毎日が観光

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第19回文化庁メディア芸術祭

2016年02月11日 16時48分16秒 | 観光

 みんな大好き、国立新美術館。今日は第19回文化庁メディア芸術祭受賞作品展を見にやって参りました。ご無沙汰しております。普段ぼうっと生きている生活に毎年新たな刺激を与えてくれるこうした機会はほんとうにありがたい。ほんのすこうしだけ、脳みそのシワが増えそうな気がします。気だけだけど。
 ART部門、ENTERTAINMENT部門、MANGA部門、ANIMATION部門、4部門それぞれの大賞や優秀作品を見ていくにつれ、日常では使わない思考や考えに耽り始める自分に気づきます。そしてそうした自分の思考が今度は自分を変えていく。非日常的な思考が日常的な自分をこねくり回す感覚です。


 会場の雰囲気はこんな感じ。
 静寂が包み込む展覧会とは違って、あちこちから音や音楽がもれ、観客のワクワク感が伝染してきます。



 アート作品で心打たれたのは、長谷川愛さん出品「(不)可能な子供、01:朝子とモリガの場合」。
詳しい経緯や手法は長谷川愛さんのオフィシャルページ(http://aihasegawa.info/?works=impossible-baby-case-01-asako-moriga)を見ていただければ幸いです。一言で言えば同性カップルの出会えるはずのない子どもを遺伝情報をもとに想像し、家族写真を構成するというプロジェクト。去年の秋、NHKで放送されて大変な反響があったらしいのですが、残念ながら未見。今回初めて接して、たとえば興味本位の占いのような態度で(同性に限らず)二人の間の子どもを予想して楽しむというレベルから、欲しくても子どもが持てない切実なレベルまでさまざまな希求があるかもしれないけれど、その切実さの度合いが増せば増すほど、この試みは喜びとともに喪失の深刻さが増すのではないかと思いましたた。新たな喪失の物語を生み出すかもしれないけれど、それは悲劇的な側面だけではない。そこが、その複雑さが何より魅力的なプロジェクトのように感じられたのです。



 エンターテイメント部門は、がらっと変わって、2.5次元マスク(http://2-5dmask.tumblr.com/)が印象的でした。パブリックドメインとなっているアニメのようなマスクをそれぞれ自由にダウンロード、プリントアウトして作成したマスクをつけて自撮り。個人的な楽しみでやってもいいだろうけれど、ハッシュタグ(#2_5dmask)をつけてSNSにあげて共有することで広がりがましていく試み。実際の写真はかなり面白くて、こういう新しい遊びは大好き。

 ほかにもマンガ部門、アニメーション部門も面白い作品が目白押しであっという間に2時間以上美術館をうろついておりました。ただエストニアの犬アニメ、あいつは鬼畜だ………やられたよ、ぐふっ……
コメント
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