毎日が観光

カメラを持って街を歩けば、自分の街だって観光旅行。毎日が観光です。

ジョルジュ・プルーデルマッハー 「ラヴェル・ピアノ作品集」

2008年03月27日 10時52分47秒 | 音楽
 あああ、いい。
 と、なんだか、官能小説みたいな出だしで失礼。
 でも、口からもれるのはそんな言葉ばかり。
 春の優しい日差しに似たラヴェルだ(どんなだよ)。こないだオルフェウス室内管弦楽団のラヴェルを聴いて(こないだ聴いたって、いつのCDだよ)、その木管の美しさにほれぼれしたのだが、このラヴェルも素晴らしい。
 今の季節にほんとにぴったり。この繊細で優しいラヴェルが今年の春の幕開けになって、なんだか幸せな気分である。
 しかし、「ラ・ヴァルス」を聴いてそんな柔らかな感想は吹き飛んでしまった。すごい。音が色になって降り注いできた。その直前に「高雅にして感傷的なワルツ」を置く曲の配置も巧みです(ここらへんは堀池巧の口調で読んでもらいたい)。
 1曲1曲書いてもしょうがないので割愛するけれど、この素晴らしい演奏すべてランスで行われた「ランス夏のフラヌリ・ミュジカル音楽祭」でのライヴ。「ラ・ヴァルス」のあとには拍手が入り、アンコールの「オンディーヌ」が(これもいい、いい)。
 そして面白いことにもう1枚のCDには、ちゃんと「夜のガスパール」の中の1曲として「オンディーヌ」が入っているのだ。これを比べるのも面白い(そっちのアンコールには「クープランの墓」から「トッカータ」が入ってるので、これも比べられる)。
 春の気配が消える頃までは、この2枚のCDはウォークマンの中に君臨し続けるんじゃないか。いやあ、浸っていたい、今は、とにかく。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする