毎日が観光

カメラを持って街を歩けば、自分の街だって観光旅行。毎日が観光です。

肉体の悪魔

2008年01月30日 14時37分51秒 | らくがき
 実はここんとこずっと諏訪のことを考え続けてる。
 人によっては、そういう時ってなんからしら啓示のようなものを受けちゃったりすることもあるらしいが、ぼくに関してはまるでない。
 啓示っていうのは非情に精神的なものである。だから、啓示は要するに精神的な人間にしか訪れない。パウロやアウグスティヌスとかの回心は、単に偶然の問題ではなく、その偶然を自らの必然として認識できる精神性によるものであろう。したがって、ぼくに啓示のようなものが一切訪れないのは、ぼくの精神性が、いかにずぼらで、怠け者で、鈍感で、程度の低いものかを表しているような気がする。
 ぼくはとても肉体的な人間なのだ。マッチョであるとか、ナイスバディであるとかではなく。
 肉体的な人間と精神的な人間との違いは、反復の有無にある。
 パウロもアウグスティヌスもたった一度の回心が生涯を決定した。二度目、三度目は必要ない。ヴァレリーの言う「精神の特権的瞬間」、吉田秀和が経験した「石」は一生持続するのだ。
 それに対して肉体は反復を求める。どんなに美味しいものを食べても、ああ、オレはこれから一生この思いだけでいい、もう食べない、というわけにはいかない。美味しいものを食べたら、もっと美味しいものを食べたくなるし、別の種類の美味しいものを食べたくもなる。セックスだって、それが今までにないほどよい体験をしたら反復を求める(まあ、いわゆる「はまっちゃって」というやつ)だろう。ぼくにとってヴァーグナーがときに肉体的な感じがするのは、高校時代「はまっちゃった」からだったりする。
 何年か前、国内線に乗ったとき、機内誌で鷺沢萠のエッセイを読んだことがあった。その少し前彼女が自殺したニュースを知ったので、なんだかとても感慨深かったものだ。
 そこで彼女は沖縄での素敵な滞在について書いていた。自転車で気持ちよく坂を下ると、そこには美味しい料理屋さんがある。自転車での爽快な気分、そこで食べる料理のおいしさ。そうしたもののすばらしさを描いていたのだ。
 それはとても素晴らしい体験のように思えたのだが、でも、彼女は自殺した。沖縄での素敵な気分とその後の自殺の選択という対比を考えるとなんだか悲しくなったものだ。
 肉体は常に反復を求める。その上、死に対して無力だ。
 「生ける身は悲し」。

 写真は参考です(だから、なんのだよって)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

八国山緑地

2008年01月21日 16時42分21秒 | 観光
 多摩湖から西武園の方に向かうと、その向こうに八国山緑地がある。
 メイやトトロが駆け抜けた七国山のモデルになった場所。一度行ってみたかったので、多摩湖自転車道ついでに寄ってみた。


 チビトトロが走ってきそうな道。



 冬枯れの道もそれなりに美しいもんだと思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

多摩湖

2008年01月19日 13時31分51秒 | 写真
 多摩湖(村山貯水池)を1周する多摩湖自転車道。お初。これがとんだくわせもの。ただの一直線の道に案内板があるくせに、分岐は放置。こちとら、そんな2km前の案内板なんて覚えてられない鳥の脳みそ。もうわかんなくなってる。それにしても、迷うところが何もないとこに案内板を掲げていても仕方があるまい。
 おまけに工事していて一部通れない。迂回路もわからない。さらにサイクリングロードなのに階段がある。言うまでもなく、自転車は階段と、きわめて相性のよくない乗り物である。まともな大人はサイクリングロードに階段をつけない。誰の設計だ。責任者出てこい、である。自転車漕ぎながら人生幸朗と化してましたよ、わたくし(古いなあ)。
 こないだ西武園に行ったときも思ったのだが、このあたりって、なんだか得も言われぬ寂寥感が漂っているような気がする。自転車で走っていても爽快感というよりも、背中を寒い風が通り抜けるような寂寞とした感じ。
 人工湖の持つ独特の雰囲気なのか、ここの地霊によるものなのか。
 まあ、文句は言ったものの、荒川にはないアップダウンが結構あって、走っていて面白い部分も確かにある。しかし、この季節、登りはいいが、下りはきつい。頭痛がするほど頭が冷えた。
 ま、そんなこんなでたどり着いた多摩湖。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トトロの森

2008年01月18日 22時59分38秒 | 観光


 ちょっと自転車に乗ってトトロに会いに行って来ました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

センチュリーラン2 荒川 山田うどんの罠

2008年01月17日 20時11分34秒 | 観光
 冬の旅=演歌&日本海。石川さゆり世代が抱える悲しいクリシェだ。
 だが、この二つともぼくの回りに存在しない。
 ぼくの冬の旅は「日曜日よりの使者」と多摩川だ。

 立川から北上。多摩大橋が工事中で橋の下を通ることができず、車道を渡らなければならない。。なかなか車通りの多い橋でその隙をついて行くのが難しい。ギリギリんとこを「ひゃあー」と悲鳴をあげて突き進む。自転車っていいなあ、と思う。40過ぎたおっさんが、「ひゃー」と悲鳴をあげる局面は日常生活にはあまりない。少し若返る気がする。
 さらにルート上の福生南公園が去年の台風9号の被害で封鎖されていて、一般道を通らなければならなかった。こういうのも、実は楽しい。決められたルートをアクシデントなく行けるのにこしたことはないのだが、そうじゃないところが面白いのだ。そのたびにどうしようか考える。これが楽しい。


 そんなわけで羽村堰に到着。玉川上水の水源である。
 ときどき江戸っ子の自慢として「神田川で産湯を使い………」などという文句があるが、江戸っ子の本当の自慢は、水道水で産湯を使うことだった。上水道があるのは江戸だけだったからだ。


 ご存じ玉川ブラザーズ。
 この二人の町人が工事の設計をしたのだ。


 多摩川と別れる玉川上水。きれいな小川の様相であった。
 羽村堰は現在も東京都水道局が管理する上水道なのだが、その羽村は東京都水道局からの給水を受けていない。なんと水道は市の井戸でまかなっているのだ。ふうん。

 羽村堰、羽村郷土博物館を楽しんだあと、羽村から入間まで国道16号線を東に向かう。
 途中国道沿いのリンガーハットで昼食。実は、18,9からリンガーハットに通うリンガーハットフリークなのであった。


 国道16号線と299号線の交わる豊水橋から今度は入間川サイクリングロードに入る。ここまで来ると、結構ホーム感がする。だけど、このサイクリングロードを荒川に向かうのは初めて。
 終点、入間大橋で今度は荒川サイクリングロードに入る。いつもの道だ。
 途中、上江橋で山田うどんに。なぜ? ほぼ条件反射。そんなにお腹が空いているわけでもないのに、おいしいわけでもないのに。上江橋に来ると入ってしまう。荒川の周囲に店がなく、いつも荒川ってえと飢餓感が押し寄せるせいだろう。


 いつもの荒川。美しいねえ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

センチュリーラン1 または初めましての多摩川

2008年01月16日 12時53分46秒 | 観光
 自転車で100マイル走っちゃおう、というイベント、センチュリーランを東京でも今春開催するという話を先日のサイクルモードで知った。詳細はまだ決まっていないようだけれど、どうやら荒川を使い、参加費は6000円程度だという。
 なぜいつも走ってる荒川走るのに、6000円払う必要があるのだ? 都内の道を1車線でも通行止めにしてくれればともかくも、荒川だろ? イベントがなくても走ってる。
 そんなわけで春のセンチュリーランに参加するかどうかは微妙だけれど、とりあえず100マイル(およそ160km)走って来ようと家を出た。
 ただ荒川を160km走っても芸がないので、東京周辺をぐるーっと回ることに。
 まず国道1号線まで都内を南下。1号線をそのまま西に進み、多摩川に出る。荒川をホームとするぼく(とり方によっちゃあ、ホームレスみたいだな)にとって、かろうじて入間川サイクリングロードまではホーム扱いでも、多摩川は完全にアウェイ。
 そんなわけで多摩川を走るのは初めて。このサイクリングロードに辿りつくまでに30kmほど一般道(それも混んでる都内の道)を踏んでこなくてはならないのが億劫だったのだ。
 初めて来た多摩川は、道幅こそ荒川におよばないが(これはほとんどすべてのサイクリングロードに共通している。ほとんどのサイクリングロードが土手上を走らせるのに対し、荒川は河川敷を走らせるので道幅が広いのだ)、風景はなかなかのもの。


 荒川もそうだけれど、北の景色がとても好き。冬の寂しさがとても似合う。


 先日行った白鳥飛来地に似て、ここもイギリス海岸っぽい。水量の関係だろうか。ここらへんは荒川と大違い。

 場所はまだ立川のあたり。これからさらに北上しなくては。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

諏訪への旅1

2008年01月11日 21時58分14秒 | 観光
 ほら、なんというか、ちょっと気にはなってるんだけれど、なかなか接点がなく。でも、別に遠い存在じゃないんだから、声かけてみればいいんだけれど、なんか機会がないんだよねえ。
 みたいな存在ってあるじゃないですか。
 ないですか? ありませんか?
 で、あるとき、たとえば友達に誘われて友達の友達のライヴを見に行ったら、なんと向こうも友達の友達がそこのメンバーで、会場で偶然ばったり。ライヴのあとの打ち上げの席でなんだかすごく盛り上がっちゃって、いい雰囲気になって、気づいてみたら………。
 なんてふう。
 たとえがとんでもない気がするが、それがぼくと諏訪大社の関係だ。
 かなりわかりにくいたとえになってしまった気がして、申し訳ない気持ちでいっぱいである。
 そう。ずっと気になってた諏訪神社なのに、なぜか行かなかった。
 もっと遠くの神社仏閣は回ってるのに、ちょうど手頃な距離の諏訪大社に行ったことがないのだ。
 そうだ。諏訪に行こう。

 諏訪へは、まずはここから出発。
 
 東京は練馬区石神井にある三宝寺池弁天堂。自然の中散歩のできるとても気持ちのいい場所。
 気持ちよい散歩がしたくて来たわけではないけれど、気持ちのいいことはいいことである。


 以前はこんこんと涌いていた水も減り、現在ではこのように地下水をくみ上げて水位を保っている(この写真だけ、ちょっと雰囲気作ってみました。余計なことやったかな、と思ってます。すみません)。
 三宝寺池周辺には石器時代の遺跡や豊島氏の居城石神井城の遺構がある。
 そして、この「石神井」という言葉が諏訪につながってる。
 ときどき、諏訪について、出雲系としている文章を見かけるし、確かに祭神として建御名方神を祀っているのだからそうとも言えそうなんだけれど、諏訪にはそれだけじゃないこの国の最古層に触れる何かがあるような気がする。
 さあ、その最古層にあるものを目指して旅に出よう。


 ほら、三宝寺池の隣には諏訪稲荷神社もあることだし。
 次回、諏訪への旅。たぶん、2月の半ばになります(なんだ、そりゃ)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

早稲田対駒澤 大学サッカー準決勝

2008年01月10日 16時25分22秒 | 
 壮絶な負け方をした去年の大学サッカー決勝戦。寒さの中ふるえながら見つめるわれわれ父娘の前で1-6というスコアで駒澤大学に敗れたあの屈辱から1年。
 その駒澤大学と今度は準決勝でぶつかることになったのであった。
 諸君! 去年の借りを返そうではないか。
 見ているこちらも力がはいる。
 しかも早稲田の背番号10を背負うキャプテン兵藤は卒業後Fマリノスへの入団が内定しているのだ。これは是非にでも駒澤に勝ってもらいたいものである。

 前半、駒澤のフォワードはルール知らないんじゃないか、ってえくらい攻め込んではオフサイドを繰り返し、早稲田のゴール前に辿りつくことすらできない。
 それに対して、早稲田は塗師の積極的な上がりや鈴木の攻守にわたる活躍でチャンスを作る。そして鈴木のゴールで先制。兵藤は左に張っていたのだけれど、途中から大きくサイドを走り回り、塗師のいる右サイドでも機能するようになる。前半はかなり早稲田ペース。

 駒澤のチャンスも伊藤が安定した守備を見せていた。
 後半は、駒澤も修正してくる。ヘディングで競り勝ち、ボールを奪いオフサイドにならないように攻撃してくる。ヘディング強すぎ。

 でも、前に張っていた首藤が流し込み、早稲田が2点目獲得。
 その後1点返されたものの、早稲田が2-1で勝利。おお。2年連続で国立競技場での決勝戦!


 ボールを競る兵藤。
 今日はずいぶんマークされ、倒されていた。3月にマリノスで待ってるね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今月のお買い物

2008年01月09日 15時58分55秒 | らくがき


 この間のサイクルモードでいい自転車を試乗したとき、こんなにブレーキって効くものなんだと驚き、これはなんとかするしかない、と。ぼくの自転車TCRの効きがクニャーって感じなのに対して、試乗したTCR ADVANCED 1のブレーキはキュッキュッとよく効くのだ。同じTCRという名をもつ自転車でもその差は歴然なのであった。
 そこで買ったのが105のブレーキ。右が前ブレーキ、左が後ブレーキ。
 これを自転車に取り付けたのだけれど、結構苦労した。タイヤ交換と違って、調整が実に微妙なのだ。何回かやれば慣れるんだろうけれど、初めてなのでその調整に手間取る。
 結局前後取り替えるのに30分以上要してしまった。
 試しに走ってみると、ブレーキの効き以上にその剛性感の違いに納得。
 TCR完全105化にむけて、残りはクランクセット。
 こないだいろは坂であえぎながら、そうだコンパクトクランクにすれば、もうちょっと山登りもラクなんじゃないかと思っていたのだ。登りきって、坂を下るとき全部忘れたが。相変わらずの持続しない志である。
 サンタさんも来なかったし、お年玉ももらえなかったから、ここはひとりサンタと化して自らにプレゼントするしかあるまい。年明け季節はずれのエアサンタ。来月はクランクだな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

石月

2008年01月08日 22時30分11秒 | 食べ物
 東京駅の八重洲にあった三日月という絶品蕎麦屋さん。
 去年の4月に周辺が再開発されることに伴って閉店してしまった。
 三日月の店長が新丸ビルで店を出した、と聞いたのでさっそく行って参りました、店名「石月」。



 新丸ビルってえビルも面白い。ここんとこ東京駅周辺が様変わりしていて、OAZOだの、TOKIAだの、新しい大丸だの、大変なことになっている。

 焼き味噌とやっこを頼んで昼からビール。
 うん、おいしい。ゆずの味がきいた焼き味噌がいい。
 実はね、焼き味噌をずいぶん作った時期があって、蕎麦の実を揚げてみたり、フリーズドライのゆずをばらばらにして入れてみたり。しゃもじの上でいろんなことを試してみた。
 この焼き味噌も美味しかったけれど、自分で作ってみるのも楽しいと思う。

 そして蕎麦を注文。

 細い麺はキコキコした歯触りと喉ごしでツルツル入っていく。ああ、おいしい。
 つゆはきりっとした辛口のつゆだけれど、鰹のダシがきいてる。これもおいしい。
 つけあわせのねぎもわさびも絶品。
 ああ、もう、たまんなくうまい。
 11時半頃入ったんだけれど、どしどしお客さんが入ってくる。愛されてるんだな、と、別に関係者なわけじゃないのに、ちょっと嬉しくなってしまった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする