雪のためバスが津に着いたのは20分遅れ。予定ではそこから1時間で目的地伊勢市駅だったのだが、それが甘かった。津を出てからバスはまるで動かない。朝のラッシュに積雪が重なり、大渋滞となってしまっていた。
朝8時着の予定が、着いたのが11時過ぎ。1泊2日の旅のうち、半日近くを浪費してしまった。
まずは徒歩で伊勢神宮外宮へ。
正殿は塀の向こうで屋根がちょこっと見えるだけ。塀のこちら側の拝殿で拝む形になっている。
塀の上からちょこっと見える正殿の屋根。さて、この屋根の上に千木というものがある。角みたいな2本あるやつね。その先を見て頂くとわかるのだけれど、先端の面が地面に対して垂直になっている。
ちなみにこれが内宮の千木。こちらは外宮とは違い、先端の面が地面に対して平行になっているのがおわかりになるだろうか?
外宮のように千木が垂直に切られているのは、男神を祀っている社殿で、内宮のように平行に切られているのは女神を祀っている社殿である。
つまり外宮の神、豊受大神(トヨウケノオオカミ)は男神ということになる。
実は外宮の豊受大神については記紀の記述は一切ないのである。「止由気宮儀式帳」には、天照大神の御饌都の神として丹波国比沼の真名井から勧請された、とある。要するに天照大神のご飯をなんとかする係の神である。
羽衣伝説である真名井の天女「トヨウカノメ」と関係があるのかないのか、少し気になるところだ。あるいは「トヨウカノメ」本人だとしたら、女神となるはずだが。
三ツ石を間に挟み、正殿が向き合っている美しい池。真名井を含め、豊受大神と水は縁が深い。
これは他の神社を廻ったときも感じたのだけれど、境内の森がよく保存されていて、何か厳かな空気を感じる。またその森の中に多くの木の股信仰を見ることができる。
外宮を出たのはすでに午後。バスに乗って次は猿田彦神社へ。