的評価:★★★>
朱蒙の孫で「戦いの神」と呼ばれた高句麗3代王「大武神王」、ムヒョルの数奇な運命を描いたドラマ。
人気漫画が原作のせいか、ストーリー展開に不自然さが時々感じられるのが少し気にはなる。
とはいえ、ソン・イルグクのファンなら必見のドラマではある。
   

39.イ・サン(正祖大王):朝鮮王朝後期 <監督:イ・ビョンフン> <主要キャスト:イ・ソジン、ハン・ジミン、イ・スンジェ、チョ・ヨヌ、イ・ジョンス、ソン・ヒョナ> 2008年全77話 <私的評価:★★★★>
27代まで続いた朝鮮王朝の王の中でも、名君として名高い22代王「正祖」の波乱に満ちた生涯を描いたドラマ。
幼いサン(イ・ソジン)、テス(イ・ジョンス)とソンヨン(ハン・ジミン)の3人は運命的な出会いをし、固い友達の約束を交わす。
ドラマの中で一つの重要なテーマとなっている「約束」、時々歌としても流れるその印象的なメロディーは一度聴いたら忘れられない。
このドラマ、「王と私」と同時期に放送され、視聴率争いで抜きつ抜かれつの熾烈な競争をしたという。
    

40.一枝梅(イルジメ):朝鮮王朝中期 <監督:イ・ヨンソク> <主要キャスト:イ・ジュンギ、パク・シフ、ハン・ヒョンジュ、キム・ソンニョン、イ・イルファ> 2008年全20話 <私的評価:未見> 
17世紀の混乱した朝鮮社会、韓国では誰もが知るヒーロー“一枝梅(イルジメ)”の生き様を骨太に描いたドラマ。
家族を失った悲しみを隠し義賊となっていく一枝梅(イルジメ)を取り巻く恋愛模様、そして父子と夫婦の情愛がドラマの中心となって展開していく。
  

41.最強チル:朝鮮王朝中期 <監督:パク・マニョン> <主要キャスト:エリック、ク・ヘソン、ユ・アイン、チョン・ノミン> 2008年全20話 <私的評価:★>
説明文を読むと、「昼は義禁府の下級官僚だが、夜は最強の刺客に変身し、次々と悪を断つヒーロー、チルの活躍を描いたファンタジーアクション。」とある。
日本のドラマで言うと、「必殺仕事人」と思えば良い。
若者向きのドラマ仕立てになっており、年輩の私にはちょっと付いていけないかも。
 

42.千秋太后(チョンチュテフ):高麗王朝初期 <監督:シン・チャンソク、ファン・イニョク> <主要キャスト:チェ・シラ、シム・ヘジン、ムン・ジョンヒ、キム・ソックン、キム・ミョンス、イ・ドックア> 2009年(放送中)全80話 <私的評価:未見>
高麗7代献哀王太后(千秋太后)の激動の生涯を描いたドラマ。
「海神」以来の時代劇に出演するチェ・シラの演技が見もの。
撮影前の乗馬練習で落馬して怪我をし、その為放送のスタートが遅れたらしいが、ドラマに対する熱の入れようを考えると逆に期待すること大と言わざるを得ない。
    

韓国歴史ドラマ、気になる話 その6
韓国歴史ドラマ、気になる話 その4
韓国歴史ドラマ、気になる話 その3
韓国歴史ドラマ、気になる話 その2
韓国歴史ドラマ、気になる話 その1

秩父三十四札所巡り その3

2009年06月12日 | 歴史・旅(国内)
コース順路:コース満足度★★★★ 3月2日~5日
橋立堂(28番)→久昌寺(25番)→法泉寺(24番)→今宮坊(14番)→今宮神社 →少林寺(15番)

三日目は浦山口駅から山道を少し登ったところにある第28番橋立堂からスタート、観音堂の背後には巨大な絶壁がたたずみ、見上げるとかなりの迫力を感じる。
本尊が馬頭観世音菩薩というのは、西国、坂東、秩父の百観音霊場のうち本寺と松尾寺(両国29番)だけであり、非常に珍しい。
ここにある橋立鍾乳洞、元は観光目的ではなくお遍路さん達の胎内巡りの場所だったらしい。
鐘乳洞内の3分の2は竪穴でかなり狭い所もあり、なるほどと感心する。
霧の海 たち重なるは 雲の波 たぐいあらじと わたる橋立
第25番久昌寺、本尊は聖観世音菩薩。
通称御手判寺と言われ、性空上人が冥府で妙典一万部を誦し、閻魔大王から貰った石の手判を納めたところから来ているという。
写真が無くて残念だが、この堂の右側から池越しに眺める本堂はかなりの美しさがある。
水上は いづくなるらん 岩谷堂 朝日もくなく 夕日かがやく
 

久昌寺を出て第24番法泉寺へと続く道は、巡礼古道久那みちと呼ばれるなかなか風情のある道で、終始右手に見える武甲山の眺めが、参拝者の心をずっと癒し続けてくれる。
 

第24番法泉寺にたどり着く、本尊は聖観世音菩薩。
この寺は仁王門と本堂を一つにした形式の建物で、左右に小さな仁王像があるのが印象的だ。
天照す 神の母祖の 色かへて なおもふりぬる 雪の白山
山道を降りて秩父市内へと向かい、程なく行くと第14番今宮坊に到着、本尊は聖観世音菩薩。
明治初年の神仏分離と修験道廃止令によって神社と観音堂は分離されてしまったので、ここで見れるのはお堂のみ。
昔より 立つともしらぬ今宮に 参る心は 浄土なるらん
 

今宮神社の御祭神が物々しいのに驚く。
伊邪那岐大神・伊邪那美大神・須佐之男命・八大龍王神・役尊神(役行者)・八幡神宮中八神(御巫八神)・聖観世音菩薩・馬頭観世音菩薩などとある。
いつもの倍ほどの厳かな気持ちで二礼二拍一礼をして、なにやらお願い事をする。
境内にある大きなケヤキの木が素晴らしい。
海老名市にある大ケヤキと比較しても、その見事な姿かたちは引けをとらないものがある。
説明文によると、推定樹齢千年以上、樹周約9mの大欅「龍神木(駒つなぎの欅)(天然記念物)」で、ここは秩父エリアの中で風水の力が最強の地であり、自然信仰の聖地でもあるとされている。
 

今回の札所巡り最後に訪れたのは第15番少林寺、本尊は十一面観世音菩薩。
本堂(観音堂)は白漆喰塗りの耐火構造で土蔵造り、これは明治11年(1878年)の秩父大火で焼失した教訓を活かして再建されたためという。
境内には秩父事件のことを記した碑がある。
明治17年(1884)10月31日から11月9日にかけて、埼玉・群馬・長野などの民衆数千人が負債の延納、雑税の減少などを求めて武装蜂起した事件で、何故このような事が起きたのかとても気になる出来事ではある。
みどり子の ははその森の 蔵福寺 ちちもろともに ちかひもらすな
 

今回の札所巡りの旅、半分ほどの寺しか回れなかったが、心を洗われるような気持ちも充分持てたので、まずは収穫であった。
秩父三十四札所巡り その2
秩父三十四札所巡り その1

とっておきの名盤 その149 J.S.バッハ ブランデンブルグ協奏曲 全6曲

2009年06月06日 | とっておきの名盤「協奏曲」
   
特別の棚に置いている「とっておきの名盤」を紹介するシリーズもこの一枚でとうとう最後になってしまった。
”とっておき”という言葉がずっと続くのはおかしいし、次からどういう形でこのブログを続けていこうかと今悩んでいる。
次回からは「この曲この一枚」という形で、愛着を覚える盤をその都度紹介して行こうと思ってはいるが。
コッホは合唱指揮者として名を成した人だが、特に古典宗教音楽の演奏には深い造詣があり、音楽史の研究でも独特の権威を示した立派な人だった。
1975年(1908年生まれ、67歳)に亡くなっているから、今からもう34年も前になる。
あまり多くの録音を残していないので、この人の盤を持っている人は少ないと思うが、こまめに輸入盤を探して少しでも手に入れて欲しいと思う。
どれも一聴に値する盤ばかりのはず。
ブランデンブルグ協奏曲の名盤についてだが、雑誌「レコード芸術」でよくやっている”名曲名盤300選”で、常に第一位になっているのはリヒター指揮の盤。
たしかに素晴らしい演奏だと思うが、自分の好みに合ったもので何度聴いても飽きの来ない盤となると次の二者の演奏のものになる。
私としては、第一位に挙げたいのはミュンヒンガー指揮の旧盤か、このコッホ指揮のもの。
特に後者の盤は、少し速いテンポと独特の生き生きとしたリズム感が見事で、聴いている者の胸を弾ませてくれることこの上ない。
芯のしっかりとした奥行きの深い音と、滋味のある響きを聴かせてくれるベルリン・クラシックの録音も素晴らしいし、この曲を聴くなら絶対に見逃せない一枚。
ひとまず、この曲のベストファイヴを挙げると、
・カール・ミュンヒンガー指揮、シュトゥットガルト室内管弦楽団(1958年録音) <DECCA>
・ヘルムート・コッホ指揮、ベルリン室内管弦楽団 <Berlin Classics>
・カール・リヒター指揮、ミュンヘン・バッハ管弦楽団 <Archiv>
・オットー・クレンペラー指揮、フィルハーモニア管弦楽団 <EMI>
・シギスヴァルト・クイケン指揮、ラ・プティット・バンド <Deutsche harmonia mundi>

渋沢~山里の径を歩く、御岳神社から浄徳院へ

2009年06月01日 | ウォーキング
コース順路:コース満足度★★★★
小田急線渋沢駅・沼代バス停→御岳神社→四十八瀬川→長福寺→宗淵寺→東光院→浄徳院→菖蒲会館前バス停・渋沢駅

渋沢(秦野市)の四十八瀬川を越えた地域、ここは昔ながらの田園風景や里山風景が広がり、癒しの散策路をたっぷりと歩くことが出来るところ。
新緑の季節、自然の新鮮なマイナスイオンを満喫しようと家を出る。

渋沢駅からのバスは時間が合わず、まずは最初の訪問場所である御岳神社へと歩くことにする。
祭神を日本武尊(ヤマトタケルノミコト)とするこの神社は、江戸時代には蔵王宮と称したが、神仏分離令により御岳神社に改称されている。
この神社で驚いたのは注連縄が大きくて立派なことで、これだけのものはそうそうどこでも見れるものではない。
説明札によると注連縄は稲穂を象徴しており、太い方(右側)を日が昇る東に向け穂先を示す細い方(左側)は西にして五穀豊穣を願っているとある。
確かにどこの神社の注連縄を見ても右を太い方にして張っているから、この説明もあながち間違いとは言えない。
 

塔ヶ岳、鍋割山の渓谷を水源とする四十八瀬川、四十八もの瀬があるとか四十八回も流れを変えたともいわれる暴れ川だったらしい。
しばらく丘陵地ののんびりとした風景を眺めながら足を進めると、1467年創建という曹洞宗の古刹、宗淵寺の山門に辿り着く。
この寺は昔から格式や地位が高く、江戸時代には小田原藩から役人が出張してきて、特別の年貢をこの宗淵寺で集めたという話も伝わっているという。
 

境内にあるツツジの花が、見事な色合いを見せて色鮮やかに咲いている。
境内のすぐ傍の藤棚には、あふれんばかりに白い藤の花が美しい姿を見せている。
この寺の境内にあるいろいろな花や木々の種類や配置を見ると、その多様な美しい姿を四季折々に楽しめるようにと願う住職の配慮が私にはひしひしと感じられる。
私などはこの寺を”ひっそりとした山奥にある隠れた花の寺”と呼びたくなったし、秋にはぜひ又もう一度訪れたいと思っている。
寺を出て眼に入る周りの風景が何とも素晴らしい。
 

宗淵寺を出た少し先で、道角に祀られている道祖神が眼に入ったが、詳しい内容は不明。
最後に訪れた浄徳院、そこが管理する菖蒲園が素晴らしいらしいが、道を間違えて行けずじまいで残念。
そこは周りが高い樹林で囲まれており、外部の喧騒を忘れて菖蒲の花を心ゆくまで堪能できるところだという。
 

このコースは、鳥のさえずりが聴こえる中、沿道の草花や広々とした谷戸の中の花畑で、たっぷりと心の癒しが出来る、なかなか良い散歩道。