今年の春、四月から二体、稽古場を共にしておりました。
体を持ち寄り、どうしたものかと取りあえず筋を伸ばしたり、見た映画、食べたパン談議など一通りして、そういえば何故、どのようにして体は踊りはじめるのか、その動力はどこからどうやって湧いてくるのかとはたと思ったのでした。
まず型のないところから踊りに触れた共通項をもつ二体、それ検証すべくまず立ち上がる動力が発生するのを待つところからはじめました。一時間以上かけて立つところから踊りの始まりの衝動を、そのしっぽを掴むべく、自己観察と言ったことを春は繰り返しておりました。
一見するとごろ寝の二体、ずっと転がっている。クリエイション、リハーサルなんてカタカナのいまいち似合わぬ稽古場でありました。
どちらもが体の中にもっているまだ形を与えることの出来ないもの、それを引きずり出す言葉を重ねぶつけ、その反響を聴き、跳ね返りのなかで具現化する方法は生まれていきました。
そのようにして輪郭は徐々にその顔だちをあらわにし、踊る waltz、二体 two=waltwo と なりました。
今週末、野渕杏子と増田美佳、アトリエ劇研で踊ります。
どうぞお越しください。
【C.T.Tvol.98】
2012年9月1日(土)19:00/2日(日)14:00
アトリエ劇研にて
◎DJ小窓『横断の調べ #1』[音響上演]
◎野渕杏子+増田美佳『waltwo』[ダンス]
◎村川拓也『印象の人』[演劇]
http://gekken.net/atelier/pg628.html#/detail/eid=1071041